地震か虎の襲撃か:人々が最も恐れるものを知ることが災害予防に役立つ

Melati (R), a four year old Sumatran Tiger and Jae Jae, her five year old male companion, face off in their new 2,500 square meter enclosure at London Zoo March 22, 2013. The zoo hopes that Melati and Jae Jae, will breed in captivity. REUTERS/Andrew Winning (BRITAIN - Tags: ANIMALS ENVIRONMENT SOCIETY) - LM1E93M1DT101
When mitigating risks, local authorities should look to address the issues which the local population fear the most.Image: REUTERS/Andrew Winning
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マグニチュード7.8の地震がネパールの都市を壊滅させてから4年以上が経過した。この地震では数千人が命を落とした。その後も数千回の余震が発生している。それでも、2014年から続けている研究の一環としてネパール第4の都市であるバラトプルの住民に話を聞いたところ、住民らが別の大規模地震の可能性よりも野生動物による襲撃をより懸念していたことに驚いた。

地震などの自然災害に備え、その影響を緩和するためには、人々が何を心配しているのかを理解することが極めて重要である。災害を防ぐには、特に防災計画の予算が限られている場合、地域住民、自治体、国の政府が同じ方向を向いて取り組む必要がある。しかし、住民が日常の不安を権力者から無視されていると感じると、関与しなくなり、危機の際に当局が住民の行動に影響を与えられなくなる恐れがある。

都市の統治の仕組みに関する 私の研究では、人々が何を心配しているのか、どのように対処しているのか、懸念をどのように表明しているのか、そしてそれらへの対応において地方自治体がどのような役割を果たしているのかを調査してきた。人々は、防ぐことや管理することができないものについては心配しない傾向があることが一貫して明らかになった。しかし、これまでのところ、地方政府や国の政府はこの点を十分に認識できていない。

さまざまな心配事

バラトプルの住民(人口30万人)は地震を心配していなかった。実のところ、彼らの日常の経験や人間関係は困難で緊張に満ちているため、自然災害という不明確な脅威よりも、目の前の危険や変化の方を強く懸念しているのである。

Image: ダーラム大学

例えば、私が話を聞いた住民は、家庭用の薪を集めている際に森でトラやサイなどの野生動物に襲われることを心配していた。これは現実的な脅威である。2017年にバラトプルを訪れた際、その年の初めに、私が2014~15年に博士課程の研究で参加者への聞き取りを行ったのと同じ未舗装道路で、白昼に致命的なトラの襲撃事件が起きていたことが判明した。

住民はまた、次のことを心配していた:政府サービスへの利用に影響を与える市の境界線の変更である。市内の行政改革の結果、急速に都市化が進む地域から、電気や舗装道路といった最も基本的なインフラすら不足している農村部へと資金が再配分された。

急速に発展しているバラトプル市。Image: ハンナ・ルシュチク(寄稿者提供)

さらに、地方自治体は2019年に増税を実施する予定で、もともと無料だったサービスに支払う余裕がほとんどない人々は、家族の食費や学校の制服代に加えて、その支払いにも苦労することになる。

それにもかかわらず、あらゆるレベルの政策立案者や政府当局は、どのリスクに対処するかを決定する際、住民が抱く野生動物の襲撃、市の資金の再配分、増税の可能性に対する不安を無視するか、軽視している。地方自治体は、市内全域での道路舗装に重点を置いている。これは「何かをしている」ことを示す目に見える改善である一方、都市におけるリスクの全体像に対処することよりも優先されている。

注目すべきは、災害に自然なものは何もないという点である。地震、津波、火山噴火などの自然災害は、世界中で頻繁に発生している。しかし、災害は人々が自然災害に対して無防備で脆弱な状態に置かれた場合にのみ発生するものであり、これは、より安全な建築、より良い計画、そして備えによって緩和されるべきものである。

住民の日常的な不安を無視すると、政府は信頼を失うリスクに直面する。住民が自然災害の緩和を目的とした政府の取り組みから離れていけば、災害のリスクが高まる可能性がある。

耳を傾け、学ぶ

「新たな論文」(2019年の国連の防災に関する地球規模評価報告書の一部として発表予定)では、各国政府、援助国、国連機関が都市のリスク管理を検討する際に、住民や地方自治体の意見に耳を傾け、取り入れることがなぜ極めて重要であるのかを説明している。

地方自治体は最前線に立ち、都市のあらゆるリスクや危険の管理にますます責任を負っている。それは、若いネパール人男性を出稼ぎに追いやる経済的な不安定さから、下水処理の欠如を含む環境悪化、肥沃な農地が建設用地にされてしまう急速な都市化に至るまで多岐にわたる。そして、このリストは続く。

このより幅広いリスクを認識することは、各国政府と国連機関の間で行われている国際的な議論において重要である。これらの指導者がリスクをどのように定義するかによって、政府が国際、国家、さらには自治体レベルでどのように行動するかが決まり得る。

さらに、地域住民のリスク認識が国の政策決定に含まれない場合、現実に地域で管理されるリスクの範囲が形作られ、実際には制限されてしまう。その結果、住民の懸念は無視され、対処されないままとなり、住民は幻滅し、関与しなくなる。

国連によると、私たちは今や都市化が進んだ世界に生きており、したがって私たちは皆、都市が直面する課題の複雑さや、ネパールをはじめ世界中の急速に都市化が進む地域におけるリスクの連続性をよりよく理解する努力をすべきである。これには都市住民の声に耳を傾けることも含まれる。

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