TechSakshamは、ソフトウェア企業のMicrosoftとSAPがインドで実施する、大学を卒業した女性を対象としたテック技能プロジェクトだ。
インドには世界で最も若い労働力の一つがある。
一方で、「STEM」(科学、技術、工学、数学)分野のキャリアでは、技能格差とジェンダー格差も存在する。
パートナー各社は、十分な支援が行き届いていないインドの地域社会出身の女子学生6万2,000人の技能向上を図り、テクノロジー分野でのキャリア形成を後押ししたいと考えている。
インドでソフトウェア企業のMicrosoftとSAPが実施するプログラムは、大学を卒業した女性が人工知能、クラウドコンピューティング、ウェブデザイン、デジタルマーケティングの実践的な業界スキルを身につけられるよう支援している。
TechSaksham――ヒンディー語でおおむね「テクノロジーを使いこなせる」という意味――は、大都市の卒業生と同水準の高度なテクノロジー技能を得る機会がない場合もある、インドの小都市や農村部で大学を卒業する女性を対象としたプログラムだ。
インドのテック技能格差
インドには世界で最も若い労働力の一つがある。しかし、「未来の仕事」に必要な技能にも大きな格差があり、人工知能やクラウドコンピューティングなどのテクノロジー技能は高い需要が見込まれている。また、STEM分野のキャリアである科学、技術、工学、数学では、顕著なジェンダー格差がある。
女性のSTEM分野卒業者の割合は高いものの、インドの研究機関で働く科学者、エンジニア、技術者のうち女性はわずか14%にすぎない。
昨年8月に開始されたこのプログラムは、これまでに7州の43大学から約2,500人の学生を支援してきた。対象州にはグジャラート州、アーンドラ・プラデーシュ州、タミル・ナードゥ州が含まれる。
SAP IndiaとMicrosoft Indiaは、十分な支援が行き届いていない地域社会出身の若い女子学生6万2,000人の技能を高め、テクノロジー分野でのキャリア形成を後押ししたいとしている。
TechSaksham:女性の業界進出を支援
これまでにTechSakshamを通じて、360校を超える大学の教員約1,200人も、即戦力となるテック技能を教えるための研修を受けた。
キルティ・マンダルは、グジャラート州の公立工科大学に通う最終学年の学生だ。TechSakshamを通じて身につけた技術スキルのおかげで、最近、世界的なプロフェッショナルサービス企業の アーンスト・アンド・ヤング
「AI、ロボティクス、クラウドコンピューティング、Python、C言語、機械学習などの重要な知識が、面接でうまく受け答えするのに役立ちました」とキルティは語った。「研修を受けたことで、自分が働きたい会社に求めることを、はっきり伝える勇気も得られました。」
インドの女性は職場で前進している
世界経済フォーラムの「2022年版グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート」は、146カ国における男女間のジェンダー格差を分析している。同レポートは、仕事、教育、健康、政治的エンパワーメントの4つの主要分野での格差解消の進捗について、インドを総合135位に位置づけている。
女性人口が約6億6,200万人のインドは、レポートで「経済参加と機会」と分類される雇用と仕事の分野で、目覚ましい進歩を遂げた。
この分野で、同国は「最も顕著かつ前向きな変化」を記録し、2021年の実績も上回った。
世界経済フォーラムによると、インドで専門職・技術職に就く女性の割合は29.2%から32.9%へと増加し、「注目すべき」伸びを示した。また、女性の議員、上級公務員、管理職の割合も14.6%から17.6%に上昇した。
STEM職で女性の割合は低い
「2022年版グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート」は、STEM職において世界的に女性の割合が低く、特に情報通信技術と工学・製造の2分野で顕著だと指摘している。
多くの国では、オンライン学習へのアクセスがSTEM分野のジェンダー格差の縮小に役立っている。
しかし、インドはこの傾向に逆行している。レポートによると、STEM分野の情報通信技術では、オンライン学習におけるジェンダー格差が、通常は教室で行われる従来型の教育よりも大きい。
これは、インドでは人口の半数がインターネットにアクセスできないことに関係している可能性がある。
インターネットへのアクセス不足が障壁に
世界では、およそ37億人がインターネットにアクセスできない。
世界経済フォーラムがこの状況の改善を目指して推進する取り組みの一つが、EDISONアライアンスだ。官民のリーダーが協力し、医療、教育、金融分野でデジタルアクセスの向上を目指している。
EDISONアライアンスは、「10億人の生活向上チャレンジ」を通じて、10億人が手頃な価格のデジタルソリューションを2025年までに利用できるようにすることを目指している。
これを実現するため、アライアンスは、デジタル包摂の向上に向けた公約を世界各国の政府、企業、その他の組織から取り付けている。

