このオンラインツールは、米国全土と欧州の一部の郡レベルのデータを使用します。
イベントの推定リスクはパーセンテージで表示されます。
社会的な接触や旅行を減らすことが、依然としてリスクを下げる最も効果的な方法です。
米国の科学者が開発したインタラクティブマップは、新型コロナウイルスのパンデミックが広がり続けるなか、感謝祭に帰省するリスクを米国民が理解するのに役立ちます。
新型コロナウイルス感染症イベントリスク評価計画ツールは7月、ジョージア工科大学の研究者らによって開発されました。郡レベルのデータを用いて、参加者数と開催地に応じたイベント参加のリスクを測定します。
英国、フランス、イタリア、スペイン、オーストリアを含む欧州の一部地域をカバーするデータもあります。
米国の利用者は、対象とする郡と参加者数を選択できます。参加者数は、ディナーパーティーの10人からスポーツイベントの5,000人まで設定できます。
インタラクティブマップは、少なくとも1人の新型コロナウイルス感染者が参加する推定確率を、0~100%の範囲で算出します。
サッカーファンが考案
この統計モデルは、アトランタ・ユナイテッドのファンで、ジョージア工科大学の定量生物科学教授を務めるジョシュア・S・ワイツが発案しました。アトランタのロックダウン解除後に行われるチーム初のホームゲームを観戦するかどうか、考えていたときのことです。
これをきっかけにワイツは、大勢の人のなかで感染者と接触する可能性を示す統計モデルを作成しました。
ほかの場面でも役立つと気づいたワイツは、同僚のクリオ・アンドリスに協力を求めました。都市・地域計画学部とインタラクティブ・コンピューティング学部の助教であるアンドリスは、データを可視化してインタラクティブマップを作成し、人々が感染にさらされるリスクを評価できるようにしました。
慎重な行動を呼びかけ
このツールは、感染リスクを理解するうえで一般の人々に役立つ可能性があります。新型コロナウイルスのパンデミックは続いており、米国では新型コロナウイルス感染症の確定症例が1,200万件を超え、死者は25万人を上回っています。
11月26日の感謝祭は、米国で最大級の祝日の一つです。この日には、約5,060万人が家族に会うために旅行すると予想されており、感染拡大のリスクが高まります。
ウェブサイトは、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、屋外で少人数で会うことにより、一人の感染者から多くの人へ感染が広がる可能性を減らせると利用者に呼びかけています。
しかし、米国疾病予防管理センター(CDC)は、今年の感謝祭はオンラインで祝うか、同居する人だけで過ごすのが最も安全だと強調しています。一方、異なる世帯の家族や友人が集まる対面の会合には、さまざまな程度のリスク上昇が伴います。
コロナウイルスのデータを可視化
ジョージア工科大学のウェブサイトは、世界各地のリスクや規制について人々に情報を提供する、数あるオンラインツールの一つにすぎません。
世界各地の航空旅行者は、国際航空運送協会(IATA)の新型コロナウイルス感染症旅行規制マップで渡航情報を確認できます。ただし、最新情報については航空会社に確認するよう呼びかけています。
同様に、COVID Controlsのウェブサイトは、マサチューセッツ工科大学のエンジニアチームEscapeが開発したもので、規制に関する情報と最新の感染状況を掲載しています。
Reopen-EUアプリは、欧州疾病予防管理センターの感染者データを使い、31カ国の最新状況と各地域の最新規制情報をまとめています。
英国では、一般の人々は政府ウェブサイトのインタラクティブマップで、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの最新の週間感染者数を確認できます。地域は人口10万人当たりの陽性者数に応じて色分けされ、郵便番号で詳細な地域のデータを検索できます。
社会的接触を減らしてリスクを抑える
世界各国の政府や保健当局は、感染拡大を抑えるため、市民に社会的な接触を減らし、旅行を控えるよう引き続き呼びかけています。多くの場合、不要不急の旅行を減らす規制も導入されています。
情報ツールは意思決定に役立ちますが、ソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用などの予防策は引き続き欠かせません。また、そもそも旅行やイベントへの参加がリスクに見合うかどうかを検討することも大切です。


