エネルギー安全保障がパンデミック対策に不可欠な手段である理由

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Energy access saves lives - from powering ventilators to transporting vaccines.Image: Unsplash/Matthew Henry
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  • 新型コロナウイルス感染症がアフリカに広がる中、重要な人工呼吸器を稼働させるために途切れない電力供給に依存する病院では、エネルギー安全保障の欠如が明らかになっています。

  • サハラ以南アフリカの一部では、信頼できる電力を利用できる医療施設は28%にとどまると推定されています。

  • 病院や地域社会が電力を利用できなければ、人道的惨事が拡大し、世界的な回復が大幅に遅れるおそれがあります。

家庭で人々のつながりを保ち、病院で命を救う機器を稼働させるためには、信頼性が高く手頃な価格の電力が必要です。

パンデミックは、国の経済と社会のあらゆる側面に圧力をかけます。新型コロナウイルス感染症以前からすでに大きな課題に直面していた開発途上国にとって、この圧力は特に深刻なものとなるでしょう。

ウイルスが、特にアフリカやアジアの一部に広がる中、最も多く用いられている予防措置の一つは、すべての国が負担できるわけではぜいたくなものです。多くの国で採用されているソーシャルディスタンスや外出自粛措置は、重要な前提に基づいています。すなわち、人々が信頼性が高く手頃な価格の電力を利用でき、つながりを保ち、公共サービスや互いと遠隔でコミュニケーションを続けられることが前提となっているのです。

現実は次のとおりです。8億4,000万人――主にサハラ以南アフリカの人々ですが――が電力を利用できない状態にあり、さらに数億人がごくわずかな電力、または信頼性の低い電力しか利用できていません。こうした人々の多くは、特に女性であり、人口密集都市または農村部に住んでいます。このような地域では、調理や食料の保存、住居の冷房にエネルギーが必要となるため、長期間にわたって「自宅に留まる」ことは困難な場合があります。

医師や救急隊員が感染者を治療できるかどうかは、診療所、医療機器、医薬品が、十分で途切れることがなく、信頼性の高い電力を利用して完全に機能しているという前提にも基づいています。サハラ以南アフリカの一部では、信頼できる電力を利用できる医療施設は28%にとどまると推定されています。

サハラ以南アフリカでは8億4,000万人が電力を利用できない状態にあります。Image: Sustainable Energy for All

新型コロナウイルス感染症の症例が増加する中、電力に依存する機器で重症患者の治療にあたろうとしている病院、保健所、第一線の医療機関にとって、困難な状況を解決不能なものにしてしまうおそれがあります。治療法が利用可能になった場合でも、コールドチェーンや冷蔵設備がなければ、農村部の脆弱な人々はワクチンを利用できないことになります。

パンデミックの渦中では、解決策を迅速に展開することが極めて重要です。系統網に接続されていない分散型の再生可能エネルギーは、多くの脆弱な地域社会にとってこの課題への答えとなり得ます。こうしたエネルギー・ソリューションは、人々が今まさに必要な医療を受けられるようにするだけでなく、これらの国々にとっての将来のクリーンで持続可能なエネルギーインフラへの投資にもなり得ます。

しかし、これがなければ、電力をほとんど、あるいはまったく利用できない世界各地で感染者が致命的な勢いで増加し続ける中、新型コロナウイルス感染症を封じ込めようとする世界の共同の取り組みが阻害されるおそれがあります。その結果、エネルギーへのアクセスの欠如は、人道的惨事を拡大させ、世界的な回復を大幅に遅らせる可能性があります。

現時点で、この緊急事態に直ちに対応するための方法は次の3つです。

1. 保健所と救急隊員に電力を供給するエネルギー・ソリューションを優先する:第一線の医療機関は、パンデミック中の緊急事態に対処し、最終的には安全な治療薬を配布・投与し、ウイルスに対するワクチンが見つかればそれを接種する必要があり、途切れないコールドチェーンが求められます。低中所得国において信頼できる電力を利用できない診療所を優先すべきです。

2. 脆弱な消費者のつながりを維持する: オフグリッド・ソリューション(ミニグリッドや太陽光住宅システム)または系統接続を通じて現在サービスを受けている低所得世帯や地域社会に対するソリューションを特定する必要があります。これらの世帯は、電気料金を支払えない可能性が高く、電力供給を停止されるリスクが最も高い層です。重要な一歩は、プロジェクト開発者と協力し、低額または無償でエネルギーを提供すること、料金の支払いを停止すること、危機の間は世帯への供給を停止しないことを確約させることです。政府は、消費者を保護するための一連の義務的な安全策を導入するとともに、ドナーや投資家と協力して、オフグリッドの開発事業者や電力会社が市場にとどまれるよう、費用を支援・負担すべきです。

3. 回復力のある持続可能な経済回復に向けて、信頼性が高く途切れのない十分なエネルギー生産を拡大する:各国は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック後の経済回復を後押しできる、手頃な価格のエネルギー源を活用しなければなりません。これにより各国はより良い回復を遂げ、普遍的な持続可能エネルギーへのアクセスを確保する経済全体的なアプローチを構築することが可能になり、ひいてはパリ協定および持続可能な開発目標に沿った軌道に世界経済を乗せることにつながります。前例のないこの時期に、国際社会は取り組みを調整し、リスクの高い国々の意思決定者と協力し、このパンデミックの期間中およびそれ以降も、すべての人々に持続可能なエネルギーへのアクセスを提供するための迅速な解決策を見出さなければなりません。

エネルギーへのアクセスは命を救います。人工呼吸器を稼働させ続けることができます。脆弱な人々を守ることができます。しかし、今すぐ行動しなければなりません。解決策はあります。危機の時代にそれを活用しなければ、いつ活用するのでしょうか?

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