農業従事者の高齢化が急速に進んでいる。例えば米国では、農場の日々の運営を主に担う人(主たる経営者)の平均年齢が、1982年の50歳から2012年には58歳に上昇した。

米国農務省がまとめたデータによると、55~64歳の主たる経営者の数も、2007年の約59万6,000人から2012年には60万8,000人余りに増加した。
USDAによると、2012年に主たる経営者に分類された25~34歳の人は約10万9,000人だった。25歳未満ではわずか1万714人で、2007年の1万1,878人から減少している。

テクノロジー業界の億万長者イーロン・マスクの弟であるキンバル・マスクによると、農業を職業として考えたことのあるミレニアル世代は多くない。
昨年、この問題について世界経済フォーラムに語ったマスクは、ビジネスパートナーのトビアス・ペッグスとともに2016年に立ち上げたプロジェクト「Square Roots」を通じて、農業に関心を持つ若者を増やすと誓った。
ニューヨーク州ブルックリンにあるSquare Rootsは、改装した海上輸送コンテナの内部に、次世代の農家が農産物を育てるためのスペースを提供している。

Square Rootsによると、各コンテナでは週に22kgを超える葉物野菜を生産でき、必要な水は1日あたり約30リットルにすぎない。
同社は、一度に10人の若手農家を対象に、13か月間のカリキュラムへの参加機会を提供している。カリキュラムには、技能に基づく教育、専門能力開発計画、そして農業、ビジネス、コミュニティ、リーダーシップの4つの柱にわたる実践学習が含まれる。

同社のウェブサイトにあるブログによると、その目的は「本物の食べ物」を育てることを通じて、人々に力を与えることだ。
ブログにはこうある。「人々が求めているのは、本物の地元の食べ物です。体や地域社会、地球を健やかにしてくれると信頼できる食べ物です。そして、一年を通じて、自分たちが暮らす都市で育ったものを求めています。」
都市農業
このような食料の生産は「都市農業」と呼ばれ、世界的な現象として急速に広がっており、多くの発展途上国で一般的になっている。
国連食糧農業機関(FAO)は、8億人が高層ビルの間や屋上で食料を栽培していると推計している。
この革新的な取り組みは、世界経済フォーラムが選ぶ都市イノベーション・トップ10にも2015年に選ばれた。報告書は、食品廃棄を減らす簡単な方法の一つは、農場を消費者の玄関先まで移すことだと論じている。

