アフリカの医療制度を刷新し、非感染性疾患と闘うべき理由

A clinic support staff takes blood sample from a child at a clinic operated by Doctors without Borders in Bagega village in northeastern state of Zamfara August 14, 2013. Picture taken August 14, 2013. REUTERS/Akintunde Akinleye (NIGERIA - Tags: HEALTH) - RTX12TC2
Measuring the performance of health systems in their entirety must be prioritised.Image: REUTERS/Akintunde Akinleye
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アフリカで命を奪う病気といえば、多くの人は結核、マラリア、さらにはエボラのような感染症を思い浮かべる。しかし実際には、がん、糖尿病、心疾患など、非感染性疾患(NCDs)と呼ばれる病気も大きな脅威となっている。

これらの疾患による死亡者数は、390万人に上ると推定されている。2020年までにアフリカで発生する数だ。

こうした疾患の負担増加は、人々の健康だけでなく、経済生産性や社会の結びつきにも影響を及ぼす。そのためNCDsへの関心が高まっている。NCDsは持続可能な開発目標(SDGs)に盛り込まれ、次回の世界保健総会でも焦点となる。

しかし、アフリカの政策立案者が前進するには、医療制度のパフォーマンスを測定しなければならない。限られた資源しかないことを考えれば、なおさらだ。測定によって、より効果的かつ効率的な医療介入策を立案でき、より良い計画を立て、迅速に取り組んで、より多くの命を救えるようになる。

医療制度の有効性は、従来、サービスへのアクセスを基準に測られてきた。医療施設を訪れる人の数を数える方法だ。こうした情報は通常、マラリアや下痢のような短期間で治る病気の治療を想定したものでもあった。

しかし、NCDには異なるアプローチが必要だ。NCDの存在感が高まっていること、そして影響が長期にわたり、治療費も高くなることを踏まえて、医療のあり方を進化させなければならない。

サービスの質

たとえば、ボツワナの村に住む42歳の女性を想像してほしい。彼女は1年前に糖尿病と診断された。月に一度、検診のため地元の診療所に通っているが、血糖値は高いままだ。

定期的に通院しているにもかかわらず、足に潰瘍や感染症がないか、切断のリスクがないかを誰も調べていない。また、施設には適切な血圧降下薬があるのに、彼女には処方されていなかった。

12回を超えて受診しているにもかかわらず、病状は管理できていない。
この例が示すように、彼女や同じ境遇にある何百万人もの人々に必要なのは、医療サービスへのアクセスだけではない。質や効率など、ほかの要素も重要だ。

さらに、制度のこうした欠陥について情報がない。サービスの質に関するデータは、医療従事者、施設管理者、政策立案者に届いていない。データがあれば、医療の改善に何ができるかが見えてくるかもしれない。たとえば研修に、足の診察技術や薬の用量を安全に増やす方法を加えることができる。

データは、病状が管理され、受診間隔を延ばせる患者を特定する助けにもなる。これにより、より重症の患者が待つ時間を短縮し、医療従事者が患者向けの集団教育や記録作成など、ほかの業務に時間を割けるようになる。

しかし、サハラ以南のアフリカの多くの国を含め、途上国では医療制度に関する情報全般が不足している。出生や死亡といった重要な出来事を記録する基本的な仕組みさえ不完全だ。世界で年間1億2,800万人に上る出生の3分の1以上と、5,700万人の死亡の3分の2が登録されていない。

データベースの不足は深刻だ。たとえば、がんの症例を追跡するがん登録制度はわずか25しかなく、対象は52カ国中18カ国にとどまる。これも、世界保健機関が、低・中所得国のうち、がん対策の政策立案や計画に必要なデータを備えているのは5カ国に1カ国にすぎないと推定する理由の一つだ。

何をすべきか

医療制度全体のパフォーマンス測定を優先しなければならない。疾病負担は把握できているかもしれないが、医療制度はそれにどう対応しているのか。人々は医療を受けられているが、その医療は効果を上げているのか。そうでなければ、何を変えられるのか。

こうした情報を利用できるようにするのは容易ではない。アフリカの医療制度はすでに大きな負荷を抱えている。患者の長い列や診療所の混雑が、詳細な記録を妨げている。停電やインターネット接続の中断は、信頼できる電子記録の維持を難しくする。医療情報システムを管理する人々の技術的能力も限られている。

しかし、作業をそれほど煩雑にする必要はない。

まず、病院や診療所の方針改善に最も役立つ可能性のある、基本情報の項目群を特定しなければならない。たとえば、がんの診断時の病期と治療完了を記録することが挙げられる。保健当局は、こうした情報の報告基準を標準化し、全国で定期的に報告する仕組みを整える必要がある。

これが、ルワンダの医療分野で前例のない成果に寄与した。同国は2000年から2015年にかけて、5歳未満児の死亡率を3分の2超、妊産婦死亡率を半分超、HIVによる死亡率を半分超削減した。

また、マラウイでの結核治療や、ケニアとナイジェリアでのHIV治療にも役立った。これらは非感染性疾患ではないが、学べることはある。

医療の最前線にいる医師や看護師を巻き込めば、データ収集を改善できる。その取り組みは、ルワンダのブタロがんセンター・オブ・エクセレンスでも行われている。電子カルテシステムは、患者の臨床管理を支援するよう設計された。同時に、プログラムのモニタリングと評価にも役立ち、農村部という環境を踏まえ、熟練職員やインターネット接続の制約にも配慮した。

データは電子形式で保管するのが理想的だ。最終的には時間の節約になり、HIVなどの疾患や死亡などの出来事を横断してデータを管理できるよう設計できる。

多くのアフリカの地域で、これに課題がないわけではない。しかし、明るい兆しもある。電力やインターネット接続が不安定でも、すでに電子化されている医療情報システムは多く、活用できるモバイル技術のイノベーションも急速に広がっている。

健康を改善し、より多くの命を救うために重要な事柄を記録する時が来ている。

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