このフェイスマスクで、COVID-19に感染しているかどうかがわかります

Face mask and hand sanitizer.
The face mask sensors are designed so that they can be activated by the wearer when they’re ready to perform the test.Image: Unsplash/Tai's Captures
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  • MITが開発した新しいフェイスマスクは、装着者のCOVID-19感染を90分以内に診断できます。

  • 新しいウェアラブルセンサーと診断用フェイスマスクは、数年前に開発が始まった技術に基づいています。

  • このマスクには、他のフェイスマスクに取り付けることができ、他のウイルスの検出にも応用可能な、小型で使い捨てのセンサーが組み込まれています。

MITとハーバード大学の技術者が、装着者のCOVID-19感染を約90分以内に診断できる新しいフェイスマスクを設計しました。このマスクには、他のフェイスマスクに取り付けることができ、他のウイルスの検出にも応用可能な、小型で使い捨てのセンサーが組み込まれています。

これらのセンサーは、エボラ出血熱やジカ熱などのウイルスを紙製診断器具で検出するために研究チームがこれまで開発してきた、凍結乾燥された細胞機構に基づいています。新たな研究では、研究者らがこのセンサーをフェイスマスクだけでなく、白衣などの衣類にも組み込めることを示しました。これにより、医療従事者がさまざまな病原体やその他の脅威にさらされていないかを監視する新たな方法が得られる可能性があります。

「私たちは、ウイルスや細菌の核酸、そして神経毒を含む有毒化学物質を検出するために、幅広い合成生物学センサーを凍結乾燥できることを実証しました。このプラットフォームにより、第一対応者、医療従事者、軍関係者向けの次世代ウェアラブルバイオセンサーの実現が可能になると考えています」。MITの医学工学・科学研究所(IMES)および生物工学部に所属するTermeer医学工学・科学教授で、本研究の責任著者であるジェームズ・コリンズ氏はこう語ります。

このマスクは、装着者のCOVID-19感染を約90分以内に診断できます。Image: Felice Frankel、MIT News Office

フェイスマスクのセンサーは、装着者が検査の準備ができた時点で作動させられるように設計されています。また、利用者のプライバシー保護のため、結果はマスクの内側にのみ表示されます。

ハーバード大学ウィス生物模倣工学研究所の研究者であるPeter Nguyen氏と、MITのAbdul Latif Jameel医療機械学習クリニックのベンチャービルダーであり、ウィス研究所の元ポスドクでもあるLuis Soenksen氏が、本論文の筆頭著者です。本論文は本日、掲載誌「Nature Biotechnology」に掲載されました。

ウェアラブルセンサー

この新しいウェアラブルセンサーと診断用フェイスマスクは、コリンズ氏が数年前から開発を進めてきた技術に基づいています。2014年、同氏は特定の標的分子に反応する合成遺伝子ネットワークを作るために必要なタンパク質と核酸が紙に組み込めることを示し、このアプローチを用いてエボラ出血熱とジカウイルスの診断に応用しました。2017年にFeng Zhang氏の研究室と行った研究では、コリンズ氏は別の無細胞センサーシステムを開発しました。このシステムは通称「SHERLOCK」と呼ばれ、CRISPR酵素に基づいており、核酸の高感度な検出を可能にします。

これらの無細胞回路の構成要素は凍結乾燥されており、再水和されるまで数か月間安定した状態を保ちます。水によって活性化されると、標的分子(RNAまたはDNAの任意の配列、およびその他の種類の分子)と相互作用し、色の変化などのシグナルを生み出すことができます。

さらに最近では、コリンズ氏と同僚らは、これらのセンサーを繊維製品に組み込む研究に着手しました。その目標は、病原体にさらされる可能性のある医療従事者などのための白衣を作ることです。

まずSoenksen氏は、綿やポリエステルから羊毛や絹まで、数百種類の生地をスクリーニングし、どれがこの種のセンサーに適しているかを調べました。「ファッション業界で衣料品の製造に非常に広く使われている生地が、いくつか特定できました」と同氏は語ります。「最も適していたのは、ポリエステルとその他の合成繊維を組み合わせた生地でした」。

ウェアラブルセンサーを作るため、研究者らは凍結乾燥した構成要素を、この合成生地の小さな部分に組み込みました。その周囲はシリコーンエラストマーのリングで囲まれています。この区画化により、試料が蒸発したりセンサーから拡散したりするのが防がれます。技術を実証するため、研究者らは約30個のこのセンサーを組み込んだジャケットを作製しました。

研究者らは、感染患者との接触を想定して、ウイルス粒子を含む少量の液体を飛散させることで、凍結乾燥された細胞成分を水和させてセンサーを活性化できることを示しました。センサーは、肉眼で確認できる色の変化、あるいは蛍光または発光シグナルなど、さまざまな種類のシグナルを発するように設計できます。蛍光または発光シグナルは、手持ち型分光計で読み取ることができます。研究者らはまた、生地に組み込める装着型分光計も設計しました。この分光計は結果を読み取り、それを無線でモバイル端末に送信できます。

「これにより、環境への曝露を監視し、曝露の事実と発生場所をご自身や他の人々に知らせる、情報のフィードバックサイクルが実現します」とNguyen氏は語ります。

診断用フェイスマスク

2020年初頭、研究者らがウェアラブルセンサーの研究を終えようとしていた頃、COVID-19が世界中に広がり始めました。そこで研究チームは、SARS-CoV-2ウイルスの診断に自分たちの技術を活用することを速やかに決定しました。

診断用フェイスマスクを製作するため、研究者らは凍結乾燥したSHERLOCKセンサーを紙製マスクに組み込みました。ウェアラブルセンサーと同様に、凍結乾燥された構成要素はシリコーンエラストマーで囲まれています。今回の場合、センサーはマスクの内側に配置されているため、装着者の呼気に含まれるウイルス粒子を検出できます。

このマスクには、装着者が検査の準備ができた時点でボタンを押すと放出される、小型の水タンクも備わっています。この水によって、SARS-CoV-2センサーの凍結乾燥された構成要素が水和されます。センサーはマスクの内側に蓄積した呼気の飛沫を分析し、90分以内に結果を出します。

「この検査は、高感度PCR検査というゴールドスタンダードと同等の感度を備えながら、COVID-19の迅速分析に用いられる抗原検査と同じくらい迅速です」とNguyen氏は語ります。

本研究で開発された試作品には、利用者の状態を検出するためのセンサーがマスクの内側に、また環境からの曝露を検出するためのセンサーが衣類の外側に配置されています。研究者らは、インフルエンザ、エボラ出血熱、ジカ熱などの他の病原体用のセンサーや、有機リン系神経剤を検出するために開発したセンサーにも容易に交換できます。

「これらのデモンストレーションを通じて、最先端の分子検査施設の機能を、さまざまな用途でウェアラブルなシナリオに適合する形に、本質的に縮小することができました」とSoenksen氏は語ります。

研究者らは本技術について特許を出願しており、現在はセンサーをさらに開発するため、企業との協業を望んでいます。Collins氏によると、フェイスマスクは提供可能になる最初の用途である可能性が最も高いとのことです。

「フェイスマスクは、最も先進的で製品化に最も近いものだと考えています。私たちが取り組んできた試作品の開発を、承認・販売される製品へと発展させたいという外部グループからの関心は、すでに数多く寄せられています」と同氏は語ります。

本研究は、国防脅威削減局、Paul G. Allen Frontiers Group、ウィス研究所、Johnson and Johnson Innovation JLABS、MGH・MIT・ハーバード大学のRagon研究所、および Patrick J. McGovern財団の支援を受けています。

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