インドネシアの中小企業にとって電子商取引が重要な理由

In Indonesia, digital e-commerce merchants have been far more resilient during the COVID-19 pandemic.
In Indonesia, digital e-commerce merchants have been far more resilient during the COVID-19 pandemic.Image: REUTERS/Willy Kurniawan
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  • 新たな調査によると、COVIDの時代に電子商取引がインドネシアの中小企業の回復力を高めている。

  • オンライン事業はパンデミック下でも存続しやすく、利益もより早く回復した。

  • 中小企業や起業家には、経済的支援や研修など、ほかの種類の支援も必要だ。

新興市場経済の多くは、ワクチンが進歩したにもかかわらず、依然として新型コロナウイルス感染症との闘いのさなかにある。インドネシアも例外ではない。今後も続く可能性のある感染症の状況下で、インドネシアの零細・中小企業(MSME)が生き残り、成長できるよう備えることは、かつてないほど重要になっている。

私たちの調査によると、電子商取引はインドネシアの起業家を支援する一つの方法となり得る。2020年12月、世界銀行はShopeeと協力し、インドネシアのデジタル事業者15,000人超を対象に調査を実施した。全員がプラットフォームへの参加後に30件以上の取引を行っていた。大多数はMSMEで、2019年の年間売上高は500億インドネシアルピア未満だった。調査では、パンデミックが事業運営や業績に及ぼした影響、事業者がどのように対応したか、政府や企業から受けた支援と今後希望する支援について尋ねた。

電子商取引に関する主な調査結果

主な調査結果の一つは、主にオフラインで事業を行う企業と比べ、デジタル事業者は新型コロナウイルス感染症のパンデミック下で大幅に高い回復力を示したことだ。調査対象のデジタル事業者の約80%は、パンデミックがインドネシアを襲った2020年3月から年末まで、事業を継続した。この割合は、事業を継続したオフライン企業が10社中4社に満たなかった。

調査対象となったデジタル事業者の約80%が、パンデミックの期間中、事業を継続したImage: 世界銀行

デジタル事業者はパンデミック中も事業を維持しやすかっただけでなく、事業の回復もより早かった。平均すると、デジタル事業者の総売上高は、インドネシアで感染者数が最初にピークを迎えてから約6カ月後に、パンデミック前の水準に戻った。この時点でも、オフライン企業の大半では、前年同期比で20%を超える売上減少が続いていた。インターネット、ソーシャルメディア、専門アプリ、デジタルプラットフォームをすでに利用していた企業、新たに利用を始めた企業、または利用を拡大した企業など、デジタル化に早期投資した企業は、より早く回復した。

デジタル事業者の回復力が高かった理由として、いくつかの要因が考えられる。事業を営む業種、テクノロジーの特性により少人数で運営できること、そして全国の顧客にリーチできたことだ。

私たちの分析では、パンデミック中、多くの新規事業者にとって電子商取引が貴重な副収入源にもなっていた。インドネシアでは、起業家全体の25%がパンデミック中に初めてオンライン事業を始めた。必要に迫られて起業した可能性もある。調査によると、既存事業者と比べ、新規事業者は電子商取引を主な収入源ではなく副収入源として利用する傾向が強かった。

こうした新規販売事業者と従来型のMSMEには、いくつかの違いがある。若者(15~24歳)、女子学生、パートタイムで働く女性は、電子商取引の販売に「新規参入」する傾向が強かった。また、既存の販売事業者の世帯にとって、電子商取引はより重要な収入源となっている。2019年から2020年にかけて、主な稼ぎ手となり、電子商取引を主要な収入源として利用する人が増えた。

さらに電子商取引は、パンデミックの間、商品構成を調整して変化する消費者の好みにすばやく対応するための、低コストの手段を事業者に提供した。調査対象の15,000人の事業者のうち、40%は販売する商品カテゴリーを変更し、17%は商品ラインアップを拡充した。予想どおり、パンデミック中に参入先として最も人気があったのは健康関連商品だった。

商品カテゴリーを切り替えられる柔軟性の高い事業者は、売上が伸びやすく、その結果、パンデミックをよりうまく乗り切る傾向があった。この分析では、事業規模、オンライン販売比率、オンライン販売年数、商品カテゴリー、参加している電子商取引プラットフォームの総数など、ほかの要因も調整している。

電子商取引は、インドネシアの起業家が景気後退を乗り切るうえで確かに重要な手段の一つだったが、事業者が潜在力を最大限に発揮するには、引き続き官民双方の支援が必要だ。調査対象のデジタル事業者の5人に1人が政府の支援を受けており、その大半は現金給付だった。現金給付は事業、家計消費、貯蓄に役立った。女性事業者は男性事業者より、現金給付を貯蓄に回す傾向が強かった。

中長期的には、15,000人の事業者のうち最も多い割合(23%)が、最も支援を必要としている分野としてデジタルスキル研修を挙げた。また、販売・マーケティングの研修に加え、より安価で信頼性の高い物流も求めていた。

将来に向けて、デジタル事業者のスキルを高め、インドネシアのMSMEが未来に備えられるよう、より包括的な官民連携が必要だ。インドネシアで包摂的なデジタル経済の成長を実現するには、ほかにも補完的な取り組みが必要であり、物流の整備やデジタル金融サービス、デジタル決済ソリューションの供給促進などが挙げられる。

世界銀行の新型コロナウイルス感染症デジタル事業者調査は、世界銀行の新型コロナウイルス感染症オブザーバトリープロジェクトの一環である。

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