幼少期がキャリアの成功を左右する仕組み

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父親から受け継ぐ業界知識は、息子の起業家としての成功にどのような影響を与えるのか。「Dinner Table Human Capital and Entrepreneurship」(NBERワーキングペーパー第24198号)では、Hans K. Hvide氏とPaul Oyer氏が、父親が後年に業界の人脈を紹介することで得られる知識とは異なり、幼少期を通じて業界知識に触れることの具体的な利点を明らかにしている。研究者らは、受け継がれたこの知識を「食卓で培われる人的資本」と呼ぶ。

所得の公表が法律で義務付けられているノルウェーは、所得が個人の経済的成功を示す有用な指標である(単純ではあるが)ことから、この研究に理想的な環境だった。企業データについて、研究者らは税務当局に提出された年次財務諸表を利用した。データには、5桁の業種コード、売上高、資産、従業員数、1999~2011年の利益などの変数が含まれる。また、職場、教育水準、性別、所得、資産、婚姻状況などのデータをノルウェー統計局から収集し、1984~2005年のIQテストのスコアはノルウェー軍の記録から入手した。最後に、スタートアップに関する情報を得るため、企業がノルウェーの政府機関Brønnøysundregistreneに提出する設立書類の情報を分析し、コード化した。これらの書類には、設立年、資本金総額、当初の所有者全員の個人識別番号と所有割合が記載されており、所有割合が10%以上の所有者が対象となる。

比較的完全なデータが得られた、1996年時点で22~45歳だった起業家を含むサンプルでは、起業家の大半が父親と同じ業界に進んでいた一方、IQテストのスコアが比較的高い人ほど、別の業界に進む傾向が強いことを研究者らは発見した。その一因は、スコアの高い人ほど、父親が就職した当時には存在しなかったテクノロジー関連業界に進みやすかったことにある。

父親と同じ業界に進んだ起業家は、新たな分野に挑戦した起業家よりも成功していた。たとえば4年後、父親と同じ業界で息子が設立した企業は、父親とは異なる業界を選んだ息子の企業よりも、存続している割合が高いだけでなく、従業員数も多かった。

これが父親から得られる業界内の人脈や紹介だけによるものではないことを確かめるため、研究者らは息子が就職する前に父親が亡くなったケースを調べた。その結果、父親が就職時に存命だったケースと成功率はほぼ同じだった。この結果は、食卓での会話や家業の手伝いを通じたものを含め、幼少期に業界知識に触れることが、親から直接支援を受けること以上に起業家としての成功に寄与するという研究者らの仮説を裏付けた。

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