なぜ移民労働者がアジアの未来のグリーン都市の鍵なのか

A worker eats ice cream as he rests outside a construction site in Beijing's central business district, China August 16, 2017. REUTERS/Jason Lee - RC1B784D2810
Building Asia's green cities will change more than skylines. It can unlock social mobility, job opportunities and skills development.Image: REUTERS/Jason Lee
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未来のアジアのグリーン都市を築くことは、エネルギー効率の向上にとどまりません。大規模な建設現場での技能水準の低い仕事が何百万人もの移民に収入を得る機会をもたらすことで、経済成長と産業構造の転換が好循環を生み出す可能性があります。

現場での研修によって、こうした労働者は効率的な建設方法に加え、より効率的に運用できる建物や都市システムの建設方法も身につけられます。やがて、かつて各地を渡り歩いていた労働者は、自らが築いた都市に住み着き、経済的階梯の足がかりを得る段階から、消費を担う都市の中間層へと移行できるでしょう。

移住、建設、持続可能な都市化の好循環は、単なる願望ではなく、アジアの国々や都市が持続可能な成長を遂げるために必要です。広く予測されているように、2030年までに世界人口の70%が都市に暮らすとすれば、また都市を経済的、社会的、環境的に持続可能な場所にしたいのであれば、この循環を実現する条件を整えなければなりません。アジア全域では、毎日10万人を超える新たな都市住民を受け入れることを意味し、そのためには今後10年間に、何億人もの移民建設労働者の移動、技能向上、経済機会を支える必要があります。

失敗するとすれば、それは技術的または経済的な能力が不足しているからではありません。大規模なグリーン開発を実現するための建築・情報システム、計画策定の知見、資金調達の仕組みはすでに存在します。見直し、改革が必要なのは社会的・制度的な条件です。

この必要な未来を現実にするには、建物の性能に関する政策目標と雇用に関する目標のバランスを取らなければなりません。大規模な都市化の成功は、建築基準の革新と労働市場の管理という、単純な関係に左右されます。環境要件を満たすために設計が高度化し、建物に組み込まれた「スマート」技術が建設能力への新たな需要を生むなか、従来の知識や技能の移転方法を強化する必要があります。

最優先課題

急速に都市化が進むアジアでは、建設労働市場に関する三つの点が特に重要です。

第一に、都市や地域は、都市化を極めて大規模な労働力動員の取り組みとして捉える必要があります。効率的な建物やインフラを建設するための資源を育てることは公共財です。どの建設プロジェクトや雇用主も、グリーンビルディングの建設に必要な技能の生涯価値をすべて享受することはできません。また、ある現場で身につけた技能は、労働者が次の現場へ移るとすぐに散逸してしまいます。建設労働力を育成するための公的投資がなければ、社会的な成果は最適なものになりません。

第二に、新興市場で建設業が雇用主として持つ可能性は、労働市場への参入障壁が低いことにも支えられています。義務的な資格認定は労働者の生産性を高める一方で、業界の労働力吸収能力を損なうおそれがあります。職種への時期尚早な、あるいは過度な規制は、労働者を非公式な市場へ追いやりがちです。建設業が雇用においても経済生産性においても重要な市場では、労働市場への参加に障壁を設けるより、望ましい技能を引き出す建物性能向上のためのインセンティブを設ける方が理にかなっています。

最後に、建設労働者の需給を仲介する労働ブローカーの中心的な役割を、技能向上に活用できます。労働者の取りまとめ役は、インドの一部ではmestry、マレーシアではkepala、中国ではbaogongtouなど、さまざまな呼び名で知られています。こうしたブローカーは、民族、家族、村のつながりを利用して、農村部や不利な立場にある地域社会から労働者を募り、短期の仕事を紹介します。また、知識管理の役割も担っています。建設活動が地理的に異なる市場へ移るなか、技能や知識の移転は、労働者の出身地域社会を基盤として行われます。高度化する建設要件や技術に対応するための技能向上には、ブローカーとその地域社会の力を活用できます。

ジョンソンコントロールズは、アジアで最も高い水準のグリーン認証を受けた建物の一つとなる新本社を上海に開設したことを誇りに思います。アジア全域でグリーン施設を建設する人々の研修と能力開発に貢献できることも誇りです。同時に、自社ビルの開発を管理し、顧客のプロジェクトを支援するなかで、未来に必要なグリーンビルディング、グリーン都市、そして包摂的で技能を備えた労働力を築くには、単独の企業が実施できる範囲を超えた、より包括的な投資が必要だと強く認識しています。

都市化が進むアジアの未来は、今日まさに建設されています。基礎を掘り、型枠を組み、資材を運び、断熱パネルを設置し、建物やインフラが設計どおりの性能を発揮するかを左右している人々の多くは、技能水準の低い移民労働者です。未来の建築環境の持続可能性を実現するため、私たちは建設と建設労働市場に関するルールや規制を明確に定めなければなりません。その重要な一環として、未来を築く労働者の能力を高め、その働きを称えることも必要です。労働市場政策、建設業における既存の労使関係、建物の効率に関する規制を結びつければ、アジアのグリーンな未来は、私たちが考えるほど遠くないかもしれません。

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