汚染を引き起こす燃料での調理は静かな殺し屋――できることは何か

A woman cooks using a makeshift stove in a slum as a train passes by in Dhaka June 24, 2010. According to a recent survey jointly conducted by Bangladesh Bureau of Statistics and Unicef, the condition of city slum dwellers especially children and women is much worse than those in other parts of the country. REUTERS/Andrew Biraj (BANGLADESH - Tags: SOCIETY IMAGES OF THE DAY)
Nearly four million people a year die from illnesses linked to cooking with polluting fuels, and women are most affected. Access to clean fuels is crucial for both people and the planet.Image: REUTERS/Andrew Biraj (BANGLADESH - Tags: SOCIETY IMAGES OF THE DAY)
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  • 汚染を引き起こす燃料での調理に関連する病気で、年間約400万人が亡くなっており、最も大きな影響を受けるのは女性です。

  • 地球上の3人に1人はクリーンな燃料を利用できません。

  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、クリーンな調理用燃料へのアクセスを提供する取り組みの進展が鈍化しました。

  • しかし、サハラ以南のアフリカなどで、人々にクリーンな調理ソリューションを提供するプロジェクトが進められています。

これを読んでいる今も、サハラ以南のアフリカのどこかで、煙の出るかまどを使って家族の食事を作りながら、少しずつ命を脅かされている女性がいます。

地球上の3人に1人(26億人)はクリーンな燃料を利用できず、その代わりに、灯油、バイオマス(木材、動物のふん、農作物の残さ)、石炭を燃料とする、汚染を引き起こす直火や簡素なかまどで調理しています。こうした有毒な煙を吸い込むことは、マラリアより多くの人の命を奪い、女性が不釣り合いに大きな影響を受けています。

世界保健機関(WHO)の最新データによると、約年間380万人が病気で亡くなっており、その中には、こうした固形燃料や灯油を使う屋内調理による家庭内大気汚染(HAP)に関連する肺炎や肺がんが含まれます。

サハラ以南のアフリカでは、人口の80%超がこうした燃料に頼らざるを得ません。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、国連の持続可能な開発目標である、すべての人が利用できる手頃で信頼でき、持続可能なエネルギーへのアクセス

クリーンな調理へのアクセスが最も低いのはサハラ以南のアフリカです。Image: IEA

屋内の煙に含まれる微小粒子状物質の濃度は許容水準の100倍に達することがあり、WHOによると、女性や幼い子どもはかまどのそばで過ごす時間が長いため、より大きな影響を受けます(PM2.5)。

WHOによると、5歳未満の子どもの肺炎による死亡の45%は、すすを吸い込むことが原因です。また、屋内の煙に高濃度でさらされる女性は、よりクリーンな燃料や技術を使う女性に比べ、慢性閉塞性肺疾患を発症する可能性が2倍以上高くなります。

クリーンな調理とジェンダー不平等

サハラ以南のアフリカでは、家事の大部分を女性が担うため、調理は女性に健康面だけでなく経済面でもより大きな影響を及ぼします。

バイオマスに依存する地域では、女性は薪を集めるだけで週に最大20時間を費やすことがあります。昨年発表された研究によると、伝統的なかまどでの調理には1日4時間かかることもあります。

研究者らはこう指摘しています。「森林破壊の結果、多くの地域でこの時間的負担は増しています。必要な燃料を見つけるため、女性はさらに遠くまで歩かざるを得ず、時には襲撃やけがの危険にさらされます。

「世界的に見ると、燃料の収集は女性にとって機会費用が極めて大きいものです。女性が収入を得る活動から遠ざけられるほど、地域社会がよりクリーンなエネルギーに移行する可能性は低くなるという悪循環を生みます。」

COVID-19がクリーンな調理の進展を阻む

2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の制限によって世帯収入が影響を受け、現代的な燃料の購入がより困難になるなか、国際エネルギー機関(IEA)によると、アフリカとアジアの開発途上国では約5,000万人が、調理に固形バイオマスを伝統的に使う方法に戻りました。

約5年間にわたる進展の後、クリーンな調理を利用できない人の数は、2019年から2021年にかけて3,000万人増加しました。

IEAの『世界エネルギー見通し2021』は、この移行について、「COVID-19のロックダウン措置により自宅で過ごす時間が増えたことと相まって、大気汚染への曝露とそれに伴う健康リスクを高めた」と述べています。IEAは、2030年までにすべての人がクリーンな調理を利用できるという国連の目標を達成するため、国際的な取り組みと資金面でのコミットメントを呼びかけました。

しかし、世界人口が増加し、エネルギー需要が高まるにつれて、HAPによる健康への影響も大きくなると、グラスゴー大学の統計学者オリバー・ストーナー氏は述べています。

「将来予測によれば、進展を加速させなければ、2030年になっても、ほぼ3人に1人が主に汚染を引き起こす燃料を使い続けることになります」と、同氏は『The Conversation』に寄稿しています。

環境への影響

世界の温室効果ガス排出量に占めるアフリカの割合は小さい。Image: Our World in Data

人々の健康への影響に加え、進展を促し、国連のSDG 7の達成に向けた取り組みを軌道に戻すべき理由がもう一つあります。環境への影響です。

アフリカが世界の温室効果ガス排出量に占める割合は3%にすぎませんが、バイオマスを使った調理は、世界のブラックカーボン排出の一因となっています。ブラックカーボンは、二酸化炭素に次いで気候変動への寄与が大きい要因の一つです。

従来型の直火を改良型調理用かまど(ICS)に世界規模で置き換えれば、年間6億~24億トンの二酸化炭素換算排出量を削減できる可能性があります。これは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による推計です。

電力へのアクセスとクリーンな調理ソリューションの提供は、IEAのネットゼロ達成に向けたロードマップの重要な要素です。IEAは、その費用を年間400億ドルと見積もっており、2050年までのネットゼロ達成を目指す道筋で想定されるエネルギー部門への年間平均投資額の約1%に相当します。

「政府が協力して行動を強化すれば、より公平でクリーンなエネルギーの未来を実現できます」と、IEA事務局長のファティ・ビロル氏は述べています。

クリーンな調理ソリューション

世界各地の慈善団体やNGOが、クリーンな調理へのアクセス拡大に取り組んでいます。その一つであるクリーン・クッキング・アライアンスは、女性起業家を支援し、クリーンな調理分野の提唱者として活動できるよう後押ししています。

インドでは、ソーラークッカーズ・インターナショナルが、太陽熱調理の普及に取り組んでいます。鏡面で太陽光を狭い空間に集めて調理するため、炭素を排出しません。

英国の慈善団体プラクティカル・アクションは、ケニアの女性が薪に代わる燃料を販売できるよう支援し、健康リスクの低減につなげています。

同団体はまた、企業にカーボンクレジットを販売して資金を提供するエコアクトと協力し、スーダン・ダルフールの調理用かまどプロジェクトを支援しています。このプロジェクトでは、従来のバイオマスかまどを液化石油ガス(LPG)に置き換え、炭素排出量を減らし、家庭内の空気環境を改善します。

ある母親は同団体にこう語りました。「液化石油ガスのかまどを使う前は、木材と、石を3つ置いた昔ながらのかまどで調理していました。この調理方法は私たちの健康に影響を与えました。胸の感染症やせきがありました。調理中は、子どもたちを台所に入れませんでした。」

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