今後15年以内にアフリカは自給自足できるのか?

今後15年以内にアフリカは自給自足できるのか?
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アフリカは今後15年で自給自足できるようになるでしょう。これは、 ビル・ゲイツとメリンダ・ゲイツ が財団の最新の年次書簡で掲げた、大きな「未来への賭け」の一つです。保健、モバイルバンキング、教育における他の画期的な進展にも後押しされ、彼らは、貧困国の人々の暮らしは「今後15年間で、歴史上のいかなる時期よりも速く改善する」と論じています。

彼らの「賭け」は、アフリカの農業にとって朗報です。農学と、その自然な双子ともいえる農業普及活動が、再び議題に上っています。アフリカが自給自足するには、作物を育てる女性や男性が、変動する自然資源と限られた投入資材をどう管理するかという技術的専門知識、そして何を栽培し、何を販売し、何を手元に残すべきかを判断するための市場情報を得る必要があります。

農家の手に渡る新たなツール

ゲイツ財団の報告書によると、アフリカ諸国は食料の輸入に年間500億ドルを費やしています。ナイジェリアだけでも、毎年ベトナムから 5億ドル相当のコメ を輸入しています。

しかし、熟練した農学と的確な農業普及活動なしに、アフリカ農業を変革する即効策はありません。たとえ、 トウモロコシなど、干ばつに強い新しい作物品種がもたらす可能性が期待されていても、肥料の賢明な管理、耕作の適切な時期、適切な輪作がなければ、その潜在力を発揮することはできません。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団

上のグラフが示すように、サハラ以南アフリカの作物収量は、世界の他の地域に比べて依然として非常に低い水準にあります。残念ながら、農業生産性を高めるために遺伝的な解決策だけを急いで追求するあまり、作物が育つ畑や景観を顧みてきませんでした。その結果、農家に新しい農法を教え、資源を管理して原則を実践するために必要な技能を備えた、科学的訓練を受けた農学者や農業普及員の世代が欠けることになりました。

一方、 地理空間マッピング、予測モデリング、リモートセンシング(航空画像を使って植生の状態を評価する手法)、そして モバイル技術などの強力なツールは、科学的知見を持つ農学者、教育を受けた普及員、読み書きのできる農家が実用できる段階まで進歩しました。いま私たちには、遺伝学上の進歩と管理の改善を、アフリカ農業を動かす社会的・経済的要因に結び付ける現実的な機会があります。生産者と消費者をつなぐこの「研究バリューチェーン」では、最終利用者を常に明確に見据え、各研究分野が相互につながる役割を果たす必要があります。

土壌と持続可能性

では、今後15年間におけるアフリカ農業の優先課題は何でしょうか。第一に、土壌を再生しなければなりません。2015年が 国連「国際土壌年」に定められたことを受け、アフリカには世界でも特に脆弱な土壌があり、ほぼ連続して穀物を栽培する「穀物偏重」によって最も深刻な影響を受けてきたことを認識する必要があります。こうした単一栽培によって、アフリカの土壌は疲弊し、やせてしまいました。肥料を施すだけでは、土壌を守るには不十分です。

「 持続可能な農業システム」のためには、単一栽培される主要穀物への依存を見直し、「カロリーの確保」から「栄養の確保」へと移行する必要があります。そのためには、窒素を固定するマメ科作物が、あらゆる解決策に含まれなければなりません。1970年の ノーベル平和賞受賞演説で、南アジアの「緑の革命」として知られるようになった動きの父、ノーマン・ボーローグは、主要穀物の研究進歩と他のすべての作物の研究進歩との不均衡を認め、次のように述べました。

これまで目に見える影響を受けてきた作物は、小麦、コメ、トウモロコシだけです……穀物を食べる人々の食生活に欠かせない豆類やマメ科作物については、収量や生産量に目立った増加がありません。

それから50年近くが経とうとする現在も、状況は変わらないままです。栄養価の高い食料源として、また土壌を再生する作物として、マメ科作物(豆類やレンズ豆など)の改善が長らく待たれています。2016年が国連「国際マメ年」に定められたことから、ボーローグが指摘した歴史的な不均衡を是正する機会として、これ以上のものはありません。

未来のための作物

また、 アフリカの家族経営農家の大半は女性であることも認識する必要があります。彼女たちが栽培するのは、多くの場合、男性が機械化された単一栽培で育てる主要な換金作物ではありません。むしろ、地域固有の「十分に活用されていない」作物、しばしばマメ科植物や野菜であり、家族が自らの食料を確保するために、複雑な景観の中で栽培しています。

こうした作物と、それを支える複合栽培システムには、影響力のある擁護者がほとんどおらず、国内外の機関の研究戦略に取り上げられることもめったにありません。しかし、アフリカが持続可能な形で自給自足する助けとなるのは、まさにこのような作物や農業システムです。

まさにその意味で、これらの 「未来のための作物」 は、アフリカの農業を多様化し、これから待ち受ける不安定な自然環境や経済情勢に対応する助けとなるでしょう。世代を超えて数十億ドルの支援を受けてきた主要作物とは異なり、十分に活用されていない作物にも、今後15年間に大きな「賭け」をする価値があります。そうすれば、多くの貧困国の大多数の人々にとって、重要な飛躍的進展の実現に貢献できるでしょう。

この記事は、 The Conversationとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。

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著者:セイド・アザム=アリ、Crops for the Future Research Centre最高経営責任者(CEO)、および ノッティンガム大学

画像:2014年11月5日、ナイロビ西方のケニア高地ナンディ・ヒルズの茶園で茶葉を摘む女性。REUTERS。

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