米国では、数十年で最大規模のインフラ法案により、全国規模で1兆ドルを超える連邦支出が承認された。
この法案では、道路、橋、公共交通機関、空港、鉄道に2,400億ドルを投じることが約束されている。
電気自動車の充電ステーションの設置や送電網の近代化など、気候変動に取り組む事業には1,500億ドルを超える資金が充てられる。
サイバーセキュリティ、きれいな水や廃棄物処理のシステム、ブロードバンド接続などにも資金が配分される。
米国議会は、全国規模で1兆ドルを超える連邦支出を賄うインフラ法案を可決した。1兆ドルを超える全国規模の連邦支出2021年11月5日に。
この法案は、約2,400億米ドルを道路、橋、公共交通機関、空港、鉄道の建設・再建に充てる。1,500億ドルを超える資金が予定されているのは、電気自動車の充電ステーションの設置、再生可能エネルギーをより活用できるようにする送電網や発電設備の改良、公共交通機関の環境性能の向上など、気候変動に取り組む事業だ。
サイバーセキュリティ、きれいな水や廃棄物処理のシステム、ブロードバンド接続などにも資金が配分される。
この法案は、数十年で最大規模となる、国内インフラへの投資だ。
では、政府はこれだけの資金をどのように支出するのだろうか。
当局は、事業の広告や入札の募集、入札内容の審査、工事を行う請負業者の選定にあたり、一定の手続き、規制、指針に従う必要がある。このプロセスは「公共調達」と呼ばれる。
公共調達政策を研究する私や同僚にとって興味深いのは、こうした巨額の資金流入を活用して、革新的な政策手段として政府の社会、経済、環境に関する目標を推進できるかという点だ。
気候変動対策を契約や調達で優先することや、連邦政府の請負業者に雇用される労働者への公平な報酬の確保を求めるジョー・バイデン大統領の大統領令から判断すると、同政権は調達の力を活用し、環境、社会、経済政策の目標を達成することを促すだろう。
公共調達を通じて社会的公正を高めたり、気候変動対策を加速させたりする方法を理解するには、まずその基本的な仕組みを知るとよい。
政府当局者はどのようにインフラを調達するのか?
このプロセスは、運輸省や公共事業部門などの機関から正式な需要が示され、資金が確保された事業の契約を発注する最適な手続きを選ぶことから始まる。
数十年にわたり、政府のインフラ調達は一般に「設計・入札・建設」または「設計・建設」のいずれかの方式で行われてきた。
「設計・入札・建設」方式では、政府は契約を事業の設計と建設の二つに分け、順番に進める。この方式の大きな利点は、機関が従来型の建設方法に慣れていることだ。主な欠点は、政府が設計者と建設業者の双方と協力し、さらに設計者と建設業者も互いに協力するという三者間の関係が必要になるため、事業中に対立が生じる可能性が高まることだ。その結果、費用が増える場合もある。設計・入札・建設方式の例として、バージニア州運輸局の
I-95/テレグラフ・ロード・インターチェンジ事業がある。アレクサンドリアに新しい橋11基と高速道路の立体交差ランプを建設する事業だった。Dewberryという専門サービス会社が事業を設計し、地元住民や企業への悪影響を避けたことが評価され、技術賞も受賞した。建設は別の会社が担当し、その会社はCorman Kokosingだった。持続可能な都市開発を推進するため、世界経済フォーラムは何をしているのか?
