ドローンは自然保護活動をどう支援しているのか

ドローンは自然保護活動をどう支援しているのか
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野生生物学でよくある課題の一つは、ある地域に絶滅危惧種が何頭いるのかを把握することです。たとえば、スマトラ島の特定の国立公園には、オランウータンが何頭いるのでしょうか。

従来、この問題は生物学者が現地調査を行うことで解決されてきました。文字どおり森の中を歩き、オランウータンの数と巣(生息の目安)を数えるのです。険しい地形に加え、熱帯雨林の樹冠高くにいる動物を見つけるのは難しく、非常に時間がかかります。

この問題を解決するため、 霊長類の専門家であるセルジュ・ウィッチは、リバプール・ジョン・ムーアズ大学で、オランウータンとその巣を調査するためにドローンを使うというアイデアを思いつきました。市販の高性能ドローンは自然保護生物学のプロジェクトで日常的に使うには高価すぎたため、彼と同僚たちは自分たちでドローンを製作し、適切なソフトウェアを開発することにしました。現在、 彼らのサイト からは、 説明書 をダウンロードして、約2,000米ドルで高性能ドローンを製作できます。

自然保護用ドローンは大きな成果を上げています。わずか数時間で広大な熱帯雨林を調査できます。かつては生物学者が徒歩で歩き、絶えず上を見上げて首を痛めながら、数週間から数カ月かけていた作業です。これにより、個体数の変化をより適切に追跡できるようになりました。

しかし、こうしたドローンは何時間分もの動画を撮影するため、分析が必要です。ドローンの使用で得られた時間が、録画映像を手作業で観察する必要によって失われないことが重要です。そのため、オランウータンや巣などの対象物を数える動画認識ソフトウェアの開発が着実に進められています。

ドローンは動物の保護にも利用できます。ケニアは 今年、 密猟対策で国立公園のレンジャーを支援するためにドローンを使用すると発表しました。ドローンを使えば、ゾウの群れやサイの群れが密猟者の銃弾の犠牲となるおそれのある、国立公園の遠隔地を監視できます。

ドローンは森林でも役立ちます。密猟者や違法伐採者のたき火を見つけ、映像証拠を集めることができます。密猟者がドローンを撃ち落とせばよいというわけでもありません。密猟者が好んで使うAK47でドローンを撃つのは困難です。ドローンは小型で速く(時速60キロ)、数百フィートの高さを飛ぶからです。

ドローンは、野生生物学者にとってさまざまな興味深い研究分野を切り開きます。たとえば、ドローンに搭載されたHDカメラで熱帯雨林を撮影すれば、ほとんどの偵察衛星画像が、1970年代の粗いピクセルのコンピューター画面のように見えてしまうほどの画像を得られます。さらに、ドローンの飛行コストが低いため、対象環境を継続的に監視することも可能です。衛星画像でも実施できますが、費用は高額です。

自然保護生物学におけるドローンの応用可能性はほぼ無限です。私は、ブラジルのサバンナ(セラード)に生息するピューマのような、人目につきにくい種を撮影し、追跡するために使いたいと思っています。また、通信電波の届かない環境にある遠隔センサー観測所からデータを収集する用途にも使えます。たとえば、カメラトラップの画像を、上空を旋回するドローンにアップロードできます。そうすれば、画像をダウンロードするために何日も歩く必要が減ります。

この技術に問題がないわけではありません。現時点では、低価格のドローンが飛行を続けられる時間は45分を大きく超えません。しかし、バッテリー技術の進歩やソーラーパネルの利用により、それほど遠くない将来にはこの問題は解消されるはずです。

この記事は、 The Conversationとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持していることを意味するものではありません。

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著者:ロバート・ジョン・ヤング サルフォード大学 野生生物保全学教授

画像:こちらを見るオランウータン。ロイター/スタッフ

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