インドの都市で水が枯渇しつつある

Women fetch water from an opening made by residents at a dried-up lake in Chennai, India, June 11, 2019. REUTERS/P. Ravikumar - RC1B21F03240
Image: REUTERS/P. Ravikumar
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インドは史上最悪級の干ばつに見舞われており、気温の急上昇が作物や家畜、人々を脅かしている。数千人の村人たちが家を捨てた。危機により村のポンプや井戸が干上がり、人々は必死に水を求めている。

干ばつはまた、4つの貯水池を枯渇させ、人口400万人を超えるインド第6の都市チェンナイへの給水に影響を及ぼしている。住民はトラックで市内に運ばれる水を求めて列に並ばざるを得ず、企業も打撃を受けている。

6月10日時点で、約国内の44%が程度の差はあれ干ばつの影響を受けていた。熱波によりデリーでは、6月として観測史上最高気温を記録し、48℃に達した。首都の南に位置するラジャスタン州のチュルー市では最高気温が50℃を超え、地球上で最も暑い場所の一つとなった。

インド政府の政策シンクタンクであるNITI Aayogの2018年の報告書によると、約6億人が深刻から極度の水不足に直面している。

避難を余儀なくされる

裕福なインド人の多くは、夏の暑さを避けて普段は涼しいヒマーチャル・プラデーシュ州の丘陵地帯へと退避するが、避暑地でさえ今夏は気温が45℃近くに達した。

西部マハーラーシュトラ州のビードの町周辺は、特に深刻な被害を受けた地域の一つだ。ここでは飲料水が尽き、衣類や食器を洗う水もトイレを流す水もなく、村々は無人となり、住民は避難を余儀なくされている。

数日おきに緊急用の水を積んだタンク車が到着するが、行き渡るほどの量はない。

長引く猛暑は、地域の農業経済を支える作物を壊滅させた。なすすべのない農家は、トウモロコシ、大豆、スイートライム、落花生が畑で枯れていくのを見ているほかない。

家畜の状況も同様に厳しく、ヤギや羊は食料と水が不足して飢えている。

毎日トラックで運ばれてくる水を買える人々には、多少の救いがある。しかし、その水は泥水のたまったダムや湖の底から取られており、汚染されていることが多く、消化器系の病気を引き起こすおそれがある。

Image: NITI Aayog

水不足

村人たちは干ばつを終わらせるモンスーンの雨に期待しているが、今年は雨季の到来が遅れている。雨がまったく降らない年もあれば、予想を下回る降水量にとどまる年もある。

2030年までに、人口の40%が飲料水を利用できなくなると予測されている。NITI Aayogによると、チェンナイやニューデリーを含む21都市で地下水が枯渇し、1億人に影響が及ぶという。

気候変動は世界の気象パターンを変えつつあり、収穫の成否が生計を左右する一部の自給農家に壊滅的な影響を及ぼしている。気温上昇は干ばつの深刻さと頻度を増すほか、洪水、熱帯低気圧、砂嵐などの異常気象も激化させる。

Image: NASA

人間の活動により、産業革命前と比べて世界の気温は約1.1℃上昇しており、過去5年間は観測史上最も暑い期間となった。

温室効果ガスの排出を削減し、世界の気温上昇をパリ協定が定める2℃目標を大幅に下回る水準に抑えるため、緊急の行動が必要だ。それはインドの農家や人々全体の苦境を和らげることにもつながる。

世界が気候変動という地球規模の脅威に対処する方法を模索する一方、インドの多くの人々にとって、干ばつや洪水、激しい嵐は今も日常的なリスクであり続けている。

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