国連当局者は、難民を経済に包摂するため、各国や企業は一層の取り組みが必要だと訴えた。
UNHCR保護担当事務次長補のジリアン・トリッグス氏は、難民はパンデミックの間、とりわけ脆弱な立場に置かれていたと強調した。
多くの難民はインフォーマルセクターで働いており、社会保障の網からこぼれ落ちやすい。
IKEAやスターバックスなどの雇用主は、包摂的な採用プロセスで評価されている。
新型コロナウイルス感染症のパンデミック下で、難民を経済に包摂し、支援の網からこぼれ落ちないようにするため、政府と企業は一層の取り組みが必要だと、国連の高官は6月18日に述べた。
国連難民機関(UNHCR)が発表した最新の数字によると、世界の難民人口は約3,000万人に増加し、10年前のほぼ2倍となった。
難民はインフォーマル経済で働くことが多いため、パンデミックの経済的影響を真っ先に受けている。
「ロックダウンが始まると、難民が……職を失うのを、私たちは非常に、非常に早く目の当たりにしました」と、UNHCRのジリアン・トリッグス氏は、COVID-19時代に難民が直面する課題をテーマにトムソン・ロイター財団が主催したオンライン討論会で語った。
パネリストによると、レバノンとコロンビアでは難民の半数が収入源を失い、米国に最近定住した難民のほぼ3分の2が職を失った可能性がある。
パンデミックは外国人嫌悪や差別を強め、立ち退きの大幅な増加にもつながったと、UNHCR保護担当事務次長補のトリッグス氏は付け加えた。
難民を自国の保健医療制度に含める必要があると同氏は述べた。それは難民自身の安全のためだけでなく、すべての人のためでもある。「COVIDに感染した人が一人いれば、私たち全員が感染しているのです」と同氏は付け加えた。
100社を超える大手企業で構成される難民支援テント・パートナーシップのエグゼクティブディレクター、ギデオン・モルツ氏は、一部の企業はすでに難民支援に取り組んでいると述べた。
オランダでは、電機大手フィリップスが、掃除機の紙パックに使われるフィルター素材からマスクを製造するため、難民を雇用する取り組みを支援している。
フィリップスによると、同社は週に15万枚のマスクを製造している。
「企業は重要な役割を担っています」とモルツ氏は述べた。「どの企業にも、取り組みを強化する大きな機会があります。」
COVID以前から、IKEAやスターバックスのような企業は採用プロセスをより包摂的にしていたと同氏は述べた。
世界の難民の3分の2を占めるのは、シリア、ベネズエラ、アフガニスタン、南スーダン、ミャンマーの5カ国だ。難民の大半は隣国に庇護を求める。
モルツ氏は政府に対し、難民を雇用するよう企業を促すため、税制やその他の優遇措置を活用するよう呼びかけた。
モルツ氏は、トルコがシリア難民の農業分野での就労を支援するなら、欧州連合(EU)はトルコの農産品に優遇的な市場アクセスを認めることができると提案した。
シリア難民として初の女性パイロットを目指すマヤ・ガザル氏は、人々は難民に対して否定的な固定観念を持ち、とりわけ英語を話せない場合、教育を受けていないと思い込むと述べた。
「英語の教室に座るほど頭がよくないと言われました」とガザル氏は語った。英語をまったく話せない状態で英国に到着した同氏は、現在、航空工学を学んでいる。
「人々に機会を与えることが大切です。」
同氏によると、多くの熟練した難民にとって大きな障壁となっているのは、雇用主が母国で取得した資格を認めないことだ。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受け、一部の国では危機の間、難民の医療従事者が働けるよう障壁を緩和している。

