26億人がいまだオフラインの状態にあるという事実は、この格差を埋めるために官民が協力する機会となっています。
EDISONアライアンスは、2025年までに10億人の生活にデジタル接続を提供するという目標の78%に到達しました。
地域のニーズに焦点を当て、官民パートナーシップの強みを活用することで、重要な進展が見られています。
本記事は次のメディアに掲載されました:Business Today。
超接続社会となった現在の世界において、世界人口のおよそ3分の1、約26億人がいまだオフラインの状態にあるという厳しい現実は懸念材料です。このデジタル格差により、医療、教育、銀行・金融といった生活に不可欠なサービスへのアクセスに不均衡が生じ、最終的に開発途上地域に暮らす人々の生活環境の不十分さや劣悪さにつながっています。
しかし、希望の兆しもあります。開発途上地域の人々の95%がインターネット接続が利用可能な地域に暮らしているという事実は行動を促すものであり、官民が協力してこの格差の解消に取り組む機会でもあります。
デジタル包摂の推進
東南アジア、アフリカ大陸、ラテンアメリカといった開発途上地域への取り組みを集中させることは不可欠です。これらの地域は人口規模が大きく、また手頃な価格、アクセスの困難さ、デジタルリテラシーの低さといった課題が存在するため、より大きな効果を生み出す機会があります。
過去3年間、デジタル包摂を推進する取り組みがいかに大きな力を持つかを私たちは目の当たりにしてきました。EDISONアライアンスは、2021年に設立された世界経済フォーラムの取り組みであり、多様な分野のリーダーを結集して、健康、教育、金融におけるグローバルなデジタル包摂を加速させることを目的としています。2025年までに10億人の生活にデジタル接続を提供するという目標の78%を達成し、7億8,400万人以上の人々の生活を向上させてきました。
世界各地で、重要な前進を遂げ始めている様々な取り組みがあります。例えば、インドのマディヤ・プラデーシュ州の遠隔地の村では、Apollo Telemedicine Networking Foundationが米国の通信インフラ事業者と提携し、デジタル薬局を立ち上げました。これにより、患者は遠隔で医師に相談し、診断を受け、薬を入手することができます。わずか20カ月で、この取り組みは2万2,000件以上の一般的な遠隔診療を実現し、医療費を大幅に削減しました。特に女性に恩恵をもたらしています。
同様に、ムンバイのMイースト区では、Wipro、AstraZeneca、Maternity Foundationの協働により、母子の健康状態の改善を目的としたデジタルヘルスプラットフォームが導入されました。このプラットフォームは、技術、診断サービス、最前線で働く人材への研修を統合しており、拡張性とより広範な応用の可能性を示しています。
バングラデシュでは、EDISON Lighthouse Countries Networkへの同国の参加を通じて、教育者のデジタルスキルのギャップという課題に取り組んでいます。この取り組みにより、教員向けのブレンディッドラーニングとデジタルスキル向上に焦点を当てた、国家教育戦略の指針となるホワイトペーパーが作成されました。
また、ルワンダでは、政府が現金を使わない社会への移行を目指す構想が、戦略的パートナーシップを通じて実現されつつあります。Mastercardおよび同国で主要な携帯電話事業者であるMTNとの協働により、オーダーメイドのデジタル金融サービスや、Mayce Mayceのような革新的な仕組みが生まれました。Mayce Mayceでは、すでに12万台以上の端末の販売を支援し、金融包摂に貢献しています。
デジタル包摂における重要な側面として、インターネット対応機器の手頃な価格への対応も挙げられます。EDISONアライアンスはGSMAと協力し、スマートフォンのコスト削減と革新的な資金調達モデルの開発を目的とした連合を結成しました。この連合には多様な業界プレーヤーが参加し、恵まれない人々のために利用しやすいソリューションを生み出すために協力しています。
完全なデジタル包摂に向けた道のり
これらの事例は、デジタル格差の解消に向けて世界各地で続けられている取り組みのほんの一端にすぎません。地域のニーズに焦点を当て、官民パートナーシップの強みを活用することで、重要な進展が見られています。これらの取り組みが拡大し発展を続けるにつれ、差し迫った課題に対応するだけでなく、持続可能な開発と包摂的な成長の基盤も築かれています。
今後も、完全なデジタル包摂に向けた歩みには、継続的な革新、投資、協力が求められます。一歩ずつ前進するごとに、デジタル接続が持つ大きな可能性の実現に近づき、すべての人にとってより公平でつながりのある世界の構築に近づいていきます。
本記事は、世界経済フォーラム 2024年年次総会の議論の一環として公開されました。

