私が最後にミャンマーを訪れたのは、改革が始まる前のことでした。当時はインターネットへの接続にかなり苦労し、ヤンゴンで最高級とされるホテルでさえ、アクセスは遅く、断続的でした。
今週ミャンマーに戻るにあたり、 最新の統計 を簡単に確認しました。やや古いものの、インターネットの普及率は1%前後にとどまっているとの推計が示されていました。
ミャンマーが急速な発展の時期を迎えるなか、インフラの整備にはさまざまな課題があります。これは多くの分野に影響を及ぼし、それぞれが波及効果を持つ可能性があります。しかしながら、私はミャンマーがインターネット・インフラの分野で世界をリードする独自の機会を有していると考えています。
利用者基盤が非常に小さく(それに伴いインフラの水準も低いため)、ミャンマーは大きな技術的飛躍を遂げることができます。インターネットが稼働する技術標準であるIPv4(インターネット・プロトコル バージョン4)を用いて新たなインターネット基盤を構築する代わりに、次世代の標準であるIPv6を利用することができます。IPv6は成熟したインターネット市場で急速に 導入 が進んでおり、直近の1年だけでも採用数は倍増しています。
モバイル機器は世界的にインターネット接続の一般的な手段となりつつあり、ミャンマーも同様だと理解しています。とりわけ4Gネットワークにおいて、IPv6はモバイル環境に対応する、真に拡張性のある唯一のエンドツーエンドのソリューションを提供します。
IPv4アドレスの入手可能性は限られており、アジア太平洋地域では新たに割り当て可能なアドレスがすでに枯渇しています。そのため、ミャンマーは過去ではなく未来への投資を行う理由がなおさらあるといえます。
ASEAN統合計画が実施段階に移るなか、堅牢なインターネット・インフラは成功に不可欠となります。各経済圏のインターネット・インフラは、政府サービス、金融サービス、企業のITシステムなど、システムやサービスをASEAN地域全体でどのように統合し、利用可能にできるかに影響します。
ASEANの各加盟国は重要な役割を担うことになり、私はミャンマーが次世代インターネット・インフラの分野でリーダーとなることを期待しています。そうなれば、他の分野にも波及効果が生まれ、それらを前進させることにつながるでしょう。
執筆者:ラジュネシュ・シン(インターネット・ソサエティ アジア太平洋地域ディレクター)
画像:ヤンゴンのインターネットカフェでコンピューターを使う仏教僧 REUTERS/Stringer


