スマートウォッチやフィットネストラッカーで、発症前に新型コロナウイルス感染症を検知できる可能性

a new smart watch, like the one pictured here, can be used to determine whether someone has COVID-19
Image: UNSPLASH/Luke Chesser
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  • 科学者らは、患者に症状が現れる前または現れた時点で、確定した新型コロナウイルス感染症の症例の80%を検知できるスマートウォッチ向けアルゴリズムを開発した。

  • しかし、このアルゴリズムでは、飲酒した人、ストレスを感じている人、ウイルスに感染している人を区別できない。

  • 臨床試験を経て追加データを組み込めば、最終的には、自己隔離が必要かどうかの判断に役立てられると期待されている。

研究者らは、航空機での移動、長時間の運動、病気などの出来事を捉え、スマートウォッチの装着者にストレスを知らせるアルゴリズムを開発した。

新しいアルゴリズムは、心拍数を生理的または精神的なストレスの指標として読み取る。症状が出る前に体調を崩しつつあることを、装着者に知らせる可能性がある。

研究者らは数千人の参加者を募り、心拍数が通常より高い状態が長く続く期間をアルゴリズムで検出する研究を行っている。これは、何か異常が起きている可能性を示す明らかな兆候だ。

しかし、何が問題なのかを突き止めるには、少し調べる必要がある。研究中はさまざまなストレス要因が警告を引き起こした。旅行中に受け取った人もいれば、マラソン中の人も、バーで飲み過ぎた後に受け取った人もいた。

スタンフォード大学で遺伝学の教授兼学科長を務めるマイケル・スナイダー氏によると、最も注目すべき発見は、このアルゴリズムが、確定した新型コロナウイルス感染症の症例の80%を、参加者に症状が現れる前または現れた時点で検知できることだ。

「最終的には、人々がこの情報を使って、検査を受ける必要があるかどうかを判断できるようにすることが狙いです。新型コロナウイルス感染症の検査を受けるべきか、自己隔離すべきかを判断するためです」とスナイダー氏は言う。「まだそこには至っていません。臨床試験で検証する必要がありますが、それが最終的な目標です。」

科学者らは、患者に症状が現れる前または現れた時点で、確定した新型コロナウイルス感染症の症例の80%を検知できるスマートウォッチ向けアルゴリズムを開発した。Image: Alaviほか、2021年

このアルゴリズムでは、飲み過ぎた人、仕事のストレスを抱えている人、ウイルスに感染している人を区別できない。新型コロナウイルス感染症の利用者には警告を送ったものの、SARS-CoV-2やその他のウイルスへの感染が迫っていることをスマートウォッチが知らせると人々が頼れるようになるには、さらなる改良が必要だ。

この警告システムは、MyPHDという、拡張性と安全性を備えた健康データプラットフォームを使って構築された。

この研究の詳細を記した論文は、Nature Medicineに掲載されている。

2020年から2021年にかけて約8カ月間行われたこの研究では、2,155人の参加者がスマートウォッチを装着し、心拍数を通じて精神的・身体的な「ストレス事象」を記録した。スマートフォンのアプリと連動した警告でストレス事象の通知を受けると、参加者はそのとき何をしていたかを記録した。警告を発するには、心拍数が数時間以上高い状態である必要があったため、近所を軽くジョギングしたり、突然大きな音がしたりしても警告は発せられなかった。

「この仕組みの優れた点は、警告を状況に照らして理解できることです」とスナイダー氏は言う。「飛行機で移動中に警告を受け取れば、原因はおそらく航空機での移動だと分かります。」

一方、カモミールティーを片手にソファに座っていて警告を受け取った場合は、感染症など別の何かが進行している兆候かもしれない。スナイダー氏は、警告を受けた際に検査を検討すべきかどうかを、装着者が見極められるようになることを期待している。

研究中に新型コロナウイルス感染症と診断された84人のうち、アルゴリズムは67人に警告を出した。警告の大半は、旅行、大量の食事、月経、精神的ストレス、酩酊、新型コロナウイルス感染症以外の感染症など、別のカテゴリーに該当した。また、多くの参加者が新型コロナウイルス感染症ワクチンを接種した後にも、免疫反応の高まりを反映して、アルゴリズムはストレス状態の期間を検出した。

スナイダー氏らは研究への参加者をさらに募りながら、歩数、睡眠パターン、体温などのデータを追加して警告の特異度を高め、データのパターンから個々のストレス事象を特定し、警告できるようにする計画だ。さらに研究者らは、警告が新型コロナウイルス感染症を確実に検知し、医療上の判断に役立てられるかを確かめるため、臨床試験を実施する予定だ。

この研究は、米国国立衛生研究所、Amazon Web Services Diagnostic Development Initiative、Flu Lab、Google for Education、Schmidt Futuresプログラムの資金提供を受けた。

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