ロンドン、11月28日(ロイター)— 欧州で新たにHIVと診断された人の数は、記録開始以来最多となる2016年の水準に達し、この地域の流行が「驚くべき速さで」拡大していることを示したと、保健当局者が火曜日に述べた。
世界保健機関(WHO)は、欧州疾病予防管理センター(ECDC)との共同報告書で、同年、WHO欧州地域を構成する53か国で、エイズの原因となるウイルスに16万人が感染したと発表した。
報告書によると、その約80%は東欧で確認された。
「これは1年間に記録された症例数としては最多です。この傾向が続けば、2030年までにHIV流行を終息させるという……目標を達成できないでしょう」と、WHO欧州地域事務局長のズザンナ・ヤカブ氏は声明で述べた。

多くの患者が診断を受けるまでにすでに数年間HIVに感染していたため、ウイルスの制御が難しくなり、他者に感染させている可能性も高まっていたとして、両機関はこの傾向に特に懸念を示した。
HIVは早期診断が重要だ。早く診断されれば、エイズ治療薬による治療を早期に始められ、長く健康に暮らせる可能性が高まる。
「欧州はHIV対策をさらに強化する必要がある」と、ECDCのアンドレア・アモン所長は述べた。感染したと推定される時点から診断までの平均期間は3年で、「あまりにも長すぎる」と語った。
報告書は、HIV検査をより多くの人に届けるため、自宅での自己検査サービスや、医療従事者以外が提供する検査を含む新たな戦略が必要だと指摘した。
世界では約3,700万人が、エイズの原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染している。感染者の大半はアフリカなどの貧しい地域におり、検査や予防、治療を受ける機会が限られている。一方、HIVの流行は欧州のような豊かな地域でも根強く続いている。
WHO欧州地域は53か国で構成され、人口は約9億人に上る。
ECDCとWHOの報告書によると、この地域で新たにHIVと診断される割合は過去10年間で52%上昇し、2007年の人口10万人当たり12人から、2016年には10万人当たり18.2人となった。
報告書によると、この10年間の増加は「主に東部で上昇傾向が続いていることに起因する」。
今年初めに公表されたECDCの調査でも、欧州で新たにHIVと診断された人の約6人に1人が50歳を超えていることが分かった。