都市は世界の温室効果ガス排出量の75%を占め、世界人口の半数以上が暮らしている。この割合は2050年までに3分の2に達する見込みだ。よりクリーンなエネルギーを優先すれば、地球温暖化を2°C未満に抑えるために必要な排出削減量の半分以上に都市が貢献できる可能性があり、これはパリ協定の目標に沿うものとなる。
実現するため、
ネットゼロで自然にプラスの影響をもたらす都市と地域社会を2050年までに築くため、世界経済フォーラムは官民の関係者と連携し、地域での行動を通じて世界的な取り組みを推進している。その一例を紹介する。
ダボス・バウクルトゥール・アライアンス:気候レジリエンス、持続可能性、建築環境におけるサーキュラリティの原則に基づき、建物、インフラ、公共空間の質の高い計画、建設、管理を推進する。詳しくはこちら。
グローバル・ニュー・モビリティ連合:渋滞と排出量を削減し、電気自動車のインフラを強化し、都市の移動や配送を変革する新たな解決策を探る。詳しくはこちら。
都市イノベーション連盟:イノベーターや起業家を、新たな市場や機会につなぎ、生活の質や地域経済の再構想と変革を促す。詳しくはこちら。
G20グローバル・スマートシティ・アライアンス:気候レジリエンスを構築し、人々の幸福を高め、都市や地域社会が直面する最も差し迫った課題に取り組む、賢明で実践的な解決策を加速させる。詳しくはこちら。
旅行・観光の未来:文化遺産を保全し、自然の生態系を守りながら、包摂的で持続可能な経済成長を推進する。詳しくはこちら。。
より持続可能で暮らしやすい都市や地域社会をつくる取り組みに、ぜひご参加ください。お問い合わせはこちら。
「設計・建設」調達方式では、請負業者の候補が、インフラの設計と建設を一括して請け負う入札を行う。この契約方式の主な利点は、請負業者と政府の関係が直接的であることだ。設計者と建設会社は一つの事業チームとして協力するため、事業の完成までの期間を大幅に短縮できる可能性がある。
ただし、設計・建設方式では、設計と建設の仕様を作成する政府側にも高度な専門知識が求められる。プロセスの早い段階で決定を下す必要があり、変更によって費用が増える可能性があるためだ。
設計・建設方式の例として、サウスカロライナ州ドーチェスター郡の国道15号線・インディアン・フィールド・スワンプ橋架け替え事業がある。
この二つのインフラ調達方式では、通常、請負業者間の競争入札が行われ、完成した橋、道路、大量輸送交通路線などの資産は政府が所有、運営、資金調達、維持管理する。
官民パートナーシップ
「バイデン政権は、インフラ支出に関して、もう一つの一般的な調達方式である官民パートナーシップの活用も提案している。
こうしたパートナーシップでは、費用を分担する。民間企業と政府が、事業の設計、建設、運営、維持管理にかかる費用を25年または30年にわたって分担し、その後、契約は終了する。その間に事業が生み出す収益の一部または全額を、民間企業が受け取る場合もある。
必要なインフラが新しい有料道路だとしよう。政府は契約を結び、民間企業に一定期間、新しい高速道路の設計、資金調達、建設、運営、維持管理を委託する。その対価として、民間企業は通行料収入を得て費用を回収する。
キャピタル・ベルトウェイの多人数乗車車両向け有料レーン事業は、バージニア州フェアファックス郡で実施された官民パートナーシップで、495エクスプレス・レーン事業とも呼ばれる。政府側の機関はバージニア州運輸局で、民間側のパートナーはこの事業のために設立されたCapital Beltway Express LLCという企業だ。
推進派は、官民パートナーシップによって、政府は公的債務を増やさずにインフラを改善できる可能性があると主張する。
オランダの公共政策研究者らは、パートナー間の信頼の醸成と相互の取り組みを支援することで、官民のインフラ・パートナーシップは多くの面でより良い成果につながることも明らかにした。効果的な設計上の解決策、環境への影響の軽減、コスト削減、地域社会や団体との関係改善や支援の拡大などが挙げられる。
一方、批判的な見方もある。政策研究者は、こうしたパートナーシップが実際に政府の費用を節約するとは限らないと指摘している。また、こうした取り決めによって、インフラに対する公的な管理権限が民間部門に過度に移り、民間部門が公共の利益よりも自らの利益をより熱心に追求するおそれがあるという懸念も、他の研究者から示されている。
政府契約に要件を盛り込めば、新たなインフラ支出を活用して、公正な賃金や医療給付、政府請負業者に雇用される人々の公正な労働条件を促進し、製品が持続可能かつ倫理的な方法で調達されるようにすることができる。また、この手法によって、地元で生産された商品やサービスを求め、退役軍人、マイノリティ、女性が所有する企業への支援を促し、市場のイノベーションを促進するとともに、環境に配慮した製品やサービスを求めることもできる。

