STEM分野で働く女性の在宅勤務のための5つのヒント

PhD student Maija Maskuninty works in a laboratory at Imperial College in London, May 28, 2010. Across the western world, Big Pharma is cutting back on the number of scientists it employs in its labs and the money it spends on research and development. The hunt for new drugs continues, but the men and women in white coats - traditionally viewed as the lifeblood of the industry - are not as untouchable as they once were. Tucked neatly behind London's famous Science Museum, which pays homage to the groundbreaking advances that made modern medicine what it is, the chemistry labs at Imperial College offer one last refuge from the realities of the marketplace. Picture taken May 28, 2010. To match Special Report PHARMACEUTICALS/ REUTERS/Paul Hackett/Files (BRITAIN - Tags: SOCIETY HEALTH EMPLOYMENT BUSINESS EDUCATION) - GM1E66G1H0401
'The 60-hour workweek is a norm for many scientists' - but not from home or without childcareImage: REUTERS/Paul Hackett
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  • 多くの科学者が、助成金の申請書の執筆・提出や授業などの仕事と、フルタイムの育児を両立させている。

  • 通常、育児の負担は今も主に女性が担っている。

  • 新型コロナウイルス感染症のパンデミック下で、STEM分野で働く母親は、自らのスキルやネットワークからどう支援を得られるだろうか。

私は自宅にいる。実験台で実験をしているわけでも、オフィスで同僚と話しているわけでも、野外調査に出て有毒な巻き貝を調査・採集しているわけでもない。その代わり、料理をし、食事をさせ、掃除をし、着替えさせ、2人の子どもに家で勉強を教えようとしている。

私だけではない。多くの科学者が自宅にいて研究室に行けず、助成金の申請書の執筆・提出、授業、大学院生への助言や指導、論文の執筆・査読、データ分析などの仕事と、フルタイムの育児を両立させている。科学者の多くにとって週60時間労働は当たり前だが、通常なら、そのうち少なくとも1日8時間は子どもが学校や何らかの保育施設にいる。新型コロナウイルスは私たちを保育の深淵に突き落とした。科学の分野で働く女性として、その無力さは途方もない。

隔離生活の最初の週、大学からの指示は、授業をオンラインの遠隔学習に切り替える作業に時間を充てることだった。計画を立て、準備し、学びの要点を滞りなく伝えられるようにするまで、5日しかなかった。同じ週、3歳の娘は化石を掘りたいと言い、見つけた小麦粉をすべて台所の床にまき、残りを1歳の妹にかけ、恐竜のおもちゃを並べた。そして床の真ん中に水を流し、飲める川を作った。その前には、浴室の洗面台で人形を風呂に入れ、箱からパズルのピースを全部出し、部屋の机に妹を縛りつけていた。「襲ってくるかもしれない恐竜から守るため」だという。すべて午前10時前のことだ。

私はひとり親ではないが、親になったばかりだ。この混乱が毎日、形を変えて繰り返され、そのせいで筋の通った助成金申請書を書く生産性が損なわれていると言っても、決して大げさではない。

無償労働に費やされる時間は、世界のあらゆる地域で女性が最も多いImage: Statista

育児の負担とストレスは今も主に女性が担っている。新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるため、外出を控えてソーシャルディスタンスを保つなか、多くの子育て中の女性科学者が、不安や自信喪失、無力感に苛まれている。しかし、すべてが悪いわけではない。「科学者のリーダー」であるアンゲラ・メルケル氏のように、これは「働く科学者として、謙虚さと信頼性を示す」機会でもある。できる実験はいつだってほかにある。だから「私だけが大変だ」と考えるのをやめて、「私たちみんなが大変だ」と捉えることにした。「私たち」とは、科学分野で働く女性たちの共同体だ。苦労は分かち合えば軽くなる。この場合、その仲間とは、逆境に立ち向かい、粘り強く、新境地を切り開いてきた女性たちだ。

簡単ではなく、十分なセルフケアも必要だが、ストレスの原因を特定し、何がつらいのかを言葉にして、トゲをすべて取り除くことを目指そう。方法を紹介する。

1. 自分の限界を知る

自分の論文を発表できず、助成金の申請書も書けないときに、論文や助成金の審査依頼を断っても恥じることはない。「ヒロイック」になろうとする時ではない。「女性が断ることを学ぶ話はたくさんある。そうした記事を読み、舌を上あごにつけて、力を抜いてみよう。考えなくても「いいえ」という言葉が自然に出てくる。

2. ルールを柔軟に運用する

締め切りの延長を頼もう。締め切りは締め切りだが、こうした特別な状況では、子どもの相手をしながら締め切りを守ることが多くの人にとって新たな日常になっている。助成金プログラムの担当者もそうかもしれない。未熟な案を期限内に提出するより、あと数日考えて練り上げた構想を提出できるなら、プライドを抑えて助けを求める価値はある。

3. 子どもを甘やかす

締め切りを延ばせず、どうしても執筆しなければならないなら、子どもに見せよう。PJ MasksやPaw Patrolの全エピソードのせりふを覚えるまで見せてもいい。子どもたちは筋書きや物語の語り方に加え、創造性や想像力の使い方も学んでいる。サイエンスコミュニケーションは、大学院生や医学生に必須の訓練となっている。効果的な物語を組み立てる道へと子どもたちを導こう。脳がだめになることはない。

4. チームワークで仕事を任せる

研究室は第二の家族だ。私たちは、仕事をやり遂げてくれると信頼できる学生やポスドク研究者のチームを育ててきた。チームづくりに費やした時間と労力は、まさにこういう時のためにある。普段なら自分でする仕事をチームに頼もう。未就学児のために Zoomで歌を歌う会や『グラファロ』を長時間読み聞かせる時間があって、手が回らないのだから。論文や助成金の申請書を書く技術は、チームが磨く必要のあるスキルだ。始めるなら今しかない。

5. 隠れる

ほかに手がなくなったら、絶対に見つからない本気のかくれんぼをしよう。浴室やクローゼット、ソファの後ろ、さらには叫び声が聞こえ(何かが焦げる匂いも漂う)アパートのすぐ外の廊下に避難しよう。ノートパソコンを持ち、画面を暗くして、子どもがあなたを見つけられず泣き出すまで、できるだけ素早く集中して仕事をする。泣き出してもすぐに隠れ場所から出ず、5分待って、パートナーが対処できるか見てみよう。

これは間違いなく大変なことだ。フルタイムで子育てをしながら8時間働こうとすれば、プライドを捨て、柔軟に対応し、積極的に関わり、ときには一歩引く覚悟が求められる。新型コロナウイルス感染症の流行が終われば、台所で恐竜の化石発掘ごっこをしたことも笑い話になるだろう。今は研究室を何とか維持しなければならない。

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