カレストス・ジュマが遺すもの、それはアフリカのイノベーションへの支援

Workers harvest grapes at the La Motte wine farm in Franschhoek near Cape Town, South Africa in this picture taken January 29, 2016. REUTERS/Mike Hutchings
Calestous Juma has passed away, we take a look back at the work he has done for Africa.Image: REUTERS/Mike Hutchings
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3年前、クオーツのアフリカ版をどのようなものにするか話し合い始めたとき、大陸の物語をイノベーションの視点から伝えることが読者にとって最も有意義なアプローチになる、という結論に至るまで時間はかからなかった。

私たちは直感的にはそう分かっていたものの、それがうまくいくかどうか、いつも確信があったわけではない。だが、2015年6月に記事の配信を始めると、ある人物の名が大きな影響力を持つ発信者として何度も浮上した。私たちの記事をツイッターで共有し、コメントを加えて、記事をめぐる議論を広げていたのだ。言うまでもなく、その人物はケニア生まれのハーバード・ケネディ・スクール教授、カレストス・ジュマだった。彼は逝去したのは金曜日(12月15日)、マサチューセッツ州ボストンで、64歳だった。

Image: 世界経済フォーラム

2015年後半、クオーツの「アフリカ・イノベーター」受賞者の一人であるサラ・メンカーがメールで私たちを紹介してくれた。ジュマの率直さと寛大さに、私はすぐに心を打たれた。多くの追悼文でも触れられている点だ。彼は、アフリカのイノベーションの可能性について自らと同じ見方を共有するプロジェクトを、熱心に支援したいと考えていた。また、イノベーションとは単に機械や技術、インターネットのことではなく、革新的な発想や既存の考えに挑む新しいアイデアのことでもある、という認識を共有していた。

元教師で、その後ジャーナリストとなったジュマは、編集して記事を掲載するのが楽しい人だった。クオーツ・アフリカのような新しいデジタル媒体に何が必要かをよく理解し、複雑な概念を分かりやすいアイデアにかみ砕いて説明してくれた。

ナイロビ特派員のアブディ・ラティフ・ダヒルがこの記事で述べているように、多作な著者としてのジュマの仕事について、次のように書いている。

カール・セーガンが科学を一般に広め、オリバー・サックスが神経学やメンタルヘルスについて詩情豊かに書いたように、ジュマは世界とアフリカのイノベーションをめぐる物語を、誰にでも分かるものにした。

ジュマのクオーツ掲載記事を読み返すと、少年のような熱意がはっきりと伝わってくる。彼は、農業と水産養殖を変革するため、新興のバイオエコノミー産業への投資を提唱し、アフリカ域内貿易を活性化することを望んでいた。また、創造性とアフリカの卓越性を高めるため、大学教育の刷新と多様化も推進した。ジュマ教授は科学技術だけに注目したのではない。人文科学と社会科学への支援の必要性も強調し、探究や試行錯誤、実践を促すカリキュラムの開発を呼びかけた。

ジュマがアフリカにおけるイノベーションやテクノロジーの可能性を、夢見がちな理想論として語っていたわけではないことも重要だ。この記事で、私は彼の論文を取り上げた。アフリカ各国政府が基礎的なインフラを整備しないまま、「リープフロッグ」やモバイル革命についての議論がどれほど誇張されていたかを論じた論文だ。

ほかの偉大な思想家と同じく、カレストス・ジュマ教授は時代を先取りした人物だった。彼がコンセプトの有効性を示し、クオーツ・アフリカを常に支援してくれたことに、私たちはこれからも感謝し続ける。

安らかにお眠りください。

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