今週開催される 世界経済フォーラム・アフリカ会議 では、「新たなソリューション:社会イノベーションの規模拡大」と題したセッションで、私がこの1年間に得た教訓のいくつかについて話す予定です。
議論の口火を切るために、私の考えをいくつか紹介します。
1. 「ピラミッドの底辺」(BOP)にいる人々(すなわち最も貧しい消費者層)は、一様ではありません。BOP市場は細分化されており、BOP内の各セグメントには異なるマーケティングが必要になる場合があります。
1日2米ドル未満で生活する世帯のニーズが、1日その2倍の4米ドルを稼ぐ世帯のニーズとまったく異なることは言うまでもありません。1日4米ドルの世帯は、灯油ランプを6米ドルの携帯型充電式LEDライトに容易に切り替えられます。一方、1日2米ドルの世帯は、灯油より長期的には節約になると理解しても、その決断に躊躇するでしょう。1日2米ドルの世帯は、購入で一度でも失敗すれば深刻な経済的困難に陥りかねないため、失敗が許されず、慎重になります。そのため、決断に時間がかかり、はるかに多くの安心材料を必要とします。
(ハーバード大学のV・カスツリ・ランガン教授らは、 セグメンテーションモデル を提唱しており、私たちはこれに全面的に賛同しています)
2. 現場で実際に起きていることから目を離さないこと。
「自分の運命を他人に決めさせてはいけません。特に規模拡大の段階では、自ら深く関与しなければなりません。」これは、 マヌ・チャンダリア氏から学んだ教訓です。同氏はケニアを代表する実業家で、40以上の国で事業を展開する10億ドル規模の企業を築き上げました。
なぜこれが重要なのでしょうか。事業を拡大する中で、村落レベルの起業家と呼ぶ農村部の小売業者が70社から1年で1,100社以上に増えると、業務全体の監督を中間管理職に完全に任せたくなる誘惑に負けやすくなりました。最高経営責任者として、私は会社が軌道に乗っているかを確かめるため、事業のあらゆる段階に関与する必要があると痛感しました。
3. 一人で何とかしようとしないこと。
同じ使命を共有する人々を見つけて協力し、可能な限り多くの外部パートナーシップを活用してください。当社の野心的な目標は、1万人の村落レベルの起業家を設立することです。このネットワークを通じて、2016年末までに200万個の充電式 Nuruライト を配布する計画です。
この目標は一社だけでは達成できないと気づきました。そのため、貧困層の中でも最貧困層に持続可能な生計手段を創出し、清潔で安全かつ手頃な価格のエネルギーを提供するという使命を共有する他の組織との協働を始めました。
世界経済フォーラム・アフリカ会議に参加することで、社会イノベーションに関する経験を共有するとともに、何より新たなアイデアを募り、新たなパートナーシップを生み出すきっかけとすることを目指しています。
執筆者:サミール・ハジー氏はNuru Energy Groupの最高経営責任者です。
画像:セネガルのバオバブの木。REUTERS/Ricci Shyrock


