世界では、3月8日に国際女性デー(IWD)が祝われます。
今年の国際女性デーのテーマは「偏見を打ち破ろう」です。
11人の女性CEOに、若い頃の自分にどんな助言をするか尋ねました。
過去に戻って、これまでの経験をすべて持っていけるとしたら、若い頃の自分にどんなキャリアの助言をしますか?国際女性デーに、明日の企業を率いる11人の女性CEOに尋ねたのは、この質問です。
アンナ=カトリーナ・シェドレツキー — CEO兼創業者、Instrumental
自分で立てた計画が、予想どおりに進むとは限らないという現実を受け入れましょう。それで大丈夫です。心配する必要はありません。道中には思いがけない素晴らしい発見があり、当初の計画から大きく外れることもあるでしょう。その先にも、すばらしい未来が待っています。
交渉について学びましょう。働き始めて何年もたってから、ビジネススクールの授業で「影の交渉」について初めて学んだとき、それまで気づかなかった周囲の出来事の多くが説明できると分かりました。その理解によって、チームの一員として、そして後にはリーダーとして、より効果的に働けるようになりました。
エリソン・アン・ウィリアムズ — CEO兼創業者、Enveil
痛い目に遭って学ぶしかない、というやり方を選ばないでください。早い段階から、そして何度でも助けを求め、経験豊かな人の知見を頼りましょう。すべてを一人で学ぶ必要はありません。素晴らしいメンターや同僚に恵まれ、彼らのおかげで一人では成し遂げられなかったことを実現できました。
キャリアは直線的に進むものではありません。各段階で、どこへ導いてくれるかよりも、そこから何を学べると思うかを基準に機会を選びましょう。多様な経験は、豊かなキャリアを築くうえでかけがえのないものです。
課題を学び、成長する機会と捉えましょう。A地点からB地点へまっすぐ進めなかった分野、つまり私のキャリアのほぼすべては、振り返ると最も興味深く、やりがいのあるものになりました。
ポンシー・トリヴィスヴェット — CEO、Inari
まず、自分に妥協しないよう伝えたいです。好きなことと、より広く社会に貢献することは両立できます。私は世界の農業に情熱を持っており、Inariでの仕事を通じて世界の食料システムに貢献できるという、またとない機会に恵まれていることに感謝しています。
若い頃の自分に伝えたいもう一つの助言は、大きな夢を描き、それを本気で追いかけるのは賢明なことで、ありきたりではないということです。大きな目標があれば、転ぶのがどれほどつらくても、何度転んでも関係ありません。目的意識があなたを再び立ち上がらせ、意欲が前へと進ませてくれるので、大きなことを成し遂げられます。
若い頃の自分には、大きな夢を描いて本気で追いかけるのは賢明なことで、ありきたりではないと伝えたいです。
ポンシー・トリヴィスヴェット
ダイアナ・パレデス — CEO兼共同創業者、Suade
この道のりから学んだ主なことは3つあります。
心配は人生の無駄遣い:心配したことで助かったり、避けられたりしたと思えることは一つもありません。自分を信じ、いざというときには行動できると分かっていればいいのです。起こるかもしれない根拠のない悪い事態に頭を使っても、決して役に立ちません。何かに備えることと、それを心配することはまったく別です。
完璧を目指すより、十分な出来のほうがよいことも多い:100%の完璧さを目指すより、80%まで準備できた段階で世に出すことのほうが、はるかに大切です。「実用最小限の製品」という考え方には理由があります。それを積極的に取り入れ、未知のものを受け入れましょう。きっとうまくいきます。
今この瞬間に意識を向ける:起業家としてチームを率いることは、世界で最高の仕事です。だから楽しみましょう!人々が一歩を踏み出し、あなたについて戦いに加わると決めてくれたのは特権です。感謝しましょう。自分がどれほど恵まれているかを常に意識してください。心配をやめ、物事をありのままに受け入れると、最高の力を発揮できるようになります。落ち込んだときにとらわれず、成功をきちんと祝いましょう。恐れをなくす最善の方法は、頭の中をすっきりさせ、道のりのどこにいても、その瞬間に集中することです。
ネッタ・コリン — 共同創業者、Orbs
何よりも、勇気を持って挑戦してください。恐れに成功や選択を妨げさせてはいけません。憧れの人を見て、自分には足りないのではないか、必要な力がないのではないかと思い悩んだり、恐れたりしないでください。
あなたより成功している人にあって、あなたには(まだ)ないものは、実のところ一つだけです。それは経験です。懸命に取り組み、目標に力を尽くせば、その人たちとの差は、経験を積むのにかかる時間だけです。
成功への道がまっすぐであることはまれです。落とし穴や障害、苦難に満ちています。それらを乗り越えて強くなったとき、いつかすべてが贈り物だったと思えるでしょう。
苦い教訓も、恥ずかしい失敗も、一つひとつが成長の機会です。そしてあなたは成長します。困難を受け入れ、恐れないでください。成功したときは、かつて失敗を重ねた怖がりな少女だった自分を思い出し、謙虚でいましょう。
エリザベス・ロッシエロ — CEO兼創業者、AZA Finance
