通勤によって生じる炭素排出の有害な影響は、広く知られています。
ドイツやオランダなどの国々は、自動車から離れ、より持続可能な交通手段へ移行するための取り組みを進めてきました。
しかし、米国人の3分の2以上は、公共交通機関ではなく自家用車で通勤することを今も選んでいます。
欧州の多くの都市では、自転車インフラや公共交通システムへの投資が、通勤者に自動車を手放し、バスや電車、自転車を利用してもらううえで成果を上げています。たとえばドイツでは、通勤者の23%が自転車で職場や学校、大学へ通い、さらに26%が公共交通機関を利用しています。一方、自家用車を使う人は65%で、かなり多いように見えますが、米国に比べれば大幅に低い割合です。自転車好きで最も有名な国とも言えるオランダでは、通勤者の36%が自転車で職場へ通う一方、56%は自動車を選んでいます。
米国の通勤は自動車が主流
米国人の通勤は今も主に自動車に頼っています。Statistaの「グローバル消費者調査」によると、米国の通勤者の76%が自宅と職場の移動に自家用車を使っており、交通手段として圧倒的な人気を誇ります。一方、回答者5,649人のうち公共交通機関を利用する人はわずか11%で、自転車に乗る人は10%です。グラフが示すように、自動車以外の選択肢は2019年以降、利用が増えていますが、米国の通勤の王者である自動車の地位に迫るものはありません。
自転車が日常の移動手段としてあまり普及していない理由はいくつかあります。まず、米国人は欧州の大半の国々の人々よりも長距離を通勤することに慣れており、そのため多くの人にとって自転車は選択肢になりません。さらに、米国の大都市の多くは、自転車に優しいとは言えません。最近の調査によると、自転車インフラや安全性、利用状況に加え、天候のようなごくありふれた要素も考慮した世界の自転車に優しい都市上位50都市に入った米国の都市は、わずか3都市でした。

