現代イノベーション最大のブレークスルーは、きっとあなたの予想とは違う

Zhao Yuqing talks to Wang Quanming on her phone after her plane lands in the city of Quanzhou, in Fujian province, China, January 26, 2017. The two will drive to Wang's hometown of Anxi the next day. REUTERS/Muyi Xiao SEARCH "CHINA GIRLFRIEND" FOR THIS STORY. SEARCH "WIDER IMAGE" FOR ALL STORIES. - RTX3C0OB
Smartphones have allowed people to Google their symptoms and receive health information.Image: REUTERS/Muyi Xiao
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いつでも診察を受けられる時代

命を救う薬から最先端の治療まで、医療業界は絶え間ないイノベーションによって発展している。しかし、ある専門家によると、医療における最近最大のブレークスルーは、新しいワクチン、ドラッグデリバリーシステム、あるいは外科手術ではなく、あなたの携帯電話だ。

「スマートフォンは、世界中のほとんど誰もが手にできるほど手頃な価格です」と、ClickMedixのCEO兼創業者、ティン・シー氏はFuturismに語る。「これによって医療は大きく変わりました」

現在、世界人口の3分の2がモバイル通信を利用している。医療とモバイル技術が交わる領域にあるアプリやサービス、機器を包括する言葉であるモバイルヘルス(mHealth)産業の拡大に伴い、こうした人々は健康管理に携帯電話を活用する方法をますます革新している。

「スマートフォンがあれば、会話をより充実させるだけにとどまらず、さまざまなことができます」とシー氏は説明する。「ウェアラブル端末と連携できます。これまでにないほどデータを収集できます。医療提供を次の段階へと進められるのです」

グーグル先生に聞いてみる

体調が悪いと感じたとき、まずスマートフォンを取り出して症状をGoogleで検索する人は、今では多い。「インターネットによって、医療へのアクセスは急速に拡大しています」とシー氏は言う。「誰でも健康情報をネットで調べられるようになりました」

健康情報を得るためにインターネットを利用することは、実際、あまりにも一般的になり、現在ではGoogle検索全体の約1%が健康問題の診断に関するものとなっている。数百万件に上るこうした検索を受け、Googleは昨年、症状検索機能を強化した。検索結果は、米国保健福祉省が運営するNIH.govなどの政府系医療ポータルや、ウェブ上に数多くある民間の専門サイトにつながることがある。

こうした豊富な情報は役立つこともあるが、シー氏は、Google検索は医療の代わりではなく、あくまで出発点と捉えるべきだとすぐに指摘する。「Googleで検索したからといって、医学部で学び、実際に医療に携わっている医師の代わりになるわけではありません」

Image: PEW

もちろん、患者にとってのmHealthの利点は、オンラインで症状を検索することだけにとどまらない。

現在では、iPhone対応の人工内耳や、うつ病の改善を目指すチャットボットでFacebook Messengerを通じてやり取りできるもの、瞬時に超音波画像を生成するスマートフォン用アクセサリーがある。プログラマーは、妊孕性を検査するアプリや、子どもの自閉症をスクリーニングするアプリ、貧血を検出するアプリなど、さまざまなアプリを開発してきた。

Googleも、単に健康情報への窓口となるだけにとどまらず、スマートフォンを診断ツールに変えるmHealthのスタートアップに投資し、さらなる進展を目指している。

医師もmHealth革命の恩恵を受けている。スマートフォンやタブレットによって、医療従事者は時間を効率的に管理し、患者記録を維持・閲覧し、継続的な研修を受けることが容易になった。何千もの学術誌や研究論文をすぐに参照できるようになり、重要な情報へのアクセスが増えたことで、最終的に患者ケアの質が向上する。

命に関わるアクセス不足

しかし、mHealth産業が医療にもたらす最も重要な影響は、医療を利用できるようにすることかもしれない。

「携帯電話は、これまで医療をまったく利用できなかった人々にアクセスをもたらします」とシー氏は強調する。「この10年だけでなく、私たちは本当に短期間で大きく前進しました。ここ3年ほどで、指数関数的に加速したのです」

世界保健機関(WHO)の2015年の報告書によると、予防接種、結核治療、妊産婦ケアなどの必須保健サービスを利用できない人は世界中で4億人を超え、そのアクセス不足は命に関わることもある。

「以前は、農村地域で医療を提供するのは本当に困難でした」とシー氏は振り返る。「医師が農村地域まで出向くか、患者の容体が悪化しすぎてヘリコプターで搬送されるしかありませんでした。そうでなければ、文字どおり命を落とすことになったのです」

幸い、モバイル端末を持つたった一人が地域全体に恩恵をもたらすこともできる。シー氏自身の会社がその事実を実証している。

2010年の設立以来、ClickMedixは十数か国で数十万人の人々が必要な医療を受けられるよう支援してきた。このプラットフォームは、現地の医療従事者の研修、遠隔地の人々と専門医との接続、患者データの記録などに利用できる。地域で携帯電話を持つ担当者が情報をほかの人々に伝えることで、知識やケアを広く行き渡らせることができる。

mHealthはすでに230億ドル規模の産業だ。専門家は、その可能性はまだほとんど活用されていないと予測しており、2022年までに市場規模は1,020億ドルを超える可能性がある。「医療へのアクセス改善に向けて、想像を超える技術がすでにあり、将来はさらに増えるでしょう」とシー氏は予測する。

mHealth産業が成長すれば、それに伴う医療の改善から恩恵を受ける可能性のある人々も増える。だからこそ、世界中でインターネットへのアクセスを確保する取り組みを進めることが、これまで以上に重要だ。どれほど多くのmHealth技術があっても、それを最も必要とする人々が利用できなければ、命を救うことはできない。

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