パンデミックへの備えと対応に関する独立パネルの共同議長を務めるヘレン・クラーク氏が、新型コロナウイルス感染症から何を学び、将来のパンデミックに備えられるかを解説します。
警戒システムからピアレビューまで、さまざまな提言があります。
国際的に連携した準備と備えが鍵となります。
パンデミックへの備えと対応に関する独立パネルの共同議長であるヘレン・クラーク氏が、Agenda Dialoguesのセッションに参加し、パネルの活動や調査結果、今後に向けた提言について話し合いました。
主な発言をいくつか紹介します。
パンデミック初期にうまく機能しなかったこと
「パンデミックのリスクについて何年も警告されていたにもかかわらず、多くの国はこの種の事態に十分備えていませんでした。」
2月に国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態が宣言された後、「世界の多くの国々は座して待つばかりで、感染拡大をもっと抑えられたかもしれない対策を講じるために、その時間を本当に活用しなかったように見えました。そしてその後、パンデミックに伴う広範な社会的・経済的危機が続いたことは、皆さんもご存じのとおりです。」
新たな監視・警戒システム
「はるかに迅速で透明性の高い監視・警戒システム」が必要です。現在のシステムは「デジタル時代に特化して設計されたものとは言えません」。
「必要なシステムは、最新のツールに基づき、パンデミックの脅威を数週間ではなく、数時間から数日のうちに検知し、報告できるものでなければなりません。」
「私たちは21世紀にいます。病気が徒歩で広がった中世のペストの時代ではありません。こうした感染症の病原体は次の飛行機に乗ってやって来るかもしれず、時間を無駄にできません。」
「警戒情報は、すべての国による迅速な対応につながらなければなりません。」世界保健機関(WHO)事務局長が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態を宣言したときには、「誰もがすぐに動かなければなりません」。
「最も成功した対応は、各国の上層部による強力なリーダーシップ、政府全体の効果的な連携、国民への効果的な情報発信、そしてもちろん社会全体の関与を基盤としていました。」
国際的に連携したシステム
「世界的な備えと対応を、地球規模の公共財として考える必要があります。つまり、援助や政府開発援助(ODA)にとどまらず、そうした地球規模の公共財をどのように財源確保するかを考えるということです。」
「物資や供給品について、強固で事前に交渉されたシステムが必要になります。新型コロナウイルス感染症への対応では、システムを寄せ集めて構築しました[中略]。この経験から学び、より恒久的なシステムを整えることができます。」
「近年、多国間主義はそれほど強力ではありませんでした。しかし、すべての人にとって差し迫った明白な脅威に直面した今、世界は一丸となり、今すぐ、備えと対応を支えるより強固なシステムを構築し、そのための資源を確保し、感染症の封じ込めに必要な情報共有と負担分担について、各国間の可能な限り最大限の協力を促さなければなりません。」
「パネルでは、パンデミックへの備えという課題全体を、WHOを通じて連携する各国の保健当局の官僚機構下層にある、国際保健規則の担当窓口のレベルより上に引き上げる必要があると考えています。各国の国家元首や政府首脳の関心事項にしなければなりません。国内だけでなく、世界レベルでもです。」
「各国の備えの状況を相互評価する何らかの仕組みが、おそらく必要です。そうすれば、全員が正しい方向を維持できます。」
セッションの主な発言をさらに読むか、全編を視聴するにはこちら。


