東南アジアでの違法な森林伐採、ナイル川流域での水をめぐる紛争、中国が南米の食料への依存を強めていることは、新興国が直面する資源問題の一例であり、対立を引き起こす可能性があると、リスク分析グループは警告している。
相互に結びついたサプライチェーンによって環境紛争は国境を越えて広がり、当初の問題が発生した場所から遠く離れた経済にも悪影響を及ぼしかねないと、 Earth Security Group(新興市場のリスクを評価する組織)の報告書は指摘している。
コメ、大豆、パーム油、石油、木材、カカオなどの世界的な商品は、サプライチェーン上の圧力にさらされる度合いが高まっている。国々の統合が進むなか、ある国での紛争が世界中に波及する可能性がある。
持続可能性をめぐる圧力や、資源の世界的な供給における将来の混乱に直面して国際的なレジリエンスを築ける企業や政府には、新たな機会が見つかるだろうと、報告書の執筆者でEarth Security GroupのCEOであるアレハンドロ・リトフスキーは声明で述べた。
サプライチェーンに関わる国際的なリスクを予測または軽減できない多国籍企業は、損失を被る可能性がある。
報告書によると、商品セクターが直面する最も重大なリスクのうち4つは、水質と水の利用可能性、土地保有権や森林伐採に関連する紛争、エネルギー供給の安定性、そして他の圧力を増幅させる異常気象である。
投資の観点から見た世界の資源安全保障に対する最大の課題のうち2つは、特に発展途上国経済における農業の生産性不足と、世界規模で食料や水を効率的に輸送・流通させる仕組みの欠如だと、調査会社インベステック・インベストメント・インスティテュートのキャサリン・トゥイーディーは述べた。
大企業は新興市場の政府と協力し、国境を越えて波及する資源リスクの複雑な網に対処すべきだと報告書は述べ、個々の企業や国の取り組みだけでは商品ビジネスを安定させるには不十分だと付け加えた。
本記事は、 トムソン・ロイター財団 trust.orgとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。
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著者:クリス・アーソノーは、ローマからトムソン・ロイター財団向けに世界の食料安全保障と農業政治を取材している。
画像:ハノイ郊外の水田を訪れる農家の女性。ロイター/グエン・フイ・カム



