最近の報告書によると、在宅勤務が可能な米国人はわずか25%にとどまる。
残る1億800万人の米国人は、働くことの重要性と、コロナウイルスに感染する可能性との間で判断を迫られている。
米国経済が再開し始めても、小売業や飲食サービス業などの職種に就く労働者の18.9%は、復職先がない可能性がある。
新たな調査によると、米国の労働者の約4分の3に当たる1億800万人は、パンデミック中に在宅ではできない仕事に就いており、疾病にさらされるリスクが高まっている。
研究者らの報告によると、こうした労働者の大多数は、解雇、一時帰休、労働時間の削減など、その他の雇用上の混乱に直面するリスクも高い。
こうした雇用上の混乱は、ストレスや不安、その他の精神衛生上の問題を引き起こすことがあり、米国が再開し経済活動や社会生活を取り戻した後も続く可能性があると、著者のマリッサ・ベイカー氏は述べる。同氏はワシントン大学の環境・労働衛生科学部門の助教である。
ベイカー氏は、こうした労働者には米国の労働力の中でも最も賃金の低い人々が含まれると強調する。
残る米国の労働者の25%、つまり3,560万人は、在宅でできる仕事に就いている。こうした仕事は通常、金融、管理、コンピューター工学、テクノロジーなど、賃金の高い職種に属する。
経済が再開し始めても、こうした労働者はウイルスにさらされるリスクが引き続き低く、家で子どもの世話をする余地も大きい。その結果、労働力の上位4分の1とそれ以外の格差がさらに広がると、調査は示している。
労働者の4つのグループ
「このパンデミックは、米国社会に以前から存在していた脆弱性を大きく悪化させました。パンデミックや外出自粛命令の影響を最も受けた労働者は、賃金が大幅に低いだけでなく、雇用不安や職の喪失に伴う精神衛生上の問題のリスクも高まっています。仕事を続ければ、COVID-19にさらされるリスクも高まります」とベイカー氏は述べる。
「最も恵まれた労働者は在宅でできる仕事に就き、感染リスクを下げ、オフィスビルが閉鎖されていた間も働き続けることができました。残念ながら、米国の労働力のうちこのカテゴリーに入るのはわずか4分の1です。米国で最も賃金の高い労働者がここに含まれるのは驚くことではありません」とベイカー氏は付け加える。
『American Journal of Public Health』に掲載されたこの研究で、ベイカー氏は2018年の労働統計局のデータを調べた。仕事で一般の人々と接すること、またコンピューターを使うことがどの程度重要かを特徴づけるデータを用いて、パンデミック時に在宅勤務が可能な労働者と、COVID-19によって仕事に支障が生じる労働者を明らかにした。
仕事のこうした2つの特性と、それぞれの職種での重要度に基づき、ベイカー氏の分析では職業を主に4つのグループに分類した。
コンピューターの使用に依存する一方、一般の人々との接触はそれほど必要としない仕事――例えば、ビジネスや金融、ソフトウェア開発、建築、工学、科学分野の職業――は、労働力の25%、つまり3,560万人を占めた。これらの労働者の所得中央値は約6万3,000ドルだった。
一般の人々との接触とコンピューターの使用の両方が必要な仕事――例えば、管理職、医療、警察、教育分野の職業で、その大半はパンデミック中にエッセンシャルワークに分類された――は、労働力の36.4%、つまり5,270万人を占めた。これらの労働者の所得中央値は約5万7,000ドルだった。
一般の人々との接触もコンピューターの使用も重要ではない仕事――建設、保守、生産、農業、林業など――は、労働力の20.1%を占めた。これに当たる2,900万人の労働者の賃金中央値は4万ドルだった。
最後に、コンピューターを使う仕事は重要ではないが、一般の人々との接触が必要な仕事――小売、飲食・美容サービス、警備、商品の配達など――は、労働力の18.9%、つまり2,740万人を占め、所得中央値は3万2,000ドルだった。
「仕事でコンピューターを使うことは重要ではない一方、一般の人々との接触が必要な労働者は、最も賃金の低い人々に含まれます」とベイカー氏は述べる。「そして今回のパンデミックでは、COVID-19にさらされるリスクに加えて、失業や、失業に伴う精神衛生への悪影響が重なるリスクに直面しています。」
雇用と公衆衛生
ベイカー氏によると、経済再開に伴い、パンデミック中も出勤を続けていたものの在宅勤務ができなかった労働者――医療従事者、警備員、バス運転手の一部など――は、組織が需要減少に対応し、経済的圧力によって人員削減が進む中で、解雇に直面する可能性がある。
一方、パンデミック中に解雇や一時帰休となった可能性がある建設、製造、生産、貨物輸送分野の労働者は、業績が回復し、労働者の再雇用が始まる業界の中でも、早い段階でその動きが見られると考えられる。
しかし、小売業や飲食サービス業などの職種に就く労働者の18.9%は、パンデミック中に解雇された人も多く、復職先がない可能性がある。その場合、失職がさらに長引き、失業に伴う健康への悪影響も増す。復職できる人も、全米各地で依然として流行している新型コロナウイルスにさらされるリスクが高い。
雇用不安や失職と、ストレス、抑うつ、不安などの精神衛生上の問題との関連を踏まえると、こうした労働者には精神衛生上の問題が大きな負担となる可能性がある。
「これらの結果は、公衆衛生において仕事が果たす重要な役割を浮き彫りにしています。パンデミックやその他の公衆衛生上の緊急事態に際して実施される職場の方針や慣行は、すべての労働者の雇用の安定と生活できる賃金を確保・維持し、緊急事態が収束した後も身体と精神の健康への影響を考慮することを目指すべきです」とベイカー氏は述べる。


