新型コロナウイルス感染症は開発途上国の飢餓を深刻化させる恐れがある

Locals wearing protective masks carry plates while queueing for food distributed for free amid the spread of coronavirus disease (COVID-19) outbreak in Bandung, West Java province, Indonesia, April 10, 2020 in this photo taken by Antara Foto. Antara Foto/Raisan Al Farisi/ via REUTERS ATTENTION EDITORS - THIS IMAGE WAS PROVIDED BY A THIRD PARTY. MANDATORY CREDIT. INDONESIA OUT. - RC2L1G9RXUT8
School closures mean no school meals for millions in the global South.Image: REUTERS
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  • 学校が閉鎖されると、多くの子どもたちは唯一の温かい食事を得られなくなる。

  • 隔離規制によってサプライチェーンに混乱が生じている。

  • 政府は貿易ルートを開いたままにするため、あらゆる手段を尽くさなければならない。

深刻な被害をもたらす一方で、現在のパンデミックは、さほど深刻ではないミームを次々と生み出している。その中には、自宅に閉じこもり、食料庫から離れられず、体重が増えていく人々を描いたものもある。しかし、開発途上国の多くの人々にとって、ロックダウンが意味するのはまったく逆だ。食料庫に近づくことさえできないのである。

学校の閉鎖を考えてみよう。北半球の先進地域では、これは親にとって不便なことだ。オンライン学習の機会はあるものの、特に試験の延期を伴う場合、生徒にとって教育上の後退でもある。こうしたことは落胆させるものだが、命に関わる脅威ではない。

これに対し、南半球の途上地域では、多くの子どもたちにとって――ラテンアメリカとカリブ海地域だけでも8,500万人に上る――学校の閉鎖は給食がなくなることを意味する。そしてその結果、(特にアフリカの一部の家庭では)家族の誰にとっても一日に得られる唯一の温かい食事がなくなる。

新型コロナウイルス危機が始まる前から、8億2,000万人以上が空腹のまま眠りについていた。この膨大な人数は、道徳的な観点からだけでなく、政策の観点からも向き合わなければならない課題だ。そもそも世界は、あらゆる形態の飢餓と栄養不良を根絶することを2030年までに達成すると約束している。

世界各地で、パンデミックへの公共政策は、生命と健康を守るという要請に導かれてきた。それは当然のことだ。しかし、望ましくない余波として、飢餓がさらに深刻化し、しかも近いうちにそうなる可能性がある。

2007~2008年の危機とは異なり、またスーパーの棚が空になったという散発的な報告があるにもかかわらず、今日のリスクは差し迫った物不足ではない。世界の食料供給は引き続き堅調だ。大きな懸念はサプライチェーンにある。

隔離規制や一部港湾の閉鎖が、海運業界で遅延や物流上の障害を引き起こしているという証拠がある。国境規制の中で、トラック輸送も同様の脅威に直面している。

懸念されるのは、すぐに消費される食品だけではない。輸送の制約は、肥料や動物用医薬品をはじめとする農業資材の供給にも深刻な影響を及ぼしうる。一方、レストランの休業や買い物頻度の低下は需要を抑え、最終的には生産を減少させる。西側諸国では、労働者の移動が制限され、一部の季節作物が畑で腐り、生産者が生計手段を失う恐れがある。アフリカでは、エボラ危機の際に食料生産が12%急減した。

公衆衛生の分野では、最初の感染から数週間後にウイルスの影響が顕在化する。同じように、こうした市場の混乱が累積した影響は、まだ深刻な形では現れていないものの、早ければ今月にも明らかになるだろう。確かに、裕福な国の栄養状態の良い市民なら、一部の生鮮品や輸入品がなくても数か月は乗り切れるかもしれない。しかし開発途上国では、幼い時期に栄養不良になった子どもは、生涯にわたり発育が阻害される。

だからこそ、時間を無駄にする余裕はない。政府は公衆衛生上の目標を優先しつつ、貿易ルートを開き、サプライチェーンを維持するためにあらゆる手段を尽くさなければならない。政策担当者は直ちに食品業界や農業従事者の代表を招集し、ボトルネックを特定して解消策を検討すべきだ。どの区分の農業労働者を重要職員に指定するかを決め、必要な保護措置を損なうことなく、必要に応じて移動し働き続けられるようにしなければならない。食料価格、消費、在庫に関する世界規模の情報が広く、リアルタイムで流通するよう、各システムを連携させる必要がある。

危機の際には、一律の閉鎖、商業規制の強化、内向きの政策が既定の対応になりがちだ。こうした措置は、先を見通さないものになりやすい。今ほど国際協力と柔軟な取り決めが必要な時はない。世界の食料市場の流動性を守るためだ。新型コロナウイルス感染症は、私たちが知る世界を停止させる恐れがある。その脅威をわざわざ助長すべきではない。

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