エボラのような疾病に対する治験の考え方を見直す必要がある理由

エボラのような疾病に対する治験の考え方を見直す必要がある理由
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エボラ危機は、新薬の治験に適切な規制が求められることを鮮明に示している。臨床研究における「ゴールドスタンダード」はランダム化比較試験であるが、ある一つの証拠指標に依存することは、命を危険にさらし、世界中に恐怖を広げた疾病の克服に向けた取り組みを妨げているおそれがある。

典型的なランダム化臨床試験(RCT)は、新しい治療法が既存の治療法より優れているか、あるいはまだ治療法が開発されていない場合には何も治療しない場合より優れているかを示すことを目的とする。そのために統計的手法を用いて、良好な結果が偶然によるものか、それとも結果が「統計的に有意」であるかを確かめる。これは支配的な手法であるが、新しい治療法の実際の効果については何も示さず、また、何もしないことによる機会費用、すなわち試験を実施している間に何人の命が失われているのかを考慮しない。試験後の措置がもたらす結果を顧みないこの姿勢こそが、治療の成否を一律の基準で評価する手法を、潜在的に致命的なものにしている。

新しい医療治療法の有効性を評価するためのランダム化試験では、患者が二つのグループに分けられる。一方は新しい治療法を受け、もう一方のグループは既存の治療法を受ける。両グループの健康アウトカムが測定され、その平均値が算出されるとともに、両者の差の「p値」も算出される。p値は、結果が統計的に有意であるかどうかを判断するために用いられる数値である。このp値が事前に定められた閾値を下回れば、新薬はより有効であると宣言される。この重要な証拠は、新薬の使用を認めるかどうかを判断する意思決定プロセスで用いられる。

新しい治療法を検証する際、科学者は通常、既存の治療法を用いて得られたデータと同様の結果が得られる確率が5%(時には1%)を超える場合には、新しい治療法が従来のものより優れていないという考えを排除できないと述べる。

もう少し詳しく見るために、新しい治療法が実際には既存の治療法より優れていないと仮定しよう。その場合、すべての患者の母集団において、平均的に同じ健康アウトカムが得られると予想される(既存の治療法が「治療法が存在しない」場合、この効果はゼロである)。ここで試験における平均アウトカムを観察すると、両者は非常に近い値になると予想される。

もちろん、患者の集団が異なれば、観察される平均効果も異なるため、新しい治療法が既存のものより優れていない場合であっても、平均効果の差が正確にゼロになるとは期待できない。したがって、新しい治療法の平均効果が従来の治療法の平均効果を上回るのを実際に観察した場合、それは偶然によるものかもしれない。つまり、試験で得られた患者の集団が単に不運だったということである。

統計学者は、このような偶然(またはそれ以上に極端な結果)が観察される確率を算出し、それがp値となる。この確率が非常に低い場合、非常に起こりにくいことを観察したか、平均値の真の差がゼロではないかのいずれかである。p値の典型的な閾値は5%である。したがって、試験後のp値が5%を下回る場合、「新しい治療法は既存の治療法より統計的に有意に効果的である」と結論づける。

低いp値は、その値がどれほど低くても、この特定の治療法が既存の治療法より効果的であることを決して保証するものではないことを留意することが重要である。分かるのは、実施しえた可能な試験のうち、5%を超える誤りを犯さないということだけである。この基準はどれほど有用なのだろうか。

次の二つのケースを考えてみよう。(1)エボラのように、治療を行わなければほぼ確実に多くの死者が出る疾病であり、効果が不確実な治療であっても比較的安価である場合。(2)現在、良好で安価な治療法が存在する希少疾病について、わずかに優れているもののはるかに高価な新しい治療法が提案されている場合。

当然ながら、後者のケースでは、新しい治療法の有効性についてはるかに高い確実性を求めるだろう。前者のケースでは、効果が十分でない可能性はあるものの、製造コストがそれほど高くない薬剤で患者を治療するのであれば、リスクを取ることに十分な価値を見いだすかもしれない。しかし、「証明された」効果と「証明されていない」効果を分ける最終的な判断基準としてp値に固執すると、このような判断は認められない。要するに、費用と便益を考慮すべきである。

二つ目の重要な点は、試験を完全に終えるまで待つ必要はないということである。エボラの事例を考えてみよう。新薬の費用が低く、機会費用が高く、潜在的な便益も大きい場合、できるだけ早く投与してほしいと考えるはずである。つまり、長期の試験が終わるまで待ってから証拠を評価する必要はない。むしろ、証拠が得られた時点で順次評価し、最適と判断できる時点で意思決定を行う。このアプローチは、標準的な手法と比べて常に少なくとも同等に優れており、多くの点で単に強化された版であるといえる。

ここで提唱するアプローチの数学的・統計的理論は既に存在しており、最近では臨床試験にも適用されている。残念ながら、その性質上、このようなアプローチは単純なp値よりも難しい。とはいえ、エボラ患者の苦しみを前に、その苦痛を和らげるために少しの知的努力を払うことをためらうべきではない。必要なのは、規制当局と医療専門家が、現在のRCTの評価方法が最善ではないかもしれないと認識することだけである。

次のメディアとの協力により掲載: The Conversation。

著者:ヨーク大学ファイナンス教授のJacco Thijssen。

画像:アブジャのArea 8にあるGreen Pharmacyの施設外で手を洗う男性。REUTERS/Afolabi Sotunde

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