なぜ私たちは、ある言葉をほかの言葉より好むのか

A photo illustration shows a 2nd edition copy of The Macquarie Concise Dictionary, the authority on the English language in Australia, on a coffee table in Sydney October 17, 2012. A fiery speech against sexism by Australia's first female Prime Minister Julia Gillard has prompted the textbook of Australian English to redefine the word "misogyny" to better fit the heated political debate raging downunder. REUTERS/Tim Wimborne (AUSTRALIA - Tags: POLITICS SOCIETY) - GM1E8AH1BKG01
A wealth of words.Image: REUTERS/Tim Wimborne
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外国語を聞くとき、母語には存在せず、これまで聞いたどの音とも違って聞こえる音に出会うことがあります。初めて新しいもの、外国語の音や言葉を聞いたとき――自分の言語の未知の言葉であっても――その何かが喜びや嫌悪を引き起こすことがあります。

なじみのある言葉の場合、それをただ眺めて意味と切り離すことは、ほとんど不可能です。「putrid(腐敗した)」や「disgusting(不快な)」のような言葉には、不快な含意がすでに潜在意識に組み込まれているため、意味が重要な役割を果たします。

しかし、新しい言語を学ぶと、心の中に連想や含意が結びついていない言葉に出会います。これは、言葉そのものの何が心地よい、あるいは不快だと感じられるのかを研究者が明らかにする機会となります。

ごく幼い頃から、誰もが音楽と言語に触れ、どの文化にもそれぞれの地域的な違いがあります。言葉の受け止め方は人それぞれです。ある言葉をほかの言葉より好ましいと感じるかなど、言葉に対する気持ちは、主に人生でどのような経験をその言葉に結びつけてきたか、また地域社会の人々がその言葉をどう使うかによって変わります。

Image: サウスチャイナ・モーニング・ポスト

英国の言語学者デイヴィッド・クリスタルは、どのような音が美しいと感じられるかを研究する音美学について調査し、次のように指摘しました。最も人気のある言葉には肯定的な含意がある――それ自体は意外ではありません。興味深いのは、こうした言葉に共通する特徴です。音節が2つか3つで、短母音を含み、/l/、/s/、/m/のように発音しやすい子音が使われています。

これらの音、つまり「音素」は、発音にさほどエネルギーも労力も必要とせず、自然で穏やかな響きを生みます。例として、autumn(秋)、melody(旋律)、lullaby(子守歌)、velvet(ビロード)、luminous(光り輝く)、tranquil(穏やかな)、marigold(マリーゴールド)、whisper(ささやき)、gossamer(クモの糸)、caress(愛撫)があります。

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何世紀にもわたり、文学における特定の音の反復は詩で好まれてきました。多くの場合、自然をまねて気分や感情を呼び起こすことが目的です。英語とスペイン語の詩ではどちらも、/s/が目立つ言葉は風や海のヒューヒューという音を象徴し、/m/のような鼻音を含む言葉は、柔らかなつぶやきのように心を落ち着かせ、穏やかな響きを持ちます。

言葉の意味を切り離す

英語では、同じ単語でも英国各地や海外の話者が発音すると響きが異なります。地理的な違いは言葉の音だけでなく意味にも影響します。たとえば「close」は、近さと、嵐の直前に空気中に感じる重苦しさの両方を表します。

言葉を聞いたとき、その受け止め方は字義だけでなく含意にも左右されます。肯定的な経験と結びついた言葉が心地よく感じられるのは、当然でしょう。

しかし、経験が好きな言葉に与える影響は、生涯を通じて変化し続けます。私はここ20年ほど、スペイン語を学び始めた生徒たちを通して、それを目にしてきました。

言葉をうまく「克服」できれば、口にしたり聞いたりするのが好きな言葉になります。コースの初めには英国人の生徒たちが苦労していた音――/θ/、/x/、/ɲ/、巻き舌の/r/、/ʧ/――は、母語にはほとんどないか存在しないため難しかったものの、学年末にはより好まれるようになりました。

新たな肯定的経験によって、初めは発音しにくかった子音を含む言葉にも新たな「愛着」が生まれます。たとえばesperanza、izquierda、agujetasやcontraseñaです。

コースの初めには難しいと感じていたものの、数か月後には自信を持って使い、発音できるようになる言葉もあります。意味を知り、懸命に学んだことで生まれる誇りを感じるようになれば、その言葉の含意は関係ありません。とりわけ顕著なのが「desafortunadamente」の例です。これはスペイン語で「残念ながら」を意味します。したがって、desafortunadamenteには明らかに否定的な含意がありますが、新しい言語を学ぶ人は、その言葉を意味から切り離して捉えることがあります。これは母語ではめったに起こりません。そのため、新しい言語の話者は含意を度外視し、言葉そのものの良さを楽しめるのです。

スペイン語初級者に発音とイントネーションを教えるとき、私は「jeringuilla」という言葉を例に使います。流れるような音節、短い母音、/n/、そして英語を母語とする人には手ごわい挑戦となる強いスペイン語の/x/があり、脳が好む言葉の条件をすべて備えています。ところが、実は「注射器」という意味だと知ったときの生徒たちの驚きを想像してみてください……

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