ケニア大統領は、再生可能エネルギーへの投資を拡大するなか、2020年までに国内のエネルギーを100%グリーンエネルギーに移行する計画を発表しました。
持続可能な開発を見据え、ウフル・ケニヤッタ大統領は、ケニアのカーボンフットプリントを削減して気候変動の緩和に貢献するとともに、切実に必要とされている雇用を創出することを目指しています。
この動きの背景には、送電網への接続人口を3倍に増やし、人口の60%に到達させるという同国の目標があります。
よりグリーンな未来
現在、同国の発電設備容量の70%は再生可能エネルギーによるもので、世界平均の3倍を超えています。
全面的な再生可能エネルギーへの移行は、国民の送電網へのアクセスをさらに拡大し、製造コストを削減する可能性があります。
ケニアは地熱発電に多額の投資を行っており、低コストで排出量の少ないエネルギーを供給しています。「Renewables 2018 Global Status Report」によると、同国の地熱発電設備容量は700メガワットで、世界第9位です。
ケニアのリフトバレーにあるトゥルカナ湖では、アフリカ最大の単体風力発電施設の建設が進められており、ほかの風力発電所の開発にも別途投資が行われています。
推定900万世帯のケニア国民がオフグリッドの再生可能エネルギーを利用しており、この数は今後増える見込みです。
フランスで先ごろ開催されたパリ平和フォーラムで、ケニヤッタ大統領は欧州やその他の先進国に対し、グリーンエネルギーへの自国の投資を認識し、支援するよう呼びかけました。
ケニアは11月に開催された持続可能なブルーエコノミー会議を、カナダおよび日本と共同開催しました。
変化の風
再生可能エネルギーのコストが低下するにつれ、炭素を排出しないエネルギー発電に取り組む国が増えています。再生可能エネルギーに対する政府の政策支援の強化も、この分野の世界的な成長が続く道を開いています。
国際エネルギー機関(IEA)のデータによると、世界で最も大きく成長しているクリーンエネルギー源は太陽光発電と風力発電です。太陽光発電は、ほかのすべての再生可能エネルギーを合わせたものより速いペースで拡大しています。
太陽光発電の累積設備容量では中国が世界をリードしており、2023年までに世界の太陽光発電設備容量の約40%を占めると予測されています。次いで米国が続き、3位のインドは同じ期間に太陽光発電容量を4倍に増やすと見込まれています。
風力発電への世界の投資額は1,600億ドルに達しました(2017年)。スペインは、発電部門を2050年までに全面的に再生可能エネルギーへ切り替えることを約束しており、その後まもなく経済全体の脱炭素化も目指しています。
今後10年間で、スペイン政府は風力発電と太陽光発電の設備容量を年間さらに3,000メガワット増やす計画です。
この意欲的な計画には、スペインの炭鉱の段階的な閉鎖、クリーンエネルギー分野で働くための労働者の再訓練、環境再生プログラムの実施が含まれます。
一方、英国政府は、現在の洋上風力発電への投資を倍増させると表明しました。しかし、英国のクリーンエネルギー全体への投資額は、2015年以降ほぼ50%減少しています。
国連の持続可能な開発目標は、気候変動とその影響に対処するため、緊急の行動を求めています。よりクリーンなエネルギー源を採用することによる経済的・環境的な利点への認識が高まるなか、気候変動対策に加わる政策立案者も増えています。
世界経済フォーラムのエネルギーに関するグローバル・フューチャー・カウンシルの白書は、政策立案者に対し、どの政策を優先するか、またその実施手順について明確な合意を目指すよう提言しています。
合意が得られている分野には、クリーンエネルギーに関する安定した長期的な政策枠組みの構築、炭素価格制度の導入、化石燃料補助金の撤廃、グリーン技術の研究資金の確保、エネルギー効率向上の障壁の除去、電力市場の改革が含まれます。

