ダッカが河川の生態系を回復する方法

Shown here are citizens of Bangladesh
The rivers in Dhaka, Bangladesh 'are an integral part of the lives of its inhabitants'.Image: UNSPLASH/Theodore Goutas
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  • バングラデシュ中部にある首都ダッカは、2050年までに世界で3番目に人口の多い都市になる見通しです。

  • 河川と200の運河は、都市と大ダッカ地域の生態系を支えるうえで重要な役割を果たしています。

  • しかし、新たな報告書によると、水質汚染と人口過密により、ダッカは現在、世界で4番目に住みにくい都市となっています。

  • 以下では、こうした問題に対処するための解決策を探ります。

バングラデシュ中部に位置する首都ダッカには、周辺地域から農村部の移住者の大半が流入し、人口は1,800万人に達しています。2050年までに世界で3番目に人口の多い都市になると予想されています。ダッカの景観を形づくるのは5つの河川と200の運河で、いずれも都市を支えるうえで重要な役割を担っています。河川は、交通、排水、レクリエーション、漁業を支え、住民の暮らしに欠かせません。また、これらの河川は、大ダッカ地域の環境と生態系の生命線とも見なされています。

国にとって重要な都市であるにもかかわらず、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットの世界の居住性指数2020によると、ダッカは現在、世界で4番目に住みにくい都市です。河川の管理不全も、この低い順位の一因です。汚染により、ダッカの河川の水質は国内基準を大幅に下回っています。水質汚染と人口過密は排水システムの機能低下を招き、場所によって河川流量の減少が起きる一方、別の場所では滞水や洪水が発生するという両極端な状況をもたらしています。

分断された政府機関は、急速な都市化と人口増加によって深刻化する課題に対処するため、能力を強化する必要があります。河川汚染に伴う環境、健康、経済面の損失は、年間約28億3,000万ドルと推定されています(世界銀行『国別環境分析』、2018年)。また、何も対策を講じなければ、河川汚染による総経済損失は今後20年間で510億ドルに達すると推定されています(2030 WRG『バングラデシュ・ダッカ河川迅速評価調査』、2021年)。都市の河川生態系を損なう水質汚染の主な原因は次のとおりです。

● 家庭排水
現在の下水道網がカバーするのは市域のわずか20%で、設備も不十分かつ非効率です。都市部には公共の排水管理サービスがなく、大量の未処理の都市排水が水域に放出されています。

● 産業排水
繊維、皮革、化学、製薬産業の急速な成長により、産業排水の1日あたりの排出量は膨大ですが、稼働中の排水処理施設はごくわずかです。ダッカ周辺では1万を超える事業所が未処理の排水を地表水に放出しています(環境局、2018年)。環境性能基準に基づく規制遵守の適切な執行が欠如しており、状況をさらに悪化させています。

● 医療系廃棄物
病院、研究所、その他の医療施設から出る有毒な液体廃棄物や感染性の医療系廃棄物は、排水路や下水道に流されることが多く、公衆衛生と環境に深刻な危険をもたらしています。

● 不法占拠建造物
河岸に侵入する形で建造物が建てられると、さらなる汚染源となります。埋め立てに用いるため、大量のごみが最終的に河川へ投棄されるからです。

経済・社会活動のために水資源が無秩序に利用されていることから、生態系を保護し回復する緊急の必要性が生じています。その取り組みは、2030年の目標年までに17の持続可能な開発目標すべてを達成することにも貢献します。こうした背景から、国連総会は2019年3月、2021年から2030年までを「生態系回復の10年」と宣言しました。この期間には、人間活動によって劣化・破壊された自然生態系の回復を大幅に拡大することが目指されています。

実際、水域の生態系の回復は複雑な課題であり、長期的な水問題の解決には、さまざまなレベルでの連携が必要です。具体的には、政府、企業、市民社会、学術界、投資家など異なる立場の人々が協力し、意味のある意思決定と行動につながる相互信頼を築くことを意味します。

こうした中、2030水資源グループ(2030 WRG)は、バングラデシュ水マルチステークホルダー・パートナーシップ(BWMSP)を通じて、世界銀行およびバングラデシュ政府(GoB)のパートナーとともに、ダッカ周辺の河川や運河の生態系回復を支援するプロジェクト案に取り組んでいます。初期協議では、主要な5河川、すなわちブリガンガ川、トゥラグ川、バル川、トンギ川、シタラクシャ川とその支流について、大都市圏内外で水流と航行可能性を改善することに加え、ダッカ周辺の家庭排水管理を強化することに焦点が当てられています。

この規模のプロジェクトには、複数の省庁や実施機関の関与に加え、民間部門の有意義な参加が必要です。そこで2030 WRGが役割を果たします。革新的な官民プラットフォームである2030 WRGは、多様なステークホルダー間の対話と協力を分析、調整、支援し、水分野の変革を促します。このグローバル・パートナーシップは、首相の承認を受け、BWMSPが官報に掲載されたことを経て、2015年12月からバングラデシュで活動しています。政府、民間部門、市民社会の連携を築き、水を有限な資源として評価する取り組みを進めてきました。こうした成熟度とBWMSPの準法的な地位を背景に、複雑な水問題に取り組む大規模で長期的なプロジェクトの資金を呼び込める、確立された信頼性の高いプログラムとなっています。

分野横断的な協力とすべてのステークホルダーの支援があれば、劣化した生態系を回復・保護し、レジリエンスを高め、ダッカ内外の河川に活気を取り戻すことができます。私たちはこの可能性を成功へとつなげるため、バングラデシュ政府との協力を続けます。

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