優れたデジタルIDとはどのようなものか?

A man looks over a 3D scan of his face after trying out a Bellus3D face scanner during CES Unveiled at the 2018 CES in Las Vegas, Nevada, U.S. January 7, 2018. REUTERS/Steve Marcus - RC11A69502E0
Approximately 1 billion people in the world don't have a way to formally prove their identity.Image: REUTERS/Steve Marcus
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自分の身元を証明し、確認できることは、生まれた直後から人生の最期に至るまで必要となる。出生は登録され、パスポートの取得、結婚、銀行口座の開設などの際には、出生証明書が必要になる可能性が高い。

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それにもかかわらず、世界では約10億人が、自分の身元を正式に証明する手段を持っていない。彼らは「取り残された人々」の一部であり、経済的機会、教育、医療を受ける権利など、ほかの場所では当たり前とされる多くのものを享受できていない。身元確認の正式な仕組みの外にいることが、そのすべての原因だ。

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デジタル領域へ移行するサービスの幅が広がるにつれ、堅牢なデジタルIDを持つことの重要性も高まっている。

デジタルIDは、テクノロジーを使って本人確認を行うものだ。世界では約32億人がデジタルIDを持っていると、マッキンゼー・グローバル・インスティテュートの新たな報告書は述べている。同報告書は、ブラジル、中国、エチオピア、インド、ナイジェリア、英国、米国におけるデジタルIDの利用を分析した。

デジタルIDが可能にする6つの主要なやり取りImage: マッキンゼー

デジタルIDは政府と市民の間の手続きを効率化し、住宅の売買のような複雑な交渉に伴う長い手続きの多くを大幅に短縮できる。

また、規制市場で事業を行う企業の中には、監査や「顧客確認(KYC)」要件への対応に必要な詳細情報をすべて集める手続きを簡素化できる場合もある。デジタルIDを使えば、必要な確認や照合作業を即座に行えるうえ、顧客に利用履歴を提供できる。

世界規模の価値を解き放つImage: マッキンゼー

手続きがより簡単、迅速かつ正確になることで、デジタルIDは経済価値を生み出せるとマッキンゼーは考えている。分析によると、デジタルIDは2030年までにGDPの3~13%に相当する価値を生み出す可能性がある。

その恩恵は、経済活動を正式なものにし、さまざまなサービスにおける個人の包摂を進め、高い信頼が必要な機微なやり取りの段階的なデジタル化を可能にすることで生まれる。

優れたデジタルIDを実現する4つの要件Image: マッキンゼー

マッキンゼーは、優れたデジタルIDプログラムを次のように定義している。

  • 唯一無二である

  • 高い水準で検証・認証されている

  • 本人の同意に基づいて確立されている

  • 利用者のプライバシーを守る

  • 個人データを確実に管理できる。

一方、デジタルID戦略の安全性や、悪用・誤用される可能性を懸念する声もある。

しかしマッキンゼーによると、適切に設計されたデジタルIDプログラムは、よくある懸念の多くを克服できる。収集するデータを最小限に抑え、アクセスや情報共有を制限し、堅牢なガバナンスを整えることは、潜在的なリスクを防ぐうえで重要な手段となる。

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