自動運転車を製造する米国企業は、性能に関するデータをさらに収集し、非接触配送を支援するため、車両を公道で走らせている。
これらの車両が将来どのような可能性を持つのかを示すことが狙いだ。
車両には引き続き乗員が2人乗っており、1人が配送を担当し、もう1人が車両が正常に機能しているかを確認する。
自動運転車やトラック、歩道走行ロボット、シャトルが研究施設や駐車場を出て米国の公道を走り、食料品や食事、医療用品の配送を支援している。
自動運転車企業は、必須事業と見なされていないため米国での公道試験を停止しているが、配送へと事業の軸足を移すことで再び公道を走り、より多くのデータを集められる。
4月中旬以降、ゼネラル・モーターズ(GM.N)の自動運転部門Cruiseの車両は、フロントガラスに「SF COVID-19 Response」の表示を掲げ、SF-Marin Food BankとSF New Dealから困窮する高齢者へ食料を届けている。各車両には安全担当者が2人乗り、そのうち1人がマスクと手袋を着用して玄関先に袋を置く。
「ライドシェアから根本的に方向転換するわけではありません」と、Cruiseの政府渉外担当副社長ロブ・グラント氏は述べた。「今回のパンデミックによって、自動運転車が将来どのような場面で役立つかが明らかになっていると思います。ここで行っているような非接触配送もその一つです。」
トヨタが出資するPony.aiは、一時中断を経て、同社の車両がカリフォルニア州の公道に戻ったと発表した。現在、地元の電子商取引プラットフォームYamibuyの商品をアーバインで配送しているほか、フリーモント市と連携し、地域の緊急避難所プログラムに食事を届けている。
一方、4月初旬にはソフトバンクが出資するNuroが、カリフォルニア州で公道を走る自動運転車の運行許可を得た2社目となった。共同創業者のデイブ・ファーガソン氏によると、Nuroは最新型のR2車両を稼働させ、サクラメントの新型コロナ臨時病院とサンマテオ郡の臨時医療施設に医療用品を届けていた。
複数の事業者によると、この3社はいずれも配送で収益を得ていないが、配送業務の経験を積み、データを集めている。
自動運転シャトルのサービスを提供するBeepは4月初旬、フロリダ州のメイヨー・クリニックで新型コロナ検査キットを輸送するため、ジャクソンビル交通局およびシャトル製造会社Navyaと提携すると発表した。
ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS.N)が出資する自動運転トラック企業TuSimpleは、有料顧客向けに40台の自動運転トラックの運行を続ける一方、テキサス州とアリゾナ州のフードバンクに無料サービスを提供していると、最高製品責任者のチャック・プライス氏は述べた。
また水曜日には、自動運転車チームを擁するロシアの大手テクノロジー企業Yandexが、パンデミックによって、テクノロジー拠点であるスコルコボ市との初の商業契約の締結が早まったと発表した。歩道走行ロボットYandex.Roverを使い、郵便物や小型荷物の配送を支援する契約だ。
