各国がロックダウンを解除するなか、世界各地で学校が再開し始めています。
ソーシャルディスタンスの確保から登校時間の分散まで、児童・生徒の安全を守り、病原菌の感染拡大の可能性を減らすため、さまざまな対策が講じられています。
公衆衛生当局者のアンソニー・ファウチ氏は火曜日、米国の学校が再開された場合に子どもたちが直面する危険について警告しました。また、米国最大のカリフォルニア州立大学システムは、秋学期の授業を中止しました。
米国で子どもたちをいつ教室に戻すかをめぐる議論が続く一方、世界各地の多くの国では段階的な学校再開が始まっています。
学校が再開するなか、世界各地では子どもたちを守るために次のような取り組みが行われています。
ソーシャルディスタンスの確保
デンマークは4月中旬、学校や保育施設の再開により新型コロナウイルス感染症によるロックダウンを緩和しました。しかし、施設が感染の第2波の温床になる可能性を懸念した数千人の保護者が、子どもを自宅にとどめました。
教職員には、子どもたちの間でソーシャルディスタンスを保つよう指示が出されています。多くの校舎が閉鎖されたままのため、黒板の代わりに運動場でチョークを使って教え、児童・生徒を屋外に連れ出す教師もいます。
スイスのジュネーブにあるラ・トゥール校の子どもたちは、新たな習慣に適応しなければなりませんでした。保護者は距離を保って子どもを送り届けます。混雑を避けるため教室の定員は半分にされ、机は2メートル(6.5フィート)間隔で配置されました。
激しい雨のなか、中庭の屋根の下では子どもたちが笑い声を上げ、ほかの子どもたちは石けり遊びをしていました。ある女の子は、年下の子に使い捨て手袋をはめるのを手伝っていました。
プラスチック製の仕切りと手指消毒剤
オランダのデン・ボス市にあるスプリングプランク校は、生徒の机の周りにプラスチック製の仕切りを設置し、出入り口には消毒ジェルのディスペンサーを置きました。
「教師たちは心配していません」と、同校の技術コーディネーター、ラシャ・ファン・デル・スルイス氏は話しました。「生徒がせきをした場合に教師を守れるよう、柔軟に動かせるスクリーンを購入しました」
カナダのケベック州は月曜日、一部の学校を再開しましたが、保護者や教師のなかには安全性に不安を示す人もいました。モントリオール郊外のエコール・サン=ジェラール校では、職員がフェイスシールドを着用し、手指消毒剤を使って再開しました。
登校日を分散
オーストラリア最大の州、ニューサウスウェールズ州の学校は月曜日に再開しましたが、生徒の登校は分散方式で週1日に限られています。
オーストラリアで人口が2番目に多い州、ビクトリア州では、予想より数週間早い5月27日から対面授業を再開します。メルボルン市を含む同州では、まず10代の生徒が教室に戻り、続いて6月9日から年少の児童・生徒が登校すると、アンドリュー氏は述べました。
イスラエルは今月、一部の学校を再開しましたが、政府の準備不足を理由に、複数の自治体や多くの保護者が再開に反対しました。
マスクと手指消毒剤を用意し、ソーシャルディスタンスを確保するため、初等教育の最初の3学年と高校の最後の2学年の児童・生徒が登校を認められました。各学年は再編され、1クラスの上限は15人となりました。
フランス各地では火曜日、2か月にわたるロックダウン中の自宅学習を経て、初日に登校した小学生たちが少人数のクラスで少なくとも1メートルの間隔を空けて座り、マスク姿の教師の話を聞きました。
検査と検温
キプロスのニコシアにある学校では、5月11日から高校生の登校が認められたのを受け、防護具を着用した医療従事者が生徒の新型コロナウイルス感染症の検査を行いました。
上海では、3か月のロックダウンを経て先週学校が再開すると、生徒も職員も全員、サーマルスキャナーを通って校舎に入ることが義務づけられました。壁には新型コロナウイルス対策のポスターが貼られ、隅々まで清掃された食堂では、ガラスの仕切りでテーブルが区切られ、同時に食事できるのは生徒2人までです。
学校というより病院に行くようなものかもしれませんが、3か月のロックダウンを経て授業に戻った上海の生徒たちは、学校に来られたことをとても喜んでいます。
「学校に戻ってこられて、とてもわくわくしています。いつもは休暇を楽しみにしているのに、突然、休みがとても長くなってしまいました」と、17歳の張嘉怡さんはロイターに語りました。「今回は、友達や先生に会える学校に戻りたいと思っていました」
