中国の珠江デルタでは、周辺の都市が取り込まれつつある。
世界最大の都市圏であるこの地域には、約2,700平方マイルの範囲におよそ4,200万人が暮らしている。
珠江デルタは9つの都市で構成され、それぞれの人口は100万人を超える。そして中国は、これらすべてを一つの巨大なメガシティに統合しようとしている。
その規模は、カナダ(人口3,500万人)、オーストラリア(人口2,300万人)、アルゼンチン(人口4,100万人)を上回る。
珠江デルタ(PRD)は、農業を基盤とする経済を持つ農村地域として始まった。都市化が本格化したのは 1990年代初頭になってからで、その頃、工場や大企業がこの地域に集まり、何百万人もの新たな住民を連れてきた。
その変化は、10年以上前にはすでに目に見えていた。このNASAのランドサット衛星画像は、まだ農村だった1973年と、すでに急速な都市中心部への移行が始まっていた2003年の珠江デルタの様子を示している。
2008年、中国政府は珠江デルタの主要9都市、すなわち深圳、東莞、恵州、珠海、中山、江門、広州、仏山、肇慶を統合する計画を明らかにした。
2030年までに、中国は大都市圏の周縁部から境界内へより多くの人々を呼び込むことを目指し、2兆人民元(3,220億ドル)を投じる計画だ。人口は 8,000万人に増加し、国内総生産の総額は2兆ドルになると予想されている。(米国全体のGDPは17兆ドルにわずかに届かない。)
重要な問題は、中国がこのメガシティ統合を持続可能なものにできるかどうかだ。同国は、都市同士および近隣の大都市圏を結ぶ橋や鉄道の建設を始めている。
ある意味、この地域には成長の余地が大いにある。
最近の 世界銀行の報告書のデータによると、珠江デルタでは今も約64%の人々が都市部以外に暮らしている。
しかし、公共交通インフラの整備の遅れや、手頃な価格の公営住宅の不足といった都市化の影響により、間違いなく周縁部に取り残される人々も出てくる。また、急速な建設によって立ち退きを余儀なくされる人々もいる。
たとえばこの女性は、大規模な都市化の影響に巻き込まれ、作業員が解体中に誤って自宅を取り壊した。
珠江デルタのほかの地域では、都市化の進行速度にばらつきがあり、この小さな建物が高層住宅に囲まれているような、住宅地の奇妙な対照を生んでいる。
中国の拡張計画の残り15年間で、格差が残る地域の問題を解決するのは大きな課題となる。東アジアには すでに8つのメガシティ があり、人口100万~1,000万人の都市も123ある。
傾向が続けば、こうした数は今後も増える一方だろう。
「この変革が進む今、都市化をより持続可能で公平な道筋に導く機会はまだあります」と世界銀行の報告書は述べている。「数十年もすれば、この機会の窓は閉じ、将来の世代は、今日の都市化の進め方がもたらす結果に対処することになるでしょう。」
この記事は、 Business Insiderとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。
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著者:Chris Wellerは、Business Insiderのアイデア担当記者。
画像:珠江デルタの3都市を結ぶ香港・珠海・マカオ大橋(HZMB)の建設現場。中国・香港のランタオ島沖で撮影。REUTERS/Bobby Yip

