ユーロスタットのデータによると、パンデミックの影響で欧州連合(EU)の15~29歳の雇用率は2.8ポイント低下した。
しかし、2021年7~9月のデータには回復が見られる。
フランスやスロベニアなどでは雇用が回復し、新型コロナウイルス感染症の流行前より多くの若者を雇用している。
しかし、EU加盟27カ国のうち16カ国では、若者の雇用は依然として2019年第3四半期の水準を下回っている。
新たな統計によると、欧州の若者の雇用は新型コロナウイルス感染症の影響から回復しつつあるものの、そのペースは緩やかだ。
欧州連合(EU)の統計機関であるユーロスタットによると、加盟27カ国すべてで、働く若者の数が減少した。これは、2019年の同じ時期と比べた2020年第3四半期(7~9月)のことだ。
EUの15~29歳では、この期間に雇用率が2.8ポイント低下した。
しかし、ユーロスタットによると、2021年7~9月のデータには回復が見られる。この期間の若者の雇用率は、2019年の同時期をわずか0.1ポイント下回るまでになった。
若者の雇用に見られる各国の動向
一方、EU加盟27カ国のうち16カ国では、若者の雇用はまだ完全には回復しておらず、2019年第3四半期の水準を下回っている。
2021年7~9月の若者の雇用率は、2019年の同じ時期と比べ、ポルトガル、ブルガリア、ラトビア、チェコ、ポーランドで3ポイント以上低下し、下げ幅が最も大きかった。
若者の雇用が最も大きく伸びたのは、アイルランド、フランス、スロベニアだった。これらの国ではパンデミック前より多くの若者を雇用し、2021年7~9月の雇用率は2019年の同じ時期と比べて2ポイント以上上昇した。
世界各地で若者が職を失った
世界全体で、働く若者の割合は2020年に8.7%低下したと、国際労働基準を定める国連機関、国際労働機関(ILO)は述べている。成人への影響はより小さく、雇用率の低下は3.7%だった。
ILOの報告書によると、新型コロナウイルス感染症の流行前から、若者の仕事はすでに「不安定で先行きが不透明」だった。報告書は「新型コロナ禍の若者の雇用」と題されている。さらにILOは、現在「インフォーマル雇用、非労働力化、雇用不安」がいずれも拡大していると指摘する。
若者の雇用をめぐる解決策
若者の失業に適切に対処するには、政府はパンデミックから教訓を得る必要があるとILOは提言する。保健、労働、社会問題などを担当する政府機関が連携し、「画一的な」政策を避けることが含まれる。また、メンタルヘルスなどの指標を注視すべきだとILOは述べ、パンデミックの打撃が最も大きかったホテル、小売店、飲食サービスなどの分野に若い女性が集中していることから、若い女性に向けた具体的な対策も必要だとしている。
ILOは、2021年6月の「若者の労働市場と新型コロナウイルス感染症に関する統計概要」で、起業家による若者の雇用創出を促すことや、より多くの若者が教育や職業訓練を受けられるようにすることも提言した。
若者が労働者の権利に関する意思決定に、より大きく関われるようにすることも対策の一つとなり得る。


