新型コロナウイルスのパンデミックで、サイバーセキュリティがこれまで以上に重要な理由

Image: Philipp Katzenberger/Unsplash
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  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、サイバー攻撃が増加するリスクが高まっています。

  • ハッカーは、人々のデジタルツールへの依存度の高まりを狙っています。

  • サイバーセキュリティを維持するには、適切なサイバー衛生を保ち、情報源を確認し、公式発表を常に把握することが重要です。

新型コロナウイルスのパンデミックが世界の保健を混乱させ続けるなか、経済、政治、社会の各システムに、デジタル空間で新たな見えない脅威が高まっています。デジタルツールへの依存度の上昇と危機に伴う不確実性につけ込むサイバー攻撃のリスクです。

強固なサイバーセキュリティ対策がこれまで以上に重要な理由を3つ紹介します。

1. デジタルインフラへの依存度が高まるほど、障害が起きた場合の損失も大きくなります。

この規模のパンデミックでは、新型コロナウイルスの感染例が150を超える国々で報告されており、デジタル通信への依存度は急速に高まります。インターネットはほぼ瞬時に、効果的な人との交流を可能にする手段となり、仕事をし、互いに連絡を取り、支え合うための主要な方法となりました。

企業や公共部門の組織では、「在宅勤務」方針の導入や義務化が進み、人々の交流は急速にビデオ通話、ソーシャルメディアへの投稿、チャットプログラムに限られるようになっています。多くの政府がデジタル手段で情報を発信しています。例えば英国では、デジタルが標準的なコミュニケーション手段となり、電話による情報サービスへの問い合わせが殺到しないよう、国民に公式ウェブサイトで最新情報を確認するよう求めています。

前例のない今日の状況では、組織や家庭が端末、データ、インターネットにアクセスできなくなるサイバー攻撃は、壊滅的な被害をもたらし、命に関わることさえあります。最悪の場合、広範囲に及ぶサイバー攻撃によってインフラに大規模な障害が発生し、地域社会や都市全体がオフラインとなって、医療提供者、公共システム、ネットワークの機能が妨げられる可能性があります。

ここ数日だけでも、新型コロナウイルスの統計サイトWorldometers.infoと米国保健福祉省が、業務や情報の流れを妨害しようとするサイバー攻撃の標的になりました。

2. サイバー犯罪は恐怖と不安につけ込みます。

サイバー犯罪者は、人間の弱みを利用してシステムの防御を突破します。危機的な状況、特にそれが長期化する場合、人々は普段ならしないようなミスを犯しがちです。オンラインでは、どのリンクをクリックするか、誰にデータを預けるかを誤ると、大きな代償を払うことになりかねません。

推計によっては、サイバー攻撃の圧倒的多数(98%)がソーシャルエンジニアリングの手法を用いています。サイバー犯罪者は、パスワードやネットワーク、データにアクセスするため、ユーザーやテクノロジーを悪用する新たな方法を非常に巧みに考案します。人気の話題や流行を利用して、ユーザーを危険なオンライン行動へ誘い込むことも少なくありません。

ストレスによって、ユーザーはほかの状況なら不合理と考えられる行動を取ることがあります。例えば最近、COVID-19の感染拡大を示す画像を探している人々を狙った、世界規模のサイバー攻撃がありました。マルウェアは、正規のオンライン情報源から読み込まれた、新型コロナウイルスの統計を示す地図に隠されていました。閲覧者は、コンピューターを侵害し、保存されたパスワードへのアクセスをハッカーに許してしまう悪意あるアプリケーションをダウンロードして実行するよう求められました。

3. オンラインの利用時間が増えると、より危険な行動につながる可能性があります。

オンラインで過ごす時間が長くなるほど、意図せず危険な行動を取る可能性が高まります。例えば、利用者が知名度の低いウェブサイトや海賊版番組の「無料」アクセスに誘われ、マルウェア感染や攻撃を招くおそれがあります。

同様に、クレジットカード情報の要求や、専用の視聴アプリケーションのインストールにも隠れたリスクがあるかもしれません。常に、そして特にパンデミックの最中は、誤ったリンクをクリックしたり、閲覧習慣を広げたりすると、非常に危険で大きな損失につながる可能性があります。

COVID-19変革マップImage: 世界経済フォーラム

では、何ができるでしょうか?

COVID-19のパンデミックへの対処には、感染率を抑えるために社会習慣や日課を変える必要があるのと同じように、オンラインでの行動を変えることで、高い水準のサイバーセキュリティを維持できます。

オンラインで安全を保つために実践できる3つの対策を紹介します。

1. サイバー衛生の基準を引き上げましょう。

COVID-19の感染拡大を防ぐために、身体的な接触のたびに手を洗い、適切なアルコール系洗浄剤を携帯電話、キーボード、ゲームコントローラー、リモコンに使用するのに加えて、デジタル衛生の習慣を見直す時間を取りましょう。自宅のWi-Fiルーターに長く複雑なパスワードを設定し、ルーターのシステムファイアウォールが有効になっていることを確認してください。ウェブ上でパスワードを使い回さないようにしましょう(パスワード管理ツールへの投資はとても有効です)。また、可能な限り信頼できるVPNを使ってインターネットに接続しましょう。

2. 確認を徹底しましょう

ソフトウェアをインストールしたり、個人情報を提供したりするときは、いつも以上に注意してください。メールのリンクはクリックしないでください。新しいサービスに登録するときは、URLの情報源を一つ一つ確認し、インストールするプログラムやアプリが、信頼できる情報源から入手した正規版であることを確かめましょう。デジタルウイルスは物理的なウイルスとよく似た形で拡散します。オンラインでのミスが、組織内の人々やアドレス帳に登録された人々、さらには地域社会全体に感染を広げるおそれがあります。

3. 公式発表を確認しましょう。

COVID-19の感染拡大や影響に関する信頼できるデータ源に注意を払うのと同じように、悪用される可能性のある脆弱性を修正するため、システムソフトウェアやアプリケーションを定期的に更新してください。オフラインでもデジタル空間でも、ウイルスの脅威について、いつでも受けた助言が不自然だと感じたら、同じ懸念を持つ人がほかにもいるかインターネットで調べ、情報の正当性を確認できる、よく知られたサイトを探しましょう。

オンラインと現実世界の両方で危険な感染症の拡大を防ぐうえで、一人ひとりの行動が重要な役割を果たします。

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