すべての女性への助言であり、若い頃の自分にも伝えたいのは、意識してよい人々を見つけ、共に働くことです。まず、あなたを引き上げ、成長を支えてくれるネットワークにつないでくれるメンターを見つけましょう。女性はこうした人脈から取り残されることがよくあります。輪に入れないなら、自分でつくりましょう。
機会が訪れたときに、その場に、そのテーブルに自分の居場所をつくれるよう、自信を育ててください。そしてそこにいるときも、自分を過小評価してはいけません。あなたが求める給与、報酬、株式、敬意に値する人です。手に入れましょう。
平野未来 — CEO兼創業者、Cinnamon AI
私を前へ進ませるのは目的意識です。それが原動力です。幼い頃から、自分の目的を理解しようと内省する時間を持ってきました。怒り、恐れ、疑念、悲しみ、興奮といった感情を動かすものは何か。社会のどんなことに心を揺さぶられるのか。これからのリーダーや起業家に最も伝えたいのは、自分の感情を動かすものに気づくため、時間をかけて内省することです。
感情への自己認識に加えて、強い目的意識には「誰のために」という問いが必要です。誰のために世界を変えるのか。私の場合、将来の世代、とりわけ自分の子どもたちが豊かに暮らし、生活を向上させられるよう、必要なツールを提供して、その可能性を広げたいと思っています。
私にとって、そのツールとは人工知能(AI)とデジタル技術です。AIを適切に活用することは、気候変動などの大きな課題を解決するうえで重要な要素となります。AIの開発を推進することは、自分の目的を大きな変革につなげようとする私の取り組みです。
マギー・ルイ — CEO兼共同創業者、otto JavaScript Security
2017年に会社を立ち上げたとき、つまり新型コロナウイルス感染症(COVID)が誰の念頭にもなかった頃、私はスタートアップの世界についてほとんど知りませんでした。デジタル広告を悪用してマルウェアを拡散し、金銭を盗むハッカーを検知する巧妙な方法を思いつけたのは幸運でしたが、そのアイデアを会社にする過程は学びの連続でした。
「2017年頃のマギー」に伝えるとしたら、おそらく最も大切なのは、「自分自身に誠実であれ」です。自分がそれをする「理由」を、真北として進みましょう。私の場合、それは起業家精神を持つ発明家であり、発明家気質の起業家ではないことを忘れない、という意味です。
一般的に言えば、自分を動かすものと、自分が信じるものを知るということです。そうすれば、適切な投資家やアドバイザー、チームメンバーを選ぶのは簡単になります。自分と同じものを信じる人々に囲まれましょう。あなたのビジョンを弱めず、強めてくれる人たちです。そして、ただ前に進み続けてください。
ジェニファー・ホルムグレン — CEO、LanzaTech
懸命に働けば成功できますが、忍耐強く、良心を忘れないでください。大きな夢を描き、よいアイデアだけでは不十分だと理解しましょう。そのアイデアを成功させるには、実行に移す必要があります。
自分の望むことをし、自分で決断してください。直感に従い、自分にとって正しいと思う個人的な決定をしましょう。人の話を聞き、助言を受け入れても、自分が進む道と、その人たちが思い描くあなたの将来は同じでなくてかまいません。
前向きでいましょう。リスクを認識しながらも、よい結果が生まれる可能性を見つめてください。目標に集中しましょう。失敗したら、軌道修正し、学び、先へ進めばいいのです。
リサ・ダイソン — 創業者兼CEO、Air Protein
キャリアを通じて、並外れたメンターたちと働く機会に恵まれました。彼らの貴重な知見は、会社の創業やチームの成長、世界に影響を与えるための基盤づくりに役立ちました。若い頃の自分に助言できるなら、自分の情熱を追うための指針をいくつか強調したいです。
関心のある分野で、できる限り多くを学びましょう。関心のない分野でも学んでみてください。多様な経験を持ち、世界を異なる視点で見る人々に囲まれ、考え方や視野を広げましょう。好きなことをし、心に従い、その軸を保ってください。その過程における人々の大切さを理解しましょう。
最後に、よいことを広げ、明るい兆しを見つけ、何よりも楽しむよう若い頃の自分に伝えたいです。
世界経済フォーラムはジェンダー格差にどう取り組んでいるのでしょうか?
カトリーナ・ドナギー — CEO兼共同創業者、Civic Ledger
「人脈の重要性、そして人々と組織文化を支える適切な基盤を、適切な時期に積み重ねることに、より注意を払う大切さです。」
起業への道を歩み始めたとき、製品、市場、顧客、収益、ブランドの位置づけについて早い段階で決めることは、かなり大変です。資金も、創業者以外のチームも、ブランドの認知度もない状態で会社を築くからです。そのため、会社のどの部分を優先するかは日によって変わります。
そのため、時間は最も重要な資源になりますが、一度使えば取り戻せません。時間を賢く使うことを勧めます。まず、判断に責任を持てるよう助言を求められる、強固な人脈を周囲につくりましょう。失敗するのは避けられません。それも起業家の道のりです。
次に、将来仲間となる人々を支え、前向きな職場文化を育むための基盤を、会社に築くことを優先しましょう。人こそが最も重要な優先事項です。


