世界で最もサイクロン被害を受けた州から学ぶ災害救援の教訓

A boy bathes at a public hand pump after Cyclone Phailin hit Gopalpur in Ganjam district in the eastern Indian state of Odisha October 13, 2013. India's strongest storm in 14 years left a trail of destruction along the country's east coast on Sunday, but little loss of life was reported after close to a million people took refuge in shelters. Cyclone Phailin was expected to dissipate within 36 hours, losing momentum as it headed inland after making landfall on Saturday from the Bay of Bengal, bringing winds of more than 200 kph (125 mph) to rip up homes and tear down trees. REUTERS/Ahmad Masood (INDIA - Tags: ENVIRONMENT DISASTER) - GM1E9AE005Z01
The Indian state of Odisha undertook one of the largest human evacuations in history this year.Image: REUTERS/Ahmad Masood
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インドのオディシャ州は、国内で最もサイクロンの発生しやすい州です。過去1世紀にインド亜大陸で発生した1,019件のサイクロン性擾乱のうち、890件が東海岸沿いで発生し、そのうち260件がオディシャ州の海岸に上陸しました。過去20年間に同州を襲った主なサイクロンは、1999年のスーパーサイクロン、2013年のパイリン、2018年のティトリです。

1999年のスーパーサイクロンでは、最大時速220kmの風により約1万人が犠牲になりました。技術も事前警報もないなかで、同州は為す術がありませんでした。その後20年を経て、同州はこの大惨事から学び、災害管理において模範的な効率性、粘り強さ、計画性を示しています。

サイクロン「ファニ」から得た教訓

より最近のサイクロン「ファニ」は、その好例です。極めて激しいこのサイクロンは、夏に発生する珍しいもので、43年ぶりに上陸したものでした。宗教都市プリとクルダ県に上陸し、ブバネシュワル、カタックを通過しました。12県において、165万人を超える人々の生命と財産に甚大な被害をもたらしました。165万人(12県)

オディシャ州は、技術の活用、制度的能力の強化、レジリエンス対策の構築を通じて、災害対応における世界的な模範をすでに確立していたため、この国家規模の災害に十分な備えができていました。同州は、わずか24時間で記録的な150万人を避難させ、人類史上最大規模の避難の一つを実施しました。

災害対策の達人

さらに最近では、2019年のサイクロン「バルブル」により、オディシャ州が災害管理を習得していることが明らかになり、災害に見舞われやすい他の都市や州にとっても教訓となっています。

災害救援から得た教訓

1. レジリエントなインフラ(サイクロン避難所):1999年当時、海岸線全体にあったサイクロン避難所はわずか75か所でした。スーパーサイクロン以降、沿岸地区には多目的サイクロン・洪水避難所が約800か所建設されています。州政府の一機関であるオディシャ州災害軽減機構(OSDMA)が、インド工科大学カラグプール校(IIT Kharagpur)と協力して構造物を設計しました。事業は州が実施し、建物は最大時速300kmの風と中程度の地震に耐えるよう設計されています。基礎部分は高潮位線(HFL)より高く、高床式の構造により、高潮が1階の床の高さまで達しても建物に影響が出ないようになっています。

2. 自律的な災害管理機関:オディシャ州災害管理機構(ODMA)は、災害時の緊急事態に対処する自律的な組織として設立されました。州が中央政府に依存せず、迅速に行動できるようになったことから、極めて効果的であることが証明されています。

3. 技術:ロケーションベース警報システム(LBAS)およびグループベース警報システム(GBAS)により、1.8クローレ(1,800万)件のSMSが送信され、住民に警告されました。各県の県知事は、警察官やボランティアを配置し、マイクなどの伝統的な手段を用いて接近中のサイクロンを告知しました。同州は、260万件のテキストメッセージ、4万3,000人のボランティア、約1,000人の緊急対応要員、テレビCM、沿岸のサイレン、バス、警察官、拡声システムなど、持てるすべてを投入しました。村ごとの住宅および人口の地図作成により、県の行政当局は一人ひとりにほぼ個別に働きかけ、安全な場所への避難を確実にすることができました。

4. 事前準備:サイクロン警報サービスから早期通知を受けると、国および州の機関は、上陸後の効果的な対応に向けた準備態勢の水準を評価するため、態勢を整えました。オディシャ州政府は、約155万人を9,177か所の避難所に避難させました。これには、879か所の多目的サイクロン・洪水避難所や、学校・公共施設などのその他の安全な避難所が含まれます。23本の臨時列車と18台のバスを動員し、脆弱な地域から約2万5,000人の観光客を避難させました。上陸の2日前には、すべての漁業活動が停止されました。

政府は、サイクロン時の基本的な注意事項を住民に周知するため、大規模な啓発キャンペーンを実施しました。捜索救助活動のため、オディシャ州災害緊急対応部隊(ODRAF)20部隊、消防部隊335部隊、国家災害対応部隊(NDRF)25部隊を沿岸地区に配置しました。ボランティアは、避難、救援物資の配布、避難所の運営において、地方行政および地域社会を支援するために動員されました。上陸後、支援を必要とする人々に即時の救命支援を提供するため、すべての関係部局に対し、適切な体制を整えるよう指示が出されました。

5. リーダーシップ:困難な時に重要でありながら目に見えにくい要素となるのが、リーダーシップです。オディシャ州首相のナビーン・パトナーヤクは、就任直後に1999年のスーパーサイクロンの惨禍を経験しました。彼は、人命を優先しながら被害の復旧に当たらなければなりませんでした。彼は明確な目標を設定し、救援と復興のために草の根の行政機関に権限を与えました。彼のビジョンは、人命救助に重点を置くことから、サイクロンに強いインフラの構築へと発展してきました。州は、約700万戸の非パッカ(非コンクリート)住宅をパッカ住宅に転換することを目指しています。これは、オディシャ州がいかに大きく前進したかを示す力強い証しです。一時的な避難の必要性を減らすことで、以前よりもはるかに速く復旧に投資できるようになりました。

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