新型コロナワクチンを全ての人に届けるための方法

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  • 現在の製造能力では、世界規模の新型コロナワクチン接種プログラムに必要な供給量を賄えない可能性がある。

  • 現状では、公的資金による取り決めがワクチンへのアクセスを制限することが多い。

  • 研究者と製造企業との間の連携をさらに強化する必要がある。

現在、多数の新型コロナワクチン開発プログラムが速いペースで進められており、有望な候補の一部は第1相(用量と毒性の不在の確認)に入り、一部は第2相(少人数の集団における有効性の確認)に進み、さらに夏までに第3相(複数の国にまたがる数千人規模の患者への使用)に移行できる可能性のあるものもある。

とはいえ、承認・認可の段階に近づいた時点で、最も有望な候補を持つプログラムの製造能力は、最も脆弱な人々の利益のために普遍的なアクセス、公平性、供給の優先順位付けという原則を満たす世界規模のワクチン接種プログラムを実現するには不十分である可能性が高い。

この板挟みの状況は、ワクチン開発者の研究開発を支援するために導入された公的資金による取り決めの類型によって、さらに深刻化する可能性がある。こうした資金には通常、資金を提供する国の領土内で生産することが製造企業に義務付けられており、その結果として輸出制限が生じ、対象国の国民以外へのワクチンの供給が限られる可能性がある。

少なくとも10種類のワクチンが臨床段階を速いペースで進んでいる中、現在の世界のワクチン市場規模は35億回分と推定されている(季節性インフルエンザワクチンを除く)。ジフテリア・破傷風(D&T)およびはしかを含むワクチンが、その総量のおよそ50%を占めている。

現在の供給量は、たとえ世界が既存ワクチンの製造から新型コロナワクチンの製造へ一斉に切り替えたとしても、現在の危機を終息させるために数十億人規模の人口へワクチンを接種する必要性に見合うものではない。

ワクチン開発は複雑で長期にわたるプロセスであるImage: Sanofi

現在設計されている新型コロナワクチン接種向けの製造体制から判断すると、G7諸国以外へのワクチン供給の最良のシナリオは数億回分規模にとどまる見込みである一方、地球上で最も脆弱な人々のニーズに対応するには最大40億回分が必要となる可能性がある。

より良い方法があるはずだ。

開発途上国ワクチン製造者ネットワーク(DCVMN)は、欧州地域(EUR)を除く各WHO地域において65%を超える、ワクチン生産の大部分を担っている。インド、インドネシア、韓国、ブラジル、中国、南アフリカなどの開発途上国に拠点を置く40の製造者からなるこのネットワークは、活用されるべきである。

世界経済フォーラムは、ワクチンのイノベーター(革新者)とワクチン製造者をつなぐマッチングの仕組みの創設を提案している。この仕組みは、生産能力を見つけられるイノベーターと、適切な臨床開発段階、すなわち第3相に達したとき以降(それより前ではない)にワクチン候補へアクセスできる製造者の双方を保護することを目的としている。これにより、ワクチンの有効性が未検証の段階で、イノベーターが個別の製造者から大規模な生産能力を一方的かつ独占的に確保する必要性を回避できる。

世界経済フォーラムは、ワクチンへのアクセスに向けて何に取り組んでいるのか?

上記で述べたような仕組みは、ワクチン研究者と製造者との間の相対(あいたい)契約を促すことにより、従来の市場の力がワクチン製造の状況を形作ってきた方法からの転換を意味する。グレート・リセットは、一部のエリートの利益よりも全員の利益が優先されるような仕組みを必要としている。マクロン大統領の言葉を借りれば、「ワクチンは世界の公共財であり、市場の力に委ねられるべきものではない。」

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