6万7,000人が書いた匿名の日記70万件を分析した。
ポジティブな気分と、睡眠、健康的な食事、運動との相関関係。
子どもと青少年のほぼ5人に1人が精神疾患を抱えている。
AIはソーシャルメディア上で精神疾患を特定するために活用できる可能性がある。
人工知能は、自分自身を大切にすることがメンタルヘルスにもたらす効果について、さらに多くのことを教えてくれる。
カナダのウォータールー大学の研究者らは、気分を記録するモバイルアプリの利用者6万7,000人以上が書いた匿名のオンライン日記70万件以上を収集した。続いて、文章中のキーワードを特定できるAIコンピューターモデルを開発した。
何が私たちを幸せな気分にさせるのか?
報告書は1月に発表され、ポジティブな気分と、睡眠の質、健康的な食事、運動との間に強い相関関係があることを示した。つまり、自分自身を大切にするほど、私たちはより幸せになるようだ。
この研究では、気分同士の相関関係も明らかになった。例えば、疲れを感じると報告した人は、悲しみ、怒り、いら立ちを経験する可能性が高かった。一方、生産的だと報告した人は、幸福感や有頂天の気分を感じる可能性が高かった。
散髪のような「生産的な」活動でさえ、より落ち着いて幸せな気分になることと関連していた。
メンタルヘルスと身体的健康のつながり
メンタルヘルスと身体的健康が密接に結びついていることは以前から知られているが、その相関関係を理解するには、まだ多くの研究が必要だ。
このような研究は、健康的な食事、より良い睡眠、運動など、自分自身を大切にすることと、心理的なウェルビーイングとのつながりを明らかにしている。
この研究を監督したルカシュ・ゴラブ氏は、研究の中核となる技術を高く評価し、将来的にはソーシャルメディア利用者の潜在的なメンタルヘルス上の問題を検知する、一種の「スクリーニングツール」として活用できる可能性があると述べた。
世界保健機関(WHO)によると、世界の子どもと青少年のほぼ5人に1人が精神疾患を抱えている。最も多いのはうつ病で、世界で計2億5,400万人が影響を受けている。
幸福と人工知能
幸福の秘密を解き明かそうとするAIの試みは、今回が初めてではない。2019年の研究では、AIモデルを用いて800万冊の書籍と6,500万本の新聞記事を分析し、1820年までさかのぼる「国民幸福度指数」を作成した。
主な発見には、寿命が長いほど幸福な生活を送れること、国民所得の増加が国民全体の幸福度上昇につながること、そして予想どおり、戦争が国全体の気分を大きく落ち込ませることが含まれていた。

