ソーシャルメディアが子どもに与える悪影響を耳にすることは多いものの、Facebook、Twitter、Instagramなどのサイトの利用は一様ではありません。子どもたちはさまざまな方法で利用しており、その中には生活を豊かにするものもあります。
ソーシャルメディアの利用にはリスクがあります。しかし、どのような価値があるのか、また子どもたちがオンラインで過ごす時間を最大限に活用できるよう、どう導けばよいのかを理解することも重要です。
ソーシャルメディアは学びを促す
ソーシャルメディアは、考えや情報、意見を共有するためのプラットフォームです。これには重要な教育的価値があります。若者がアクセスできる情報の幅を広げると同時に、他者がその情報をどう考え、活用しているかを知る機会にもなります。
たとえば、Instagramの画像を通じて、現代のアーティストや世界各地の多くのアーティストが、ピカソのキュビスムの技法をどのように解釈し、応用しているかを直接知ることができます。こうした気づきによって、ピカソに関する情報は子どもにとって現実味を帯びます。彼の技法への理解が深まり、それを学ぶ価値があるという認識も高まります。
オンラインでは多くの話題がトレンドになっているため、若者は、なじみのあるさまざまな分野の「内側」の知識に触れることができるほか、新しい分野を知るきっかけも得られます。
教育効果を最大限に高めるには事実に基づく情報と、共有された考察を組み合わせることが大切です。そうすることで、子どもたちにバランスの取れた多様で「現実的な」情報を届け、対象への理解を深める助けとなります。
健康面での利点
研究によると、ソーシャルメディアは、健康上の問題を抱える子どもたちに大きな恩恵をもたらすことがあります。
特定のテーマを扱うFacebookのオンライン・グループは、自分の状態を理解し、共感してくれる人たちと子どもがつながる助けになります。そこでは、仲間に受け入れられているという感覚や、安心して気持ちを表現できる場が得られ、自分の状態をよりよく理解し、対処する機会にもなります。
ソーシャルメディアは、特定の健康問題について地域社会の認識を高めることもできます。信頼できる医学的根拠に基づく情報に代わるものではありませんが、考えさせられる画像や、うつ病または多発性硬化症の人がFacebookに投稿した体験談は、その状態や日常生活への影響について、他の人が新たに考えるきっかけになり得ます。
このような非公式な形で健康情報を共有することは、効果があることが分かっています。地域社会において、こうした状態にまつわる偏見の解消に役立ちます。
新たなつながりの場
SnapchatやInstagramを使う利点の一つは、オンラインで定期的につながることで、若者がオフラインで築いた友情を深められることです。
地域社会で疎外感を抱く子どもたちにとって、ソーシャルメディアは、同じ関心や人生観を持つ人たちとつながる助けになります。
深刻な問題を抱える10代の若者が、迅速な支援や助言を求めてソーシャルネットワークを頼る場合もあります。オンラインには、そうした支援を提供するグループが数多くあります。
ソーシャルメディアは、人種問題などの社会課題に国内外のより大きな関心を集めるうえでも重要なプラットフォームです。たとえば、オンライン読書クラブ「The Books N Bros」は、子どもたちが読書を楽しめるようにしながら、アフリカ系アメリカ人の文学を紹介したいと考えた11歳の少年によって設立されました。
「Black Lives Matter」運動は、Twitterのハッシュタグとして始まり、その後、大きな政治運動へと発展し、2016年の米大統領選挙で注目すべき争点となりました。
親はどうすればよいか
ソーシャルメディアの利点を理解することで、大人は、なぜ若者がテクノロジーに強く惹かれるのか、こうしたオンライン空間にどのような前向きな活用法があるのか、また子どもとソーシャルメディアの利用についてどう話し合えばよいのかを理解しやすくなります。
子どもとソーシャルメディアについて話すときは、「私たち対あの子たち」という姿勢を取らないことが重要です。世代によってテクノロジーの使い方が異なることを理解し、受け入れるのがよい出発点です。それによって、テクノロジーを使う者同士として互いを理解し、問題が生じたときに気づきやすくなり、子どもたちをテクノロジーの前向きで力を引き出す使い方へ導く機会が生まれます。

