中国と米国は、両国が数千億ドル規模の関税を過去1年間にわたり互いの製品に課してきたため、貿易摩擦の膠着状態にある。
米国は現在、中国からの3,000億ドル超の輸入品に対し追加関税を課すことを検討している。継続中の貿易戦争が世界経済の不確実性を高めている点は、世界貿易機関。
*中国製品2,000億ドル相当に対し、米国が25%の関税を課すと想定Image: Gzeromedia via UNCTAD
WTOのロベルト・アゼベド事務局長は、世界各地で課される関税がわずか1年で7倍に増えたと述べている。また、世界貿易の伸びは2016年以降ほぼ半減したという。
上のグラフが示すように、一方で米中の対立により利益を得ている国もある。新たな障壁の影響を受けない国々へ貿易が振り替えられているためである。
国連貿易開発会議(UNCTAD)の推計によれば、米国と中国の関税により打撃を受けた貿易の80%超が他国に取り込まれ、中でもEUが最大の利益を得る見通しである。
米国のドナルド・トランプ大統領は、関税により米国財務省に3,250億ドルの歳入がもたらされると主張しており、米国企業を不公正な競争から保護するとも述べている。しかし、UNCTADは、関税では国内企業を効果的に保護できないと警告している。さらに長期的には、米中間の二国間貿易は減少し、他国を起点とする貿易に置き換わるとしている。

