フォルクスワーゲンのキャンピングカーが電気自動車として復活

A classic split-screen Volkswagen camper van is seen parked on a residential street in west London August 24, 2009. REUTERS/Toby Melville (BRITAIN TRANSPORT SOCIETY)
From pop-up laser scanners to fold-away steering, the new Kombi looks set to electrify markets in 2022Image: REUTERS/Toby Melville
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1947年、カリフォルニア州ペブルビーチで昼食をとりながら、ナプキンの裏に描かれたスケッチにすぎなかった。そのスケッチは今ではアムステルダムの博物館に収蔵され、フォルクスワーゲンのキャンピングカーは広く知られるアイコンとなっている。仕事や日々の決まりごとの制約からの自由を象徴する乗り物があるとすれば、まさにこれだ。四輪で表現された、どこまでも続く道とサーファーのカウンターカルチャーの姿。そこでは「人生はビーチのようなもの」で、波はいつまでも打ち寄せる。

今、VWはその象徴的な車を新たに生まれ変わらせようとしている。自動運転機能に加え、格納式ステアリングホイール、ルーフからせり上がるレーザースキャナー、拡張現実を統合したヘッドアップディスプレーを備えた電気自動車として登場する。

新型電動キャンピングカーも自由の象徴となるだろうか?Image: フォルクスワーゲン

「ID. Buzz」と名付けられたこの車は、2020年に生産が始まり、2022年には米国、欧州、中国で販売される予定だ。1950年に米国で販売された初代VWバスの出力はわずか30馬力だったが、ID. Buzzは各車軸に電気モーターを搭載し、出力は369馬力、床下には111 kWhのバッテリーパックを備える。

ディーゼル車の排出ガス統計を不正に操作したスキャンダルで評判を大きく損なったVWは、電気自動車分野で存在感を示そうと躍起になるだろう。2015年、自動車メーカーのVWは、車両が検査中であることを検知し、検査の間だけ排出量が少なくなるようエンジン性能を調整するソフトウェアを密かに搭載していたと認めた。当時の最高経営責任者はマルティン・ヴィンターコルンだった。彼は辞任を発表する前に、VWが「顧客と世間の信頼を裏切った」と認めた。VWはID. Buzzが、自社の車と環境に配慮する取り組みに対する世間の信頼回復に役立つことを期待するだろう。

キャンピングカーの復活は、大手自動車メーカー各社が電気自動車やハイブリッド車の開発を進める、より広範な動きの一環だ。GMは20車種の電気自動車を投入する予定で、トヨタは2025年までに全モデルで電動車を選べるようにすると表明している。一方、フォードは最近、「大きな構想を持つ」ことを使命に、電気自動車の世界的な開発を加速させるチームを結成したと発表した。

中国、インド、フランス、英国は、CO2排出量の削減と地球温暖化の抑制を目指し、2030年から2040年の間に、内燃機関と化石燃料で動く車両を段階的に廃止する計画を発表している。

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの報告書は、2040年までに電気自動車が世界の新車販売の54%を占めると推計している。

Image: ブルームバーグ

しかし、電気自動車の製造と販売は方程式の一部分にすぎない。インフラとバッテリー技術も重要な要素だ。

「自動車メーカーは『必要な車を提供します』と言っていますが、政府は電気自動車の購入を促すインセンティブを設け、充電インフラを整備する必要があります」と、IHSマークイットのパワートレイン調査担当エグゼクティブディレクター、アンドリュー・フルブルック氏は、フォーブスのインタビューで語った。

「100 kW超で、20分未満で充電できる急速充電器がもっと必要です。従来の燃料補給ほど速くなくてもかまいませんが、20分未満で充電できることが市場の大きなシェアを獲得するうえで重要になると確信しています。欧州で十分な急速充電ネットワークが整うまでには、まだ長い道のりがあります」とフルブルック氏は述べた。

一方、ここ数カ月で、充電ポイントへの投資を表明する企業が増えている。E.ONはノルウェーからイタリアまで180カ所の充電ポイントを結ぶネットワークを建設すると発表した。また、アイオニティというコンソーシアムは、BMW、ダイムラー、フォード、VWなどをメンバーに迎え、2020年までに欧州全域で400カ所の急速充電ステーションを建設することを約束している。

英国の「Run to the Hills」フェスティバルに集まった旧型VWキャンピングカーImage: ロイター/ナイジェル・ロッディス

一方、中国政府は、2020年までに道路を走るすべての車両に充電ステーションを1カ所ずつ整備すると表明している。2020年までに充電口と充電ステーションを合わせて480万カ所整備する計画で、推定190億ドルに上る巨額の投資となる。

バッテリー技術も、価格を手頃にし、より実用的な航続距離を実現する方向へ急速に進歩している。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスは、リチウムイオン電池の価格が下がり、電気自動車が大幅に価格競争力を高める2020年代後半に、販売が本格的に伸びると予測している。

電動VWが前身と同じく逃避と自由の象徴となるには、しっかりした充電インフラが役立つだろう。十分な航続距離を実現できるバッテリーも欠かせない。

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