なぜアフリカのデジタルブームは今まさに始まったばかりなのか

A Jumia courier makes a delivery by motorcycle in Lagos, Nigeria.
A Jumia courier makes a delivery by motorcycle in Lagos, Nigeria.Image: REUTERS/Joe Penney
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アフリカでは急速にデジタル化が進んでいますが、この動きは多くの世界の投資家や経営幹部の目から見えにくくなっています。例えば、アフリカではすでに1億2,200万人の モバイル金融サービスのアクティブユーザーがおり、これは世界全体の半数以上にあたります。また、スマートフォンの接続数やモバイルデータトラフィックも急速に増加しています。

デジタル技術は、革新的な企業が大きな満たされていない需要に対応することを可能にします。小売業を例にとると、アフリカでは正規の小売店1店舗あたり6万人がいるのに対し、米国では店舗1つあたりわずか400人です。Jumiaのような電子商取引のスタートアップ企業は、すでにアフリカ14カ国で400万人以上の顧客を抱えており、このギャップを機会へと転換させています。同社は、オンライン販売がアフリカの小売売上高全体に占める割合を、現在の1%から10年後には最大15%まで伸ばすと見込んでいます。Jumiaは4月にNYSEへ上場し、企業価値は10億ドル超と評価されました。これにより、同社はアフリカ初のテクノロジー・ユニコーンであると主張できる立場にあります。

アフリカで成功しているもう一つのデジタル系スタートアップはInterswitch(インタースイッチ)です。同社は、ナイジェリア人エンジニアのミッチェル・エレグベ氏が、食料品から携帯電話のairtime(通話・データ通信用のプリペイド残高)、公共料金に至るまであらゆる支払いのために人々が現金の束を持ち歩いている様子を目にしたことから設立されました。現在、ナイジェリアの消費者や企業は、Interswitch対応の各種チャネルを通じて、月間3億件以上のデジタル取引を行っています。Interswitchも、世界的な上場を計画しています。

アフリカでは、このようなデジタル主導の革新の余地が、まだ数多く残されています。高等教育を例にとると、アフリカの就学率はインドの半分にとどまっています。この格差を埋めるための技術を活用した革新の一例が、アフリカン・リーダーシップ大学(ALU)です。ケニア、モーリシャス、ルワンダにあるキャンパスでは、技術を活用して学生が自らの教育を管理できるようにしており、これにより費用は従来型大学の10%未満に抑えられています。ALUは最近、世界で最も革新的な企業50社の一つに選ばれました。

このような革新を拡大し、他地域にも再現するためには、アフリカのテクノロジー分野へのさらに大規模な投資が必要となります。アフリカのテック系スタートアップへの投資は2018年に過去最高の12億ドルに達しましたが、東南アジアなどの他地域には依然として遅れをとっています。東南アジアのテック系スタートアップは、2018年に100億ドル超の資金調達を行っています。

アフリカのスタートアップに対する年間VC投資額Image: Partech Africa

デジタル人材の不足も、テクノロジー企業の成長にとってさらなる障壁となり得ます。このような課題には、革新的なアプローチが求められます。そのひとつが、Andela(アンデラ)の取り組みです。同社もまた急成長しているスタートアップです。アフリカのソフトウェアエンジニアを採用し、ナイジェリア、ケニア、ウガンダのキャンパスで人材を配置・育成した上で、「分散型チーム」として世界中の企業へ正社員として派遣しています。Andelaはこの4年間で1,200人のアフリカ人開発者を採用し、世界200社にそのサービスを提供しています。同社もユニコーン入りが見込まれており、すでに最大7億ドルと評価されています。

最後になりましたが、アフリカのテクノロジー企業は、大きなインフラ上の課題を乗り越えなければなりません。その中には、インターネットのデータ通信速度が依然として他大陸に比べて大幅に遅く、料金も割高であるという事実も含まれます。普及率は急速に伸びているものの、アフリカ人の3分の2は依然としてインターネットに全くアクセスできていません。とはいえ、この分野でも一部の企業は課題を機会へと転換させています。例えば、Googleの姉妹会社であるLoonは、高高度を飛行する気球のネットワークの構築に取り組み、ケニアの農村部の人々をインターネットに接続しようとしています。これは、アフリカのデジタル化を的確に表現する比喩であり、そこには文字通り空が限界となる可能性があります。

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