ジェンダー間の健康格差:女性だけの問題ではない。その理由とは

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  • あらゆる年齢層の何百万人もの女性が、必要な医療、治療、支援を受けられずにいます。

  • この「ジェンダー間の健康格差」を解消すれば、より多くの女性が労働市場に加わることができ、世界経済を最大1兆ドル押し上げる可能性があります。

  • 世界経済フォーラムとマッキンゼー・ヘルス・インスティテュートの新たな報告書は、健康におけるジェンダー平等を目指すことが極めて重要だと強調しています。

ジェンダー間の健康格差は、家族、地域社会、職場、社会など、あらゆる人に影響を及ぼします。それでも世界では、人生のあらゆる段階にある何百万人もの女性が、必要な医療、治療、支援を受けられずにいます。

世界経済フォーラムのダボス会合では、この問題の解決が議論の焦点となり、私たちは「ジェンダー間の健康格差の解消」と題したセッションに参加しました。

健康におけるジェンダー平等を実現するには……ダボス2024のパネル討論。Image: 世界経済フォーラム

ダボス会合では、フォーラムとマッキンゼー・ヘルス・インスティテュートによる新たな報告書「女性の健康格差の解消:生活と経済を改善する1兆ドルの機会」が発表されました。

世界の医療分野の研究開発費のうち、女性特有の疾患に充てられているのはわずか1%です。この研究は、ジェンダー間の健康格差を解消し、健康におけるジェンダー平等を目指すための行動が極めて重要だと強調しています。

ジェンダー間の健康格差の実態

報告書によると、女性は平均して男性より長生きする一方、人生のうち健康状態が悪い期間は男性より25%長くなっています。

女性の健康に関する研究には、どれほどの資金が投入されているのでしょうか?Image: マッキンゼー・アンド・カンパニー

衛生設備の不備により年間140万人が命を落としており、女性や少女が不均衡に大きな負担を負っています。世界保健機関によると、一方、月経前症候群、うつ病、婦人科疾患などは、女性のGDP成長への貢献を妨げる主な要因です。

インドでは、水や衛生設備を利用できないことが、健康と身体の安全の両面で、女性や少女への脅威となってきました。これを受け、インド政府は問題に対処するため、1億1,000万基のトイレを建設し、1億3,000万件の飲料水接続を提供しました。

さらに、ウェルネスセンターや健康保険制度は、国内の約1億4,600万人の女性を支援しています。予防医療に重点を置いた結果、乳がん検診が1億6,800万件、子宮頸がん検診が1億1,300万件実施されました。こうした対策は、女性が健康な労働力の一員となることも後押しし、経済的な自立につながります。

さらに、インドの国家栄養ミッション「ポシャン・アビヤーン」は、妊婦や授乳中の母親2,500万人以上を支援してきました。

こうしたプログラムは、女性の医療をめぐる社会的な偏見の一部を取り除き、女性が医療やその他の社会サービスを利用するよう促します。

世界的な健康上の負担は、影響を受ける女性だけが背負うものではなく、より広い社会全体にも及びます。「女性の健康格差の解消」報告書が述べるように、「女性の健康格差は、女性の生活の質だけでなく、経済参加や自分自身と家族の生計を立てる能力にも影響を及ぼします。健康は、経済生産性、繁栄の見通し、経済産出への貢献と密接に結び付いています。」

ジェンダー間の健康格差を解消すれば、健康状態の悪化や早死によって失われる何年もの人生を減らせるだけでなく、女性がより積極的に労働市場に参加し、成長に貢献できるようになります。

この課題を女性のための問題解決として捉えるのは、もうやめる必要があります。私たちが解決しようとしているのは、全人口に関わる問題です。

世界経済フォーラムは、医療制度の改善に向けて何をしているのでしょうか?

保健・医療センターは、医療へのアクセス、公平性、レジリエンス、備えなど、世界各地の医療制度が直面する課題について理解を深めるため、リーダーたちをつなぎます。

信頼に基づく対話と官民連携を通じて、同センターはパートナーが共通の優先課題に沿って協力し、健康面の成果向上に向けた集団的な取り組みを進められるよう支援します。

同センターの取り組みを見る

症状への対処

女性の医療を改善するには、研究を増やしたり、治療、医薬品、インフラを拡充したりするだけでは不十分です。政策や認識の問題にも取り組む必要があります。社会の人々の認識を変え、それを通じて、女性特有の医療に関する政策や意思決定も変えていかなければなりません。

世界経済フォーラムの「女性の健康のためのグローバル・アライアンス」のような取り組みは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などのパートナーと協力してダボス会合で発足し、医療分野の幅広い関係者に連携と信頼構築を促すとともに、女性の健康への投資を後押ししています。

このアライアンスは、医療制度を変革し、女性の健康ニーズにより応えられるものにするために必要な資金とイノベーションを引き出すうえで不可欠な官民パートナーシップを促進することを目指しています。

これにより、保健当局は、地域ごとの女性特有の医療課題への世界的な認知を高め、共通する警戒すべき兆候を特定するなど、さまざまな方法で女性の予防医療に対する、より戦略的な取り組みを推進できます。

連携によって、通常なら入手できない可能性のある世界の医療制度の豊富なデータを集約し、今後の計画や手順に生かすこともできます。

そして何より重要なのは、ジェンダーの視点から個別の医療課題に取り組むために必要な専門知識を結集し、それをどのように実行に移すかに焦点を当てることです。

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