東アジアはビッグデータをどう最大限に活用できるか?

東アジアはビッグデータをどう最大限に活用できるか?
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モノのインターネット(IoT)の時代において、適切なITアーキテクチャとインフラを備え、急速に進化するテクノロジーへの対応とビッグデータから意味を見いだす能力を兼ね備えた人材を擁する企業は、競合他社を飛び越えて優位に立つことができるでしょう。

Harvard Business Review は最近、データに基づく意思決定で業界上位3分の1に入る企業は、平均して競合他社より生産性が5%高く、収益性が6%高いと述べました。

データを活用して事業に革命を起こし、変革をもたらしながら追加的な利益を生み出すことは、すでに多くの業界で現実となっています。不動産業界は金融サービス業界の同業者と比べると、取り組みの開始がやや遅れたかもしれませんが、近年は急速に追いついてきました。

変化の速い市場

しかし、データ分析は、データへのアクセス、データの品質、接続性に左右されます。これは、変化の速い東南アジアの市場で課題となっています。たとえば、環境の変化に効率よく適応できる堅牢なITアーキテクチャが不足しているため、入手可能なデータが必ずしも最新とは限りません。インドネシアやフィリピンなどでは建設やインフラ開発の速度と規模が大きいため、衛星地図は常に古くなっています。

この問題に拍車をかけているのが、地域の透明性が比較的低く、データが常に公開されているわけではないことです。ただし、シンガポールなど一部の国では、データの透明性向上に向けた動きが進んでいます。データ保護をめぐるセキュリティ上の懸念も、企業がデータを最大限に活用するうえで大きな障害となっています。これは不動産業界に限った問題ではなく、多くの分野で直面している課題です。

企業は、適切なデータを特定し、それを最善の方法で活用することに苦慮しています。データ関連のビジネスケースを構築するには、既成概念にとらわれず、従来の事業とは大きく異なる収益モデルを探る必要があることも少なくありません。

企業不動産(CRE)に目を向けると、事業運営に影響を及ぼす変化をより迅速に理解し、対応することで、競争優位性を獲得する大きな機会があります。

予測分析ツールは、リース契約の満了時期、予測される設備投資、マクロ経済などの異なる要因を組み合わせ、戦略的な立地選定、投資、買収、売却に関する提案を検証することで、効果的な不動産戦略の策定に活用できます。これは、事業の生産性、人材の獲得と定着、そして最終損益に実質的な影響をもたらします。

多くのCRE担当者はビッグデータを活用していますが、目指す姿と現実の間には依然として隔たりがあります。JLLの委託を受けた新たな Forrester Consultingの調査 によると、データガバナンス、専門的な分析人材の確保、データと分析の活用に向けた主要業績評価指標の設定など、重要な分野で能力が不足しています。現在、CREチームの大半は、主に過去に関する知見を見いだすためにプラットフォームを利用しています。

鍵を握る人材

必要な投資の重要分野の一つは、人材の獲得と定着です。東南アジアではデータ分析のスキルを持つ人材が不足しているわけではありませんが、CRE分野で働く人は限られており、この分野の従業員の離職率は高くなっています。同時に、財務面および業務面の目標達成に向けて、データを理解し、積極的に受け入れ、活用できるCRE担当者はごくわずかです。こうしたスキル上の課題に正面から対処できる企業は、競合他社に対して明確な優位性を得られるでしょう。

著者: Jeremy Sheldon、JLLアジア太平洋地域マーケット担当マネージングディレクター兼統合ポートフォリオサービス責任者、香港特別行政区

画像:Richard Chung/Reuters

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