文化リーダーたちが描くポストコロナの世界

Musicians perfom next to Spanish artist Diego Velazquez's paintings as the Prado museum reopens amid the coronavirus disease (COVID-19) outbreak, in Madrid, Spain, June 6, 2020.
Musicians perfom next to Spanish artist Diego Velazquez's paintings as the Prado museum reopens amid the coronavirus disease (COVID-19) outbreak, in Madrid, Spain.Image: REUTERS/Juan Medina TPX IMAGES OF THE DAY
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「このロックダウン期間中、観客は参加することや、実際に関与することに慣れてきました……。集団的な行動も増えています。」

この見解を示したのはエス・デヴリン(ロンドンを拠点とする芸術家・舞台美術家)です。COVID-19のパンデミックによって、観客が文化と関わる方法が永久に変わったかもしれないと述べました。デヴリン氏の発言は、5月28日に開催された世界経済フォーラム「芸術・文化グローバル連帯ネットワーク」のバーチャル・タウンホールで行われ、テーマは「以前はできなかったことで、今できることは何か」でした。

3月に発足した「芸術・文化グローバル連帯ネットワーク」は、芸術家、文化機関、そして幅広い文化エコシステムを結びつけ、芸術・文化セクターとして新型コロナウイルス危機を乗り越えるための教訓を共有するとともに、ポストCOVID-19の世界で私たちが生きたい物語を形作るために協力する場です。芸術・文化政策の多くは国単位で定められており、必ずしも近隣諸国との連携が図られているわけではないため、情報の流れが重要な役割を果たしてきました。現在までに、世界中から100を超える、理念を共有する文化機関がこのネットワークに参加しています。

世界各国がロックダウン規制の緩和を始めた今、美術館や文化機関は再び新たな現実に適応しなければなりません。最初に再開した施設の一つが、北京のウランズ現代芸術センターでした。同センターは、約4か月間の閉鎖を経て、5月21日に一般来場者を再び迎え入れました。。

フィリップ・ティナリ(ウランズ現代芸術センター所長)は、再開の課題と、バーチャルと物理的な空間の隔たりをどう橋渡しするかについて次のように述べました。「必ずしも展覧会全体をオンラインに置くことが重要なのではなく、現地に物理的に赴かなくても、技術を使って世界中の実空間にリアルタイムで作品を設置する方法を考えることが大切なのです。」

美術館、劇場、会場の閉鎖により、観客が文化空間をとらえる方法は大きく変わりました。「それまでは入りづらかったような空間にも、オンラインで多くアクセスできるようになりました。私たちはすでに、アクセシビリティに対する意識を変えています」と、キャロル・ベッカー(ニューヨーク、コロンビア大学芸術学部長)は語りました。

こうした視点の転換により、美術館や文化エコシステムは、より幅広い観客にとって包摂的かつ利用しやすいものになるための重要な段階に立っています。ハンス・ウルリッヒ・オブリスト(ロンドン、サーペンタイン・ギャラリー芸術監督)は、今が「私たちが皆、施設の再開方法を考える時である」一方で、「私たちの施設をどうすれば実際に社会に届けられるか」を問うことも極めて重要だと指摘しました。デボラ・ブル男爵夫人(キングス・カレッジ・ロンドン)も、これに次のように付け加えました:「包摂とは、単に人々を施設に迎え入れることだけを意味するのではありません。アートを人々のいる場所へ届けることも意味するのです。」

こうした背景のもと、文化機関は集団的な体験の再構想において、観客を最前線に据えなければなりません。「それは誓約の更新であり、観客と演者の間の契約の復活です。観客は主役であり参加者として役割を果たします」とデヴリン氏は述べました。 物理的距離を確保するための措置を、制約ではなく創造的な機会と捉えることで、集団的な体験は全く新しい形を取り得ます。「必要に迫られてではなく、想像力をもってこれに取り組みましょう。」

デジタル技術が文化体験においてより重要な役割を担うようになる中、観客の参加を促す特別な瞬間を生み出すことは可能です。「Zoomでやっていることの能力を、もっと大きく、もっと創造的な規模で考えるにはどうすればよいでしょうか?」と問いかけたのは、 アマール・バクシ(Shared Studios創設者兼クリエイティブ・ディレクター)です。同社は、多様なコミュニティを没入型のポータルでつなぎ、同じ部屋にいるかのように互いに関わり合えるようにしています。

芸術家、文化機関、市民社会は、かつてないほど新たなつながりを築き、互いに支え合うことを求めています。私たちの想像力と人生の物語を形作ってきた原動力である文化セクターを守るためには、連帯の意識を育まなければならないことが明らかになっています。

ニューヨーク、The People’s Studioの写真家プラトン氏は次のように述べています。「今は、私たちが皆謙虚にならざるを得ない時です。これまでの成功が、思っていたほど重要ではなかったと気づかされるからです。残されたものは、互いへの思いやりと、物語を語る力です……。おそらく、私たち芸術家や文化リーダーこそが、未来の若い世代が直面する課題を正すうえで根本的に役立てるのかもしれません。」

